ドイツ重戦車 タイガー 1 極初期生産型 (アフリカ仕様)
「ドイツ重戦車 タイガー 1 極初期生産型 (アフリカ仕様) (プラモデル) (タミヤ 1/48 ミリタリーミニチュアシリーズ No.029 )」です
●第2次世界大戦の北アフリカ戦線におけるドイツ軍の重戦車「Sd.kfz./181 タイガー 1 極初期型」を1/48スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●北アフリカ戦線終盤において猛威を振るたドイツ軍の重戦車「タイガー 1」を再現、最初に同戦線に送られた「極初期型」が表現されています【 「Sd.Kfz.181 タイガー1 極初期型」について 】
●1941年5月、ドイツ軍はポーランド戦やフランス戦などの戦訓を踏まえ、より強力な戦車の必要性を感じ、新型の重戦車の開発を「ポルシェ」社と「ヘンシェル」社に命じました
●「ポルシェ」社は動力としてエンジンと電気モーターとのハイブリッド式の「VK4501(P)」を開発、これはエンジンにより発電した電力を使用してモーターを駆動、大重量の車体を動かす方式となっていました
●対して「ヘンシェル」社では、従来型の手堅い動力構造を採用した「VK4501(H)」を開発、足周りは当時としては最新式であるトーションバーサスペンションが使用されました
●この「VK4501(P)」と「VK4501(H)」という2社の試作車両は、軍部立会いの比較試験の結果、良好な走行性能を示した「ヘンシェル」社の「VK4501(H)」が重戦車「タイガー 1」として採用されることとなりました
●この「タイガー 1」は、当時のドイツの戦車開発技術の粋を結集した傑作戦車であり、当時の戦車としては破格の防御力と攻撃力を誇り、57tにもなる重量の割りには機動力も優秀でした
●特に、「タイガー 1」を印象付けるのが攻撃力で、その高い装甲貫通能力により戦場でドイツ軍のピンチを救った「88mm高射砲 Flak36」を車載型とした「88mm戦車砲 KwK36」を主砲として搭載しています
●この砲の能力は、通常の戦闘距離(2000m以内)において連合軍戦車の前面装甲を軽く貫通する威力を示し、「タイガー1」の強力な「牙」となったのでした
●「タイガー 1」は、1942年7月から生産が開始され、ドイツの最高指揮官「ヒトラー」は、この新鋭戦車を苦戦中の北アフリカ戦線に投入することを指示しました
●しかし、「タイガー 1」の生産当初は、生産ラインが整っていない関係で、少数づつしか生産できず、「タイガー 1」としての仕様も確立されていませんでした
●生産当初の50両程度の「タイガー 1」は「極初期型」と呼ばれ、仕様的には追加試作型とも言うべき車両であり、マフラーカバーや砲塔後部のゲベックカステンが無く、車載装備品も満足に揃っていなかったようです
●この「極初期型」の「タイガー 1」は、国防軍の「第501重戦車大隊」と「第502重戦車大隊」へと配備され、「第501重戦車大隊」は北アフリカ戦線に、「第502重戦車大隊」は東部戦線に投入されました
・ 両大隊共に「タイガー 1」のみで戦車の定数を満たすことができず、「3号戦車」との混合編成となっていました
●「第501重戦車大隊」では、この「極初期型」の「タイガー 1」に独自の実戦仕様を施し、スリットが付いたマフラーカバー、砲塔後部に大型のゲベックカステンを装着するなどの追加装備が行われているのが特徴となっています
●同大隊に配備された「タイガー 1」は、当時の連合軍戦車とは比べようのない程の強力な戦車であり、連合軍を相手にして暴れ回り、特に戦闘経験の少ないアメリカ軍に対しては甚大な被害を与えました
●また、視界が開けた北アフリカ戦線では、「タイガー 1」の強力な主砲は連合軍戦車にとって恐怖の的で、連合軍戦車の有効射程の遥か彼方から撃ち出される精確無比な砲弾により多くの車両を失い、連合軍の将兵の間に「タイガーショック」という言葉が生まれました
●北アフリカ戦線では、後に「第504重戦車大隊」も派遣、「第501重戦車大隊」と「第504重戦車大隊」とは各2個中隊程度が分派されて投入されたために、北アフリカの地を踏んだ「タイガー 1」は50両程度でした
・ 当初は「タイガー 1」の「極初期型」でしたが、次第に「初期型」が送られています
●同戦線での「タイガー 1」の活躍は目覚しいかったものの、戦線全体では連合軍の物量の差は決定的となっており、激戦の結果「タイガー 1」も徐々に消耗、1943年5月には同地のドイツ軍は降伏し、北アフリカ戦線での戦いは終結します
・ 第501重戦車大隊は、消耗により第10戦車師団隷下の戦車連隊の第7中隊と第8中隊として吸収されており、キットのマーキングも同師団の所属時となっています
【 「タイガー 1型 極初期生産型 (アフリカ仕様)」のキット内容について 】
●このドイツ軍の「タイガー 1 極初期型」の北アフリカ戦線仕様車を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●キットは、「タイガー 1 極初期型」をシャープかつ表情豊かに表現、北アフリカ戦線仕様となるマフラーカバーやゲベックカステンなど、通常の「初期型」とは異なる印象を受ける姿が表現されています
●また、キットはタミヤ1/48MMシリーズの特徴としてパーツ数が抑えられていながらも、実車のポイントと雰囲気がしっかりと捉えられており、ビギナーからベテランモデラーまで立体模型としての「タイガー 1」の「極初期型」を広く楽しむことができることでしょう
●キットは、タミヤ社製「ドイツ重戦車 タイガー 1型 (初期生産型)」のバリエーションキットで、車体前面パネル、サイドフェンダー、マフラーカバー、防盾、ゲベックカステンなどを新規に追加したものです
●車体下部はダイキャスト製シャーシとなっており、ずっしりとした重量感を楽しむことができます
●「タイガー 1 極初期型」は、砲塔、車体上部、車体下部、後部パネルの4ブロックで構成されています
●「88mm戦車砲 KwK36」砲身は左右分割式となっています
・ 防盾は前後方向に3分割され、内臓させるポリキャップにより上下に可動します
●砲塔は左右分割式で、天板パネルは別パーツとなっています
・ ベンチレーター、後部のピストルポートは別パーツです
・ 装填手ハッチは別パーツで開閉状態が選択できます
・ スモークディスチャージャーは、台座、基部、1本ずつが分割されたディスチャージャーで構成、先端部は開口処理されています
・ 砲塔後部のゲベックカステンは4パーツで構成
・ 砲塔は左右旋回可能です
●車長キューポラは4パーツで構成され、下部の円筒状の部分は左右分割式です
・ 視察口がモールドされています
・ 車長ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
●「タイガー 1型 極初期生産型車体」上部の主要部は、天板、戦闘室前面、車体前部の3パーツで構成されています
・ 車載工具類は天板パーツにモールドにて再現、ハンマー、消火器、アンテナケースは別パーツとなっています
・ ボッシュライトは前後分割式です
・ 牽引ワイヤー、履帯交換用ワイヤーは各1パーツで構成
・ 操縦手ハッチ、前方機銃手ハッチは別パーツです
●サイドフェンダーは、「極初期型」の中央部が若干折れたフェンダーラインが表現されています
・ サイドフェンダーは左右各1パーツで構成
●車体下部は、バスタブ式に一体成型されたダイキャスト製のパーツとなっています
・ 車体下部には上部側面が一体成型されています
・ 起動輪、誘導輪は左右分割式で、内臓させるポリキャップにより可動します
●履帯は、プラパーツによる一部連結式履帯が付属しています
・ 上下の直線部分は繋がった状態、前後の曲線部は1枚ずつが分割されたパーツとなっています
・ 履帯を製作する際の治具が付属しています
●後部パネルは車間表示灯も含めて一体成型されています
・ マフラーは、マフラー本体、蓋、蓋の支柱の3パーツで構成
・ エアークリーナーは前後分割式、クリーナーのパイプ部は1パーツとなっています
●北アフリカ戦線の戦車兵のフィギュアが1体付属しています
・ フィギュアは、車長キューポラから上半身を出して、片腕をハッチに置いているポーズとなっています
・ 服装は、熱帯野戦服を着用、熱帯規格帽を被った姿です
●マーキングは、ドイツ軍仕様となる2種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第501重戦車大隊 第7中隊 731号車 (チュニジア / 1943年)
・ 第501重戦車大隊 第8中隊 813号車 (チュニジア / 1943年)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、部隊記号、車体番号などを再現したデカールが付属しています
●2006年 一部新金型