イギリス ブレンガンキャリアー (ヨーロッパ戦線)
「イギリス ブレンガンキャリアー (ヨーロッパ戦線) (プラモデル) (タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.175 )」です
●「イギリス ブレンガンキャリアー (ヨーロッパ戦線)」を1/35のスケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●第2次世界大戦時におけるイギリス軍の汎用装甲兵員輸送車「ユニバーサルキャリアー Mk.2」を再現したキットです
・ 「ブレンガンキャリアー」とは、元来機関銃を装備した「ユニバーサルキャリアー」の前身の車輌を示しますが、「ユニバーサルキャリアー」を示す名称として定着しています
●小型の車体にオープントップ式の兵員室を持つ、独特の雰囲気の「ユニバーサルキャリアー」を再現、コレクションやジオラマの主役、脇役などにおいて装軌車の持つ魅力と存在感とが実感できることでしょう【 「ユニバーサルキャリアー」について 】
●1927年から生産が開始されたイギリスの「ガーデンロイド機銃車」は、世界恐慌による軍縮ムードの中、手軽に数を揃えることができるために世界的なベストセラー車輌となります
●しかし、この「ガーデンロイド機銃車」は、戦車として運用するのは車格が小さすぎ、武装も機銃程度しか搭載することができず、貧弱さが否めませんでした
●各国は、同車を参考にした小型戦車を開発しましたが、イギリス軍ではやはり戦車としての活用は考慮されず、牽引及び兵員輸送車として発展して行きます
・ この「ガーデンロイド機銃車」を参考にした戦車は、イタリアの「L3 タンケッテ」、ポーランドの「TK」、日本の「94式軽装甲車」などが存在します
●1934年に「ヴィッカース社」は、牽引任務も兼ねた機関銃搭載車輌「ブレンガンキャリアー」を開発、一方で、「兵員輸送型」、「偵察型」、「砲兵用型」などの専用のタイプも作られました
●しかし、このように各兵科用に専用の車体を製作するのは効率的ではなく、汎用車体としての「ユニバーサルキャリアー」が開発されます
●この「ユニバーサルキャリアー」は、小型の車体に7mm~10mm厚の装甲を装備、65馬力のフォードV8エンジンを搭載して、最高速度48km/hという軽快な機動力を持っていました
●ただ、小型の車体のために搭載能力が低く、小銃分隊を乗せるには3両程の「ユニバーサルキャリアー」が必要となりました
●そこで、大型のアメリカ製の「M3ハーフトラック」系列が供与され始めると機甲歩兵の主力装備車輌は同ハーフトラックとなり、「ユニバーサルキャリアー」は、小型の車体と全装軌式の機動力を活かした、偵察、牽引、前線への弾薬運搬などの役割りを受け持つこことなります
●同車は、1940年から量産が開始され、大戦中に65,000両が生産、イギリス連邦軍の機械化部隊の足、もしくは主力対戦車砲である「6ポンド砲」の牽引用などとして全戦線に渡って活躍しました
●「ユニバーサルキャリアー」は、「Mk.1」~「Mk.3」の3タイプが作られました
●「Mk.2」は、「6ポンド砲」を牽引するために作られたタイプで、後部に大型の牽引装置を装着、前照灯も1灯式に変化しています
●この「ユニバーサルキャリアー Mk.2」は、大戦後期における「ユニバーサルキャリアー」シリーズの主力となっています
【 「イギリス ブレンガンキャリアー (ヨーロッパ戦線)」のキット内容について 】
●この汎用装甲兵員輸送車「ユニバーサルキャリアー Mk.2」を再現したプラスチック組立てキットです
●小型の汎用装甲車「ユニバーサルキャリアー Mk.2」をシャープに再現、小型のオープントップ車輌の魅力、そして装軌車輌独特の存在感を味わうことができます
●キットは、同社の旧「ブレンガンキャリアー」をベースに、新規のフィギュアと一部の武装パーツを追加したものです
●その旧製品は1976年製という古いキットですが、現在のMMシリーズの基礎とも言えるシャープ且つ実車のポイントを押さえた傑作キットで、同シリーズの最大の美点である初心者からベテランモデラーまで「作る楽しさ」、そして「作り易さ」が実感できる内容となっており、現在においてもその魅力は色褪せていません
・ ベテランモデラーの人はキットを元にディテールを追加すると良いでしょう
・ キットの素性が良いので、そのディテールを付加していく作業がきっと楽しくなるものと思います
●表情豊かなイギリス軍兵士フィギュア5体が付属しており、このキットだけで、ヨーロッパ戦線での風景が演出できるようになっています
・ 更に、同社「イギリス 歩兵戦車 チャーチル Mk.7」や「イギリス 歩兵巡回セット」などと組み合わせると、より雰囲気が増すことでしょう
●「ユニバーサルキャリアー」の車体は各パネルを組み合わせる箱組み方式となっています
・ 車体の主要躯体は、底板、左右側面、前面、後面、操縦席前面板の6パーツで構成されています
・ 側面パーツには、フェンダーと兵員室側面とが一体成型
・ 側面前部のサイドフェンダーと、側部の足掛けは別パーツです
・ 車体前部の前照灯、バックミラー、予備転輪は別パーツにて再現
・ 牽引ワイヤーは、アイの部分がプラパーツで、ワイヤー本体は付属のナイロンのロープを使用します
・ 車体後部のシャベル、バールなどの車載工具類は別パーツ化されています
・ 後部のデファレンシャルは4パーツで構成
・ 左右の排気管は3分割式です
●オープントップ部分の車体内部が再現されています
・ 操縦手及び前方機銃手の座席は別パーツとなっています
・ ハンドル、変速レバー、計器盤がパーツ化
・ 前方機銃、後方機銃架の機銃、車内の予備機銃の3丁の「ブレン軽機関銃」が付属
・ 後部の座席がパーツ化されています
・ 無線器は1パーツで構成され、表面のディテールは実感豊かに表現されています
・ 車内に取り付けられる各携行缶、弾薬箱、消火器などが別パーツとなっています
●足回りは、起動輪、誘導輪、各転輪が1パーツで構成されています
・ サスペンションは左右分割式で、転輪を挟み込んで作製します
・ 履帯は、接着が可能な素材によるベルト式の履帯が付属しています
●畳んだ状態のキャンバスカバーと、後部のキャンバス製の収納袋が付属
●「ブレンガン キャリアー」を飾るアクセサリーパーツが付属
・ 「エンフィールド No.4 Mk.1」ライフル ×2
・ 「PIAT」対戦車兵器 ×1
・ 「ステン Mk.2」サブマシンガン ×1
・ 背嚢 ×1
・ マガジンポーチ ×2
・ 銃剣 ×1
・ 水筒 ×1
・ 拳銃ホルスター ×1
●イギリス軍の搭乗員を再現したフィギュアが5体付属しています
・ フィギュアの内訳は、ヨーロッパ戦線の兵士フィギュアが3体と、北アフリカ戦線の兵士フィギュアが2体(旧キット)となっています
●ヨーロッパ戦線の兵士フィギュア3体は、戦線後方においてリラックスした談笑シーンが表現されています
・ 3体は、小休止している状態が表現され、これらのフィギュアだけでも充分にストーリーが表されています
・ フィギュアの服装は、野戦服を着用し、2体はベレー帽を被り、1体は無帽の状態となっています
・ フィギュアは、上半身、両腕、両足のパーツ構成です(立った姿勢のフィギュアは上半身と下半身が一体成型)
・ フィギュアの顔は、如何にもイギリス人らしい造形となっています
●各フィギュアについて
・ 操縦手のフィギュアは、前方の装甲板に持たれ掛け、両腕を緩く組んで佇んでいるポーズ
・ 後部座席に座る兵士フィギュアは、片腕を車体上部に置き、もう一方の手で水筒を持っているポーズです
・ 車長のフィギュアは、立った姿勢で片方の手を腰に置き、談笑しているポーズとなっています
●北アフリカ戦線の兵士フィギュア2体は、若干緊張した面持ちで、走行中の状態が表現されています
・ フィギュアの服装は、シャツに半ズボン姿、熱帯用のソックスを履き、ヘルメットを被った状態となっています
・ フィギュアは、上半身、下半身、両腕のパーツ構成です
●各フィギュアについて
・ 操縦手のフィギュアは、両腕でハンドルを持って操縦しているポーズ
・ 車長のフィギュアは、上体を前面装甲板に持たれ掛かるようにして姿勢を保持しているポーズです
●マーキングは、以下の師団マーク、部隊表記、国籍マーク、車台番号などを再現したデカールが付属しています
・ イギリス陸軍 第3歩兵師団
・ イギリス陸軍 第50歩兵師団
・ カナダ 第3歩兵師団
・ イギリス陸軍 第1機甲師団(北アフリカ戦線)
●1994年 一部新金型