ヴァッフェントレーガー クルップ 128mm 対戦車自走砲
「ヴァッフェントレーガー クルップ 128mm 対戦車自走砲 (プラモデル) (トランペッター 1/35 AFVシリーズ No.05523 )」です
●「ヴァッフェントレーガー クルップ 128mm 対戦車自走砲」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●第2次世界大戦末期におけるドイツ軍の計画車両である「ヴァッフェントレーガー 128mm Pak44 対戦車自走砲」を再現したキットです
●簡素な車体に最低限の装備を持った「ヴァッフェントレーガー」を再現、いかにも大戦末期のドイツ兵器を象徴したような雰囲気を味わうことができる内容となっています【 「ヴァッフェントレーガー 128mm対戦車自走砲」について 】
●第2次世界大戦が後半へと突入する時期の1944年2月、ドイツ軍は規格式の自走砲「ヴァッフェントレーガー」の開発を開始します
●これは、当時の自走砲が「2号戦車」や「3/4号戦車車台」などの戦車の車体をベースとしているのに対し、生産コストを抑えるために簡素な造りの車体を採用して、各種搭載砲を載せることができる汎用性の高い車両を目指したものでした
●この計画では、当初は砲の積み下ろしが可能な機能が要求され、火砲の移動手段の一種としての性格が強いものでしたが、生産コストの増加と構造上に無理が有り、その後この機能はオミットされています
●この計画には「ラインメタル」、「シュタイヤー」、「アルデルト」、「クルップ」の4社のメーカーが参加し、それぞれ試作車を製作しています
●この中で、量産化されたものは「アルデルト」社が開発した車体で、足周りは「38(t)戦車」をベースとしながらも全体としては簡素な造りとなっており、「88mm対戦車砲 Pak43」を搭載、10両程度が作られてベルリン攻防戦などで使用されています
●一方、「クルップ」社は「アルデルト」社と共同開発により、同じ「38(t)戦車」の足周りを流用した車輌を計画しました
●この「クルップ」社の計画した車輌は搭載される砲の大きさにより2種類に分かれ、大型の砲を搭載する片側の転輪が6輪タイプの「クルップ 1」、小型の砲を搭載する4輪タイプの「クルップ 2」が存在しました
・ 「クルップ 1」には、「128mm対戦車砲 Pak44」を搭載するプランも考えられています
●この計画に基づく試作車は1944年夏頃に完成、しかし、試作車のトラブルが続出して同年の秋頃に開発は中止されることとなりました【 「ヴァッフェントレーガー クルップ 128mm 対戦車自走砲」のキット内容について】
●この「クルップ 1 ヴァッフェントレーガー 128mm対戦車自走砲」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●「クルップ1」の車体をシャープに再現、実車の簡素な造りを表現しながらも、砲部分は細かく表現されており、「128mm対戦車砲Pak44」本来の大きさも相まって、その迫力在る姿を楽しむことができることでしょう
●「クルップ/アルデルト ヴァッフェントレーガー 105mm自走榴弾砲 leFH18」のバリエーションキットで、長車体型の「クルップ 1」を再現するパーツを追加、砲は同社「ドイツ Pak44 128mm 対戦車砲 クルップ」」のパーツが流用されています
●「128mm砲」の砲身は、プラ製と金属製のパーツが用意され、選択して使用します
・ プラ製の砲身は、左右分割式となっています
・ 砲身は上下方向に可動できます
●先端のマズルブレーキは、プラ製とエッチングパーツを組上げる方式とを選択できます
・ プラ製のマズルブレーキは、左右分割式で、側部の多数の穴も再現されています(側面の穴は0.8mm径のドリルで加工が必要です)
●砲尾の主要部は3分割で再現され、2種類のタイプを選択することができます
・ 閉鎖器は別パーツで、開閉状態を選択できます
●防盾部パーツは、縁に向かって薄く成型、実物の装甲の薄さが表現されています
●「128mm砲」の揺架は、左右分割式で、外側に向かって薄く成型することにより実物通りの薄さを再現、内側のリベットも表現されています
・ 揺架の先端部は2種類用意され、選択して使用できます
●「128mm砲」の砲架部分は、照準器や、昇降、旋回ハンドルなど、シャープな彫刻により細部のディテールが再現されています
・ 駐退器は、シリンダー部分は内側と外側が金属パイプ製となっており、砲身の動きに併せて駐退器も動くようになっています
・ 砲架は、左右旋回可能です
●「ヴァッフェントレーガー」の車体上部は、前部、戦闘室、フェンダーの各ブロックで構成されています
●前部ブロックは一体成型されています
・ 操縦席ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 操縦席ハッチ前の防御板は起倒可動式です
・ 排気管は別パーツで再現
・ 上部、側面点検ハッチは別パーツとなっています
・ トラベリングロックは、立てた使用状態と、倒した状態とが選択できます
●戦闘室ブロックは、砲の台座部分、後部の駐鋤で構成されています
・ 砲の台座部分は4パーツで構成され、下部の砲弾ケースが表現されています
・ 砲弾ケースは、砲弾が収められていない状態が再現され、付属の砲弾パーツを差し込む方式となっています
・ 車体後部の履帯調整部は2パーツで構成
・ 左右の駐鋤は、それぞれ3分割式となっており、その角度を選択できます
●フェンダーは、前後2分割式となっています
・ フェンダーは、全通式と中央部分が途切れているタイプとを選択できます
●車体下部は、バスタブ式に一体成型されています
・ 車体前部内部は、計器盤、座席、エンジン隔壁がパーツ化
・ サスペンションユニットは、各3パーツで構成されています(全6ユニット)
・ 履帯は、両側をピンで止める方式のプラパーツの連結可動式となっています
・ 履帯を接続するためのゲージが付属しています
●マズルブレーキ部、砲弾の尾部、尾灯などを再現するエッチングパーツが付属
●アクセサリーパーツが付属
・ 砲弾 ×6
●マーキングは、1種類の塗装例(ダークイエローとレッドブラウンの2色迷彩)が説明書に記載されており、それに基づく、国籍マーク、キルマークが付属しています
●全長 : 264.3mm
●全高 : 90.7mm
●全1080パーツ
●2011年 一部新金型
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●ワンポイント
・ 付属する履帯は連結可動式となっていますが、ピン部分のパーツ精度の関係で切れ易いですから、塗装後に装着するよりも、接着連結式のように組立時に接着した方が無難でしょう