ドイツ ヴァッフェントレーガ クルップ/アルデルト 88mm対戦車自走砲 Pak43
「ドイツ ヴァッフェントレーガ クルップ/アルデルト 88mm対戦車自走砲 Pak43 (プラモデル) (トランペッター 1/35 AFVシリーズ No.01587 )」です
●第2次世界大戦末期における計画車輌である「ヴァッフェントレーガー」を再現したキットで、「クルップ」社と「アルデルト」社が共同開発した「クルップ 2」の「88mm対戦車砲搭載型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
・ この「クルップ/アルデルト 88mm対戦車砲搭載型」は、ペーパープランに終わったようです
●簡素な車体に最低限の装備を持った「ヴァッフェントレーガー」を再現、いかにも大戦末期のドイツ兵器らしさを象徴したようなデザインとフォルムを楽しむことができる内容となっています【 「ヴァッフェントレーガー クルップ 2 88mm対戦車砲搭載型」について 】
●第2次世界大戦が後半へと突入する時期の1944年2月、ドイツ軍は規格式の自走砲「ヴァッフェントレーガー」の開発を開始します
●これは、当時の主力自走砲としての「ヴェスペ」や「フンメル」が戦車の車体をベースとしているのに対し、生産コストを抑えるために簡素な造りの車体を採用して、各種搭載砲を載せることができる汎用性の高い車両を目指したものでした
●また、この車体をベースとして、「88mm対戦車砲」や「128mm対戦車砲」を搭載する対戦車自走砲への転用も考慮されていました
●この計画には「ラインメタル」、「シュタイヤー」、「アルデルト」、「クルップ」の4社のメーカーが参加し、それぞれ試作車を製作しています
●この中で、量産化されたものは「アルデルト」社が開発した車体で、足周りは「38(t)戦車」をベースとしながらも全体としては簡素な造りとなっており、「88mm対戦車砲 Pak43」を搭載、10両程度が作られてベルリン攻防戦などで使用されています
●一方、「クルップ」社は「アルデルト」社と共同で、同じ「38(t)戦車」の足周りを流用した車輌を開発します
●この「クルップ」社のプランは、転輪が6輪式の「クルップ 1」と、転輪が4輪式の「クルップ 2」との2種類が存在し、搭載する砲の大きさにより分けられていました
●この「クルップ 2」は、主に「105mm榴弾砲 leFH18」、「150mm歩兵砲 sIG33」、「88mm対戦車砲 Pak43」を搭載することが計画されており、この中の「105mm榴弾砲 leFH18」を搭載したタイプが試作されます
・ 「クルップ 1」にも「105mm榴弾砲 leFH18」と「88mm対戦車砲 Pak43」を搭載するプラン図が存在します
●しかし、この車両は試作車のトラブルにより採用はされずに、試作のみに終わり、他のタイプは製作されておらず、「クルップ 1」は試作も行なわれていないようです【 「ドイツ ヴァッフェントレーガ クルップ/アルデルト 88mm対戦車自走砲 Pak43」のキット内容について 】
●この「クルップ」社が製造した「ヴァッフェントレーガー クルップ 2 88mm対戦車砲搭載型」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●「ヴァッフェントレーガー クルップ 2 88mm対戦車砲搭載型」をシャープに再現、唯一製作された「105mm榴弾砲搭載型」を参考にして、実車の簡素な造りと、戦闘室内のディテールなどを細かく表現しています
●トランペッター製「クルップ/アルデルト ヴァッフェントレーガー 105mm自走榴弾砲 leFH18」をベースに、砲となる部分の「88mm対戦車砲 Pak43」と砲弾ラックを交換した内容となっています
●「ヴァッフェントレーガー クルップ 2 88mm対戦車砲搭載型」は、戦闘室、車体上部、車体下部の3ブロックで構成されています
●砲身部は、プラパーツと金属砲身とを選択できます
・ プラパーツは左右分割式となっています
・ マズルブレーキは左右分割式です
・ 砲尾は4パーツで構成され、閉鎖器は開閉状態が選択可能です
●砲架は左右分割式となっており、これに照準器、操作ハンドルなどを取り付ける構成です
・ 平衡器は3パーツで構成され、砲の動きに併せて可動するようになっています
●戦闘室は、装甲板部分、砲の台座部分で構成されています
・ 装甲板の部分は5分割式となっており、実車の薄い構造を再現するために端に向かって薄く成型されています
・ 戦闘室内部に装備される無線器、マシンガンラック、手榴弾、ガスマスクケースなどの装備品がパーツ化されています
・ 砲を固定した状態のトラベリングロックのパーツが付属
●後部作業台は、蓋の部分が別パーツとなっており、開閉状態が選択できます
・ 作業台内部には砲弾が並んだ状態のパーツが用意されています
・ 作業台側部のステップは別パーツです
●砲弾ラック、薬莢ケースは空の状態が再現されており、付属の砲弾等のパーツを配置することができます
・ 薬莢ケースの蓋は別パーツで、内部のラック部分はエッチングパーツとなっています
●車体上部は一体成型されています
・ 操縦席ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 操縦席ハッチ前の防御板は起倒可動式です
・ 排気管は別パーツで再現
・ フェンダーは、1パーツで構成
・ フェンダー支持架はエッチングパーツとなっています
●車体下部は、バスタブ式に一体成型されています
・ 操縦席部分が再現されており、操縦手席、操行レバー、ペダル、計器盤をパーツ化
・ サスペンションユニットは、各4パーツで構成されています(全4ユニット)
・ 履帯は、両側をピンで止める方式の連結可動式履帯が付属しています
・ 履帯を接続するための治具が付属しています
●フェンダー支持架、砲弾ケースの蓋、薬莢の底の部分などを再現するエッチングパーツが付属
●アクセサリーパーツが付属
・ 砲弾 ×8
・ 薬莢 ×8
●マーキングは、ドイツ軍仕様となる1種類の塗装例(ダークイエローとレッドブラウンの2色迷彩)が説明書に記載されており、それに基づく国籍マーク、キルマークを再現したデカールが付属しています
●全1010パーツ
●2011年 一部新金型
--------------------------------【 「ドイツ ヴァッフェントレーガ クルップ/アルデルト 88mm対戦車自走砲 Pak43」のワンポイント 】
●キットの付属履帯は連結可動式となっていますが、両側のピンの成型精度が今一つであり、切れてしまうことが多いので、塗装の前に車体に装着した方が無難でしょう