帝国海軍 駆逐艦 天霧
「帝国海軍 駆逐艦 天霧 (プラモデル) (ファインモールド 1/350 艦船シリーズ No.FW002 )」です
●太平洋戦争時の「帝国海軍 特型駆逐艦2型 天霧」を1/350スケールで再現したプラスチックモデル組立キット。
●帝国海軍の一等駆逐艦(大型駆逐艦)にあたる「特型駆逐艦」を1/350スケールで再現したプラスチックモデル組立キット、「特型駆逐艦 2型」の15番艦として建造された「駆逐艦 天霧」を再現した内容になっています。
●ファインモールド社製「帝国海軍駆逐艦 綾波」のキットをベースに、防弾板が付けられた艦橋と、艦橋前部の機銃座、後部機銃座に装備される「25mm連装機銃」のパーツをセットしたバリエーションキットになります。
・ 同スケールのアメリカ海軍の魚雷艇「PTボート」が1隻付属しています。
帝国海軍 駆逐艦 天霧 (ファインモールド 1/350 艦船シリーズ FW2) パッケージ内容
・ 日本海軍 駆逐艦 天霧(フルハルモデル) ×1
・ PTボート ×1
・ ディスプレイスタンド ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立説明書+実艦解説書 ×1
帝国海軍 駆逐艦 天霧 (ファインモールド 1/350 艦船シリーズ FW2) プラモデルの内容
●「特型駆逐艦」の2型、「駆逐艦 天霧」を再現したプラスチックモデル組立てキットです。
●ファインモールド社独自のシャープで繊細なディテール表現力で「駆逐艦 天霧」を再現、1/350というスケールを活かして駆逐艦ならではの細かな表情や構造を表現した内容となっています。
●「特型駆逐艦」は、太平洋戦争中に対空兵装の強化を施しており、本キットでは戦争中期に艦橋前部に機銃座を増設した姿を再現しています。
●喫水線までの上部を再現するウォーターラインモデルとフルハルモデルとを選択して作成することが可能です。
■ 駆逐艦 天霧 全体構造
●「天霧」の船体は左右に分割したパーツ構成。
・ 船体には、フェアリーダー、ホースパイプ、舷窓、梯子の他、側面の鋼板の継ぎ目を繊細なモールドで再現しています。
・ 左右の舷側の貼り合わせをする際、舷側が歪まぬように内側にフレームを挟み込む構成になっています。
・ 船首のフェアリーダーは別パーツ化してスケールで再現。
・ フルハルモデル用の船底部分のスクリュー、推進軸、舵を別パーツ化、ビルジキールも別パーツ化して再現しています。
●上甲板は船首楼甲板と後部甲板に分割したパーツ構成。
・ 甲板パーツ上には、リノリウム押さえ、滑り止め、魚雷運搬用レール、ボラード、アンカー導板などを非常に繊細なモールドで再現しています。
●上甲板上の構築物となる「艦橋部」「主砲部」「魚雷発射管」「煙突部」「後部構造物」などを個別にブロック化して構成、それぞれを甲板上に取り付けて完成させます。
■ 駆逐艦 天霧 艦上構造
■ 艦橋
●艦橋は、艦橋下部、羅針艦橋部、射撃指揮所の3ブロックに分割したパーツ構成。
●艦橋下部は、3つに分割したパーツで再現。
・ 前部、側面の舷窓などをモールド化して再現。
・ 羅針艦橋部の支柱は別パーツ化しています。
●羅針艦橋は、内部構造を再現した下部パーツと、窓枠より上の部分を再現した上部パーツに分割して再現。
・ 上部パーツは、窓を表現するためにクリアー成型のパーツ。
・ 下部パーツには、艦橋前面に防弾板を装備した状態を再現しています。
・ 艦橋内の双眼鏡、コンパスなどを別パーツ化して再現しています。
●射撃指揮所は、上部が開放された状態と、キャンバスでカバーした状態を選択して組み立てることができます。
・ 射撃指揮所内の双眼鏡、コンパスは別パーツ化して再現しています。
●艦橋前部に増設した機銃座は「スポンソン部」と「支柱」との2つに分割したパーツで再現。
・ 13mm連装機銃1基が付属、機銃は銃身部と銃架とに分割して再現しています。
●艦橋に装備された、測距儀、方位盤、探照灯、航海灯は別パーツ化、探照灯と航海灯はクリア成型のパーツです。
■ メインマスト、後檣
●メインマストは3分割したパーツで再現、見張り所は別パーツ化しています。
・ 信号灯は別パーツ化、クリア成型のパーツです。
●後檣は2分割したパーツで再現。
■ 第1煙突・第2煙突
●煙突トップ部は別パーツ化、本体部分は左右に分割したパーツ構成。
・ 副管は別パーツ化して再現。
・ トップの雨水カバー金網は開口した状態で成型、立体的な構造を表現しています。
■ 機銃台座
●第2煙突前部の機銃台座は別パーツ化して再現、滑り止めパターンも繊細なモールドで再現しています。
・ 「25mm連装機銃」(×2)が付属、機銃パーツは銃身部と銃架に2分したパーツで再現。
■ 後部構造物
●後部構造物は、箱組状に各パネルを貼り合わせて再現。
・ 構造物上部の通気口、リールなどを別パーツ化して再現しています。
■ 探照灯台
●探照灯台は3分割したパーツ構成、滑り止めパターンも繊細なモールドで再現しています。
・ 探照灯は本体とレンズ部に分割し、レンズ部はクリア成型のパーツで再現しています。
・ 方位測定器は2つのパーツで分割し、先端の円形状も繊細な造型で再現しています。
■ 主砲
●主砲塔部「50口径 3年式 12.7cm連装砲 B型砲塔改修型」 ×3
・ 砲塔の本体部分は4分割したパーツ構成、窓、ステー、照準口などをモールド化して再現しています。
・ 主砲砲身は1本ずつ別パーツ化、砲身基部のキャンバスカバーを砲身パーツと一体化して形状になっています。
・ 水平状態と仰角を付けた状態の2種類の砲身パーツをセット、選択して使用することができます。
・ 砲塔はポリキャップを介して船体と接続、完成後も左右に旋回させることができます。
■ 魚雷発射管
●「12年式 61cm 3連装魚雷発射管シールド付き」 ×3
・ 魚雷発射管は、発射管本体とシールド部に分割したパーツ構成。
・ 発射管は1本づつ独立したパーツになっており、発射管先端部の魚雷は別パーツ化して再現、魚雷装填の有無を選択して組み立てることができます。
・ シールド部は4分割したパーツ構成、窓、扉、手摺りなどをモールド化して再現しています。
・ 魚雷発射管はポリキャップを介して船体と接続、完成後も左右に旋回させることができます。
■ 爆雷投射器、爆雷装填台
●爆雷投射器は一体成型化したパーツで再現。
●爆雷装填台は前後で分割したパーツで再現、爆雷を詰めた状態を再現しています。
■ 内火艇、カッター及びボートダビッド
・ 8m内火艇 ×2
・ 7mカッター ×2
■ その他の艤装
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首、艦尾旗竿
・ 錨、副錨
・ リール
・ スキッドビーム
・ ラッタル
・ 通気口
などを別パーツ化して再現しています。
■ PTボート
●アメリカ軍の魚雷艇「PTボート」が1隻付属。
・ 「PTボート」はアオシマ社製「PTボート PT109」にセットしている同魚雷艇ランナーを1隻分セットしたものになります。
・ 「PTボート」はウォ-タラインモデルとフルハルモデルとを選択できます。
・ 船体は上下に分割したパーツ構成、操舵席は3パーツに分割したパーツで構成しています。
・ 魚雷、機銃、機銃リング、マスト、通気筒などを別パーツ化して再現。
・ フルハルモデル用の展示台が付属しています。
・ 「PT-109」の番号を再現したデカールが付属。
■ ディスプレイ台
●完成後に見栄え良く飾ることができるディスプレイ用の円形の飾り台が付属、完成した「駆逐艦 綾波」をそのまま載せてディスプレイすることができます。
・ 飾り台はプラスチック製のパーツ、長方形状の台座部分にYの字型の飾り脚を取り付けるパーツ構成になっています。
帝国海軍 駆逐艦 天霧 (ファインモールド 1/350 艦船シリーズ FW2) 塗装とマーキング
●「塗装とマーキング」ガイドは組立説明書内にモノクロで記載しています。
・ 塗装の際に使用する塗料の種類も記載しています (Mr.カラー / 水性ホビーカラー / タミヤカラー)
・「天霧」の船体細部に使う塗料の種類は、組立説明書内の各工程内にて指示しています。
●船体側面の喫水表記、カッター類の艦名表記、台座用の艦名をデカールシートにプリントしています。
特型駆逐艦 について
●元来、魚雷を主武装とする小型艦を「水雷艇」と呼び、その「水雷艇」を砲火力により「駆逐」する役割を持ったのが「駆逐艦」です。
●小型の「水雷艇」では航海能力に劣り、搭載する魚雷の本数も少なかったので、魚雷を装備した「水雷駆逐艦」が「水雷艇」に取って代わることとなり、以後、この「水雷駆逐艦」という形式が「駆逐艦」の標準スタイルとして定着しました。
●帝国海軍において「駆逐艦」は、当初、排水量300tクラスの小型艦を建造していましたが、このような小型艦は航洋性に欠けるために、第1次世界大戦時から1000tクラスの一等駆逐艦と800tクラスの二等駆逐艦とに艦種を分けて建造することになります。
●この一等駆逐艦は、将来の対米開戦を想定しながら次第に大型化をし、1300tクラスの「神風型」「睦月型」の建造後、1928年に誕生したのが1600tクラスの「特型駆逐艦」(第1番艦の名称から「吹雪型駆逐艦」とも言われる)です。
●この「特型駆逐艦」は、従来の一等駆逐艦の排水量が1000tクラスだったのに比べ、1.5倍程になる1680tの排水量を有し、武装も「12.7cm 連装砲」を3基、「3連装魚雷発射管」を3基と、従来の駆逐艦の倍以上の火力を備えた極めて強力な駆逐艦でした。
●この「特型駆逐艦」は、1932年までに24隻を建造、この特型駆逐艦の就役から帝国海軍の水雷戦隊の攻撃力は飛躍的に向上、後に建造される日本駆逐艦の基本的スタイルを確立した艦になりました。
●「特型駆逐艦」は、「陽炎型」や「夕雲型」の新鋭駆逐艦が登場すると、太平洋戦争開戦時にはやや旧式化してしまいますが、その姿は常に最前線に在って活躍、その分損失艦も多く、24隻の中で生き延びたのは「潮」と「響」の2艦のみでした。
●なお、「特型駆逐艦」は、主砲のタイプや、艦橋、煙突の変化により「1型」「2型」「3型」と大別されており(他に「改1型」、「2型A」がある)、11番艦「綾波」は「2型」としての1番艦にあたります。
・ 「2型」は「1型」が主砲塔として「50口径 3年式 12.7cm砲 A型砲塔」を搭載しているのに対して、「50口径 3年式 12.7cm砲 B型砲塔」を搭載しているのが主な特徴となっています。
帝国海軍 駆逐艦 天霧 について
●「天霧」は「特型駆逐艦」の15番艦として1930年に竣工しました。
●太平洋戦争以前「天霧」は日中戦争や仏印進駐の支援任務に参加していました。
●太平洋戦争開戦後「天霧」は南方に派遣され、「シンゴラ」及び「コタバル上陸作戦」の護衛として参加します。
●1942年1月には、日本の上陸船団を攻撃するために出撃してきたイギリス駆逐艦「サネット」、オーストラリア駆逐艦「ヴァンパイア」と交戦、他の艦との協同により「サネット」を撃沈しました。
●その後、「スマトラ島」や「アンダマン諸島」の攻略作戦、そしてインド洋での通商破壊作戦に従事し、商船を撃沈する戦果を挙げます。
●1942年6月の「ミッドウェー海戦」では、「天霧」は主力部隊の護衛として出撃、前衛となる空母機動部隊が壊滅した結果、作戦は中止され、内地へと帰投しています。
●1942年8月、アメリカ軍がガダルカナル島へと上陸、日米の戦いの焦点は同島を含むソロモン海域へと移り、「敷波」も同海域へと進出、ガダルカナル島の陸軍部隊への輸送任務に従事します。
●また、戦艦「金剛」「榛名」によるガダルカナル島への砲撃にも護衛として参加、翌日には巡洋艦による砲撃にも随伴し、2度の砲撃を成功させます。
●1943年7月、「天霧」は駆逐艦11隻からなる艦隊を編成してコロンバンガラ島への輸送任務を実施、この動きはアメリカ軍に察知され、巡洋艦3隻、駆逐艦4隻に待ち伏せされます。
●「天霧」は雷撃によって反撃を行いますが命中せず、アメリカ軍側からの砲撃によって損傷を受けてしまいます。
・ この海戦において日本側は駆逐艦1隻を失しない、アメリカ側は巡洋艦1隻を損失しています。
●続いて8月にも「天霧」は、コロンバンガラ島への輸送任務に参加、その途上のブラケット海峡においてアメリカ軍の魚雷艇「PT-109」と衝突、魚雷艇は沈みましたが、「天霧」はほぼ無傷でした。
・ この「PT-109」は後のアメリカ大統領となる「ジョン・F・ケネディ」中尉が指揮を採っており、衝突後生還しています。
●1943年11月の「ブーゲンビル島沖海戦」に参加、この海戦ではアメリカ艦隊の待ち伏せ攻撃を受けた日本艦隊の敗北となり、軽巡洋艦1隻と駆逐艦1隻を失う損害を受けましたが、「天霧」は輸送部隊として出撃したために直接に戦闘は行いませんでした。
●その後、「天霧」はブーゲンビル島北西のブカ島への輸送任務に従事、1回目は無事に成功しますが、2回目にはアメリカ軍の迎撃に会い、日本側は駆逐艦3隻を失いますが、「天霧」は難を逃れます。
●1943年12月、トラック島に向けての輸送船を護衛中、荒天のために駆逐艦「秋風」に衝突、艦首を損傷してしまい、内地へと回航、修理が行なわれました。
●修理完了後、「天霧」は東南アジア方面で活動、1944年9月シンガポールからフィリピンのダバオに向けて航行中に、マカッサル海峡において触雷し最期をを迎えてしまいました。
帝国海軍 駆逐艦 天霧 (ファインモールド 1/350 艦船シリーズ FW2) 製品仕様
●プラスチックモデル組立キット
・ 各パーツ類はランナー状に成型していますので、パーツを切り離すのに「ニッパー」などの切断工具が必要になります(別売り)。
・ パーツの固定には「プラモデル用接着剤」などの接着剤をご利用下さい(別売り)。
●製品素材 : PS / ABS / PE
●パーツ数:
●パーツ成型色 : ライトグレーなど
●対象年齢 15歳以上 (ファインモールド基準)
●「帝国海軍 駆逐艦 天霧」完成時のサイズ
・ 全長:
・ 全幅 :
・ 全高:
●2011年 一部新金型
●2011年 特型駆逐艦2型 第3弾
●日本製