ドイツ タイガー 1 後期型 鉄道輸送状態
「ドイツ タイガー 1 後期型 鉄道輸送状態 (プラモデル) (AFV CLUB 1/35 AFV シリーズ No.AF35S25 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の重戦車「タイガー1 後期型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット、その鉄道輸送時の姿が表現されています
●AFVクラブ社製「Sd.Kfz.181 Ausf.E タイガー1 重戦車 最後期型」のバリエーションキットで、フェンダー固定具が一体成型された車体上部と、前後のフェンダーを再現するエッチングパーツ、輸送用の幅の狭い履帯をセットした内容となっています【 「タイガー1 後期型」について 】
●ドイツ軍が開発、大戦の中期に登場した重戦車「タイガー1」は、当時としては破格の火力と厚い防御力を誇り、連合軍将兵を恐怖に落としました
●特に、88mm高射砲を車載用に改造したその主砲の威力は強力で、2000mの距離において連合軍の中戦車クラスの前面装甲を軽く貫く能力を持ち、用意された榴弾も弾道性能や炸薬の多さなどから対人目標に対して大きな威力を持っていました
●この「タイガー1」は、戦訓と生産効率の関係などから改良が施されており、1943年7月からは車長キューポラがペリスコープ式となり、後部のエアフィルターが廃止された「中期型」が登場、1944年の初頭頃からは、従来のゴムを外装式に装備した転輪から鋼製転輪(内部にゴムが装着されている)へと変更した「後期型」が生産されています
●「タイガー1」系列は、「1号戦車」から「4号戦車」という従来の戦車とは全く違う次元の車両であり、その大重量と、搭載する88mm砲のために幅広の車体を持っていました
●一方、当時の戦車は、自走可能距離の短さと燃費の点から、鉄道輸送が前提となっていました
●しかし、「タイガー1」はドイツでの鉄道の規格を上回る幅の広さであり、そのまま貨車に搭載すると、接触により他の列車とのすれ違いができなくなってしまう可能性が有りました
・ このような戦闘状態での貨車の車載は緊急時以外は禁止されています
●そこで「タイガー1」は、1番外側の転輪を取外し、貨車の幅に合わせた狭いタイプの履帯へと履き替えを行い、この姿で貨車に載せるという方式が採られています
●「タイガー1」の「後期型」では、鋼製転輪の採用により転輪の幅が狭くなり、従来のように外側の転輪を外す必要はなくなりましたが、履帯の履き替えは必要であり、その作業は履帯自体の重量が重いために大変な労力と時間を要しました【 「ドイツ タイガー1 後期型 鉄道輸送状態」のキット内容について 】
●この鉄道輸送時における「タイガー1 後期型」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●AFVクラブ社の細かな表現力によって「タイガー1 後期型」をシャープに再現、装甲板表面の微妙な「荒れ」や、各部の溶接跡など、同車の魅力が表現された内容となっています
●鉄道輸送時の姿が再現され、幅の狭い輸送用の履帯を履き、前後フェンダーの側部を跳ね上げた状態となります
・ フェンダーは可動式で、フェンダーを展開した状態のパーツも付属していますので、輸送用履帯を履きながらも車体上部は通常の姿の状態とすることも可能です
●「タイガー1 後期型」は、砲塔、車体上部、車体下部、車体後部パネルの4ブロックで構成されています
●砲身は金属製パーツとなっており、先端のマズルブレーキは4分割されたプラパーツで構成
・ 砲尾部分がパーツ化
・ 防盾は単眼式の照準器型が表現されています
・ 砲身は上下に可動します
●砲塔は左右分割式で、これに天板及び底面パーツを取り付ける構成となっています
・ Sマイン発射器は別パーツです
・ 車長キューポラは天板パーツに一定成型されています
・ 車長及び装填手ハッチは別パーツで、開閉状態となっています
・ 対空機銃及び機銃架が付属しており、対空照門を再現したエッチングパーツが用意されています
・ 後方の脱出ハッチのヒンジ部は2種類が付属しており、選択して使用します
・ 砲塔は左右旋回が可能です
●車体上部は、本体部分が一体成型で、これに戦闘室前面パネルを取り付ける構成となっています
・ 側面にフェンダー固定具がモールドされています
・ 操縦手ハッチ、前方機銃手ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ エンジン点検ハッチは別パーツです
・ エンジングリルのメッシュを再現するエッチングパーツが付属しています
・ 戦闘室前面パネルには、操縦手用のビジョンブロック、前方機銃マウント部がモールドされています
●車体下部はバスタブ式に一体成型されています
・ サスペンションアームは、基部となるトーションバー部分も再現され、アームはそのトーションバー部分の捻りにより上下に可動します
・ 起動輪、誘導輪、転輪は、内蔵させるポリキャップにより回転可動式です
・ 履帯は、輸送用の履帯を再現したラバー製のベルト式履帯が付属しています
●後部パネルは一体成型となっています
・ 排気管は各3パーツで構成されています
・ 排気管カバーはプラパーツにて再現
●前後のフェンダーはエッチングパーツで作製します
・ エッチングパーツは、ヒンジ部、枠構造、固定具など細かく再現されています
・ ヒンジ部には真鍮線を通すことにより可動式とすることができます
・ 側部のフラップを展開した状態のプラパーツ(サイドフェンダー含む)も付属しています
●マーキングは、ドイツ国防軍の4種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第504重戦車大隊 (フランス / 1944年4月30日)
・ グロスドイッチュラント装甲擲弾兵師団 戦車連隊 第3大隊 (オストプロイセン / 1944年7月)
・ 第505重戦車大隊 (東部戦線 / 1944年6月)
・ 第510重戦車大隊 (リトアニア / 1944年7月20日)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、部隊記号、車体番号などを再現したデカールが付属しています
●2012年 一部新金型
------------------------------------【 「ドイツ タイガー1 後期型 鉄道輸送状態」のワンポイント 】
●キットは、鉄道輸送時に側面を折り畳む前後のフェンダーをエッチングパーツで再現しています
●このエッチングパーツは細部が表現されている関係で、パーツ自体がかなり細かなものとなっていますから、エッチングパーツ工作に慣れている人向けの上級者用キットとなっています
●また、このキットは、戦闘室前面パネルと砲塔側面部とが1mm弱嵩高くなっていますから、前面パネルパーツC17と、砲塔側面パーツE3、E4の上部を削ると、より良い雰囲気となることでしょう
・ この場合、砲塔側面の予備履帯の装着位置が下方に移動します