ドイツ Sd.kfz.6 5tハーフトラック (BN9b) 砲兵牽引タイプ
「ドイツ Sd.kfz.6 5tハーフトラック (BN9b) 砲兵牽引タイプ (プラモデル) (ブロンコモデル 1/35 AFVモデル No.CB35044 )」です
●第2次世界大戦初期から中期におけるドイツ軍の中型牽引車輌「Sd.Kfz.6 5tハーフトラック」の「最後期型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キットで、3列シートの「砲兵型」を再現した内容となっています
【 「Sd.Kfz.6 5tハーフトラック」について 】
●ドイツ軍は機械化部隊の輸送、牽引用の車両として、機動性及び生産性に優れた、半装軌式車両の各種「ハーフトラック」を開発、この「ハーフトラック」は牽引能力の違いにより、「1t」、「3t」、「5t」、「8t」、「12t」、「18t」の6タイプが作られました
●「5t ハーフトラック」は、75mm~105mm砲程度の中型砲の牽引用として「ビューシング」社によって開発、1935年から生産が開始されました
●この「5t ハーフトラック」は、牽引用としてだけでなく、工兵用の機材運搬としての役割も持たされています
●このため、同車は「砲兵型」と「工兵型」の2種類のタイプが存在し、「砲兵型」は3列式シートで後方に弾薬を積載する収納庫スペースが広くなっているのが特徴となっています
●しかし、車体のサイズが「3t ハーフトラック」と「8t ハーフトラック」との中間的な分、性能的には中途半端の感が有ったようで、その生産数は3000両程度に止まり(3t ハーフトラックは、装甲兵車型を除いても約9000両が生産されています)、大戦の後期では後継車輌である「重国防軍輸送車(sWS)」にその役割を譲ることになります
●「Sd.Kfz.6 5tハーフトラック」は、「工兵型」と「砲兵型」のタイプだけでなく、生産時期による細かな違いが「ビューシング」社によって呼称されており、「BN9」は最後期型、そして「BN9b」は「BN9」のブレーキを強化した改良型が表されています
【 「ドイツ Sd.kfz.6 5tハーフトラック (BN9b) 砲兵牽引タイプ」のキット内容について 】
●この「Sd.Kfz.6 5tハーフトラック」の「砲兵型」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●同社の誇るディテール表現力と高い成型能力により「Sd.Kfz.6 5tハーフトラック」を再現、ドイツ軍のハーフトラックらしい細かさと、その大きさとフロントグリル形状による独特の迫力が表現された内容となっています
●ブロンコ社製「ドイツ Sd.kfz.6 5tハーフトラック (BN9b) 工兵タイプ」のバリエーションキットで、「砲兵型」のキャビン部、収納庫、荷物ラック、アクセサリー類を新規に追加したものです
●「Sd.Kfz.6 5tハーフトラック」のキャビンは、幌を展開した状態と畳んだ状態とを選択して組み立てることができます
●「Sd.Kfz.6 5tハーフトラック」本体は、車体前部、操縦席部分、キャビン、シャーシ部の4ブロックで構成されています
●車体前部は、フェンダー部が一体成型された床面、フロントグリル、側面板、天板の構成となっています
・ フロントグリルは、特徴的なスリット部が繊細な彫刻で再現され、且つスリットの隙間部分は貫通された状態で開口処理されています
・ エンジンルーム内部も再現されていますので、冷却の為に側面板を外した状態として楽しむことも可能となっています
・ 前照灯は、通常のタイプと管制スリットが入ったタイプとが選択して作製できるようになっており、通常のタイプ用としてレンズ部を再現するクリアーパーツが用意されています
・ 部隊記号などを表示する旗竿と枠のパーツが付属、枠はエッチングパーツ製です
●エンジンルーム内部は、エンジン本体、ラジエター部等が再現され、配管を表現したパーツも用意されています
・ エンジン本体は、20パーツの構成で、冷却ファン、ファンベルト、配管、発電機などが細かく再現されています
・ エンジンに接続するトランスミッション及び動力伝達装置もパーツ化
●操縦席部分は、床面、側面板、メーターパネル、後面板で構成されています
・ ハンドル、シフトレバー、サイドブレーキなどが別パーツ化、バッテリーケースと無線器類も再現されています
・ メーター類を再現するデカールが付属しています
・ 操縦席の左右前部にはサーチライトが再現され、レンズ部に使用するクリアーパーツが付属しています
●フロントウィンドーは、枠の部分は成型色のプラパーツ、そしてウィンドー部分はクリアーパーツで構成されています
・ 実車で良く見られたウィンドー部分を覆う為の布カバーを再現したプラパーツも付属しています
●シャーシのメインフレームは一体成型によりパーツ化、メインフレーム内側には、トランスミッション、前輪部のサスペンション、燃料タンク類も別パーツで用意されています
・ 燃料タンクは上下分割式で、細部を再現するエッチングパーツが用意されています
・ サスペンションアームは別パーツにて再現
●前輪は、前期型と後期型との選択式となっており、可動式とすることが可能です
・ 前期型は、トレッドパターンが彫刻された外周部と、内側の部分とに分割されています
・ 後期型は、本体部分と内側部分との分割式となっています
・ どちらのタイプもプラパーツ製です
●転輪パーツは繊細な仕上がり、プレス加工の特徴である周囲が若干盛り上がった肉抜き用の穴も再現されています
・ 起動輪と転輪パーツは、可動式として作製することが可能です
●履帯は、1枚づつが分割された連結式可動式となっており、1枚の履帯(履板)が2パーツで構成されています
●キャビン部分は、各パネルと座席部分とを組み合わせる箱組み方式となっています
・ 側面パネルは、操縦席部分と兵員室部分とで分割されています
・ 後部の収納庫は内部の仕切りを再現
・ 後部の収納庫ドアは別パーツとなっており、開閉状態が選択できます
・ ライフルラックは下部が1パーツ、上部は1パーツもしくは2パーツで構成されています
・ 車体後部は、尾灯が付いた前期型と、車間表示灯が付いた後期型とを選択できます
●幌は、展開した状態と、畳んだ状態とを選択できます
・ 展開した幌は、本体2パーツ、支柱6パーツで構成、幌の撓んだ状態と、後部の独特のフラップ、固定バンドなどが表現されています
・ 畳んだ状態の幌は、1本ずつが分割された支柱パーツに幌のパーツを被せる構成となっています
●フロントウィンドー、前照灯、スポットライトのガラス部分などを再現するクリアーパーツが付属
●各部のディテールを再現するエッチングパーツが付属しています
●アクセサリーパーツが付属しています
・ モーゼル Kar98k ライフル ×10
・ ヘルメット ×1
・ 背嚢 ×15
・ 畳んだ毛布類 ×1
・ 後期型ジェリカン ×9
・ 前期型ジェリカン ×1
・ 5個並んだ状態のジェリカン ×2 (両側にジェリカンパーツを取り付けて使用します)
●マーキングは、ドイツ軍仕様となる4種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 所属不明 (アルデンヌ / 1944年12月) 3色迷彩
・ 戦車師団 装甲砲兵連隊所属 (ブルガリア / 1941年夏) ジャーマングレー塗装
・ グロスドイッチュラント装甲擲弾兵師団 第1砲兵連隊 (クルスク / 1943年) 2色迷彩
・ 第3戦車師団 第75自動車化砲兵連隊 第1大隊 (ロシア / 1941年7月) ジャーマングレー塗装
●説明書の塗装例に基づく、軍団記号、師団マーク、戦術マーク、ナンバープレートなどを再現したデカールが付属しています
●2012年 一部新金型
-----------------------------------------
【 「ドイツ Sd.kfz.6 5tハーフトラック (BN9b) 砲兵牽引タイプ」のワンポイント 】
●キットは、フロントウィンドーのカバー、展開した幌、畳んだ幌が付属、更にエンジンが再現されていてサイドパネルを外した状態も再現可能と、「5t ハーフトラック」の仕様変化に対応できる内容となっており、東部戦線から北アフリカ戦線に至るまでの様々なシーンにおいて活用できることでしょう