F-111E アードバーク ザ・チーフ
「F-111E アードバーク ザ・チーフ (完成品) (ホビーマスター 1/72 エアパワー シリーズ (ジェット) No.HA3010 )」です
●ベトナム戦争を始めとする多くの実戦で活躍したアメリカ空軍の可変翼戦闘・攻撃機「F-111E アードバーク」を1/72スケールで再現したダイキャスト製完成品モデル
●機首にネイティブ・アメリカンの「チーフ」のノーズアートを有する「アメリカ空軍 第20戦術戦闘航空団」所属のフラッグシップ機で、1989年当時の姿を再現した内容となっています
・ この機体は退役後、意匠に若干の変更を加えられ、現在はイギリスの「ダックスフォード帝国戦争博物館」に展示されている機体です
●彩色済みの完成品モデルですので、パッケージから取り出して、そのままディスプレイすることができます 【 「F-111 アードバーク」について 】
●「F-111」は1964年に初飛行し、アメリカ空軍では1998年まで現役にあった史上初の実用可変翼戦闘・爆撃機です
●「F-111」は「リパブリック F-105 サンダーチーフ」の後継機として、マッハ2.5以上で飛行する戦術爆撃機を目指して開発が進められましたが、政治的思惑などから誕生まで紆余曲折の道をたどる事になります
●軍事予算削減を目論んでいた「ロバート・マクナマラ国防長官」は、開発費と維持費の削減を目的に、空軍と海軍で共通の機体を採用する「TFX(戦術戦闘機実験)計画」を発起、そのベース機に据えられたのが「F-111」でした
●「TFX」の機体には可変後退翼を採用、燃費が良くパワフルなターボファンエンジンを搭載し、強力なレーダーの装備とサイド・バイ・サイドのコクピット配置を軸に開発が進められ、「制空」「偵察」「攻撃」などの任務をこなすことを目的とした、現在で言う「マルチロール機」を目指し開発が進められます
●このようなスペックを満たすため「F-111」の機体スペックは、実際には「攻撃機」、兵装の搭載量から見れば「爆撃機」と評価できる機体で、機動性は鈍重となり、長射程ミサイルと長い航続距離を生かした視程外戦闘の他は、到底「戦闘機」らしい機動性能を持つものではありませんでした
●1964年にまず空軍型の「F-111A」が初飛行、続いて翌年海軍型の「F-111B」が続きますが、この海軍型は空軍型よりコンパクトに押さえられたにもかかわらず終始重量過大に悩まされ続け、この点で妥協できない海軍から「F-111B」は遂にキャンセルされてしまいます
●残る空軍型の「F-111A」はベトナム戦争が続く中で熟成が進められ、1968年にはベトナムで初の実戦を経験します
●「F-111A」はエンジンが正常に機能しなくなる「コンプレッサーストール」に悩まされ、様々な調査を経てその原因がエアインテークの形状による事が判明、形状の改良と共に飛行速度の制限が課されます
●また、ベトナム戦争では最初の55ソーティ中に2機の機体を損耗、更に1機がフェリー中に行方不明となり、飛行中止を伴う原因究明が行われ、その結果3機共に可変翼の脱落を含む空中分解で失われた事が判明します
●これらの貴重な経験は活かされ、段階的な改修の後、「F-111A」はベトナム戦争中4,000ソーティに及ぶミッションをこなし、損耗は7機、しかも戦闘損失は対空砲火による1機のみという素晴らしい実績を残し、「センチュリーシリーズ」や「F-4 ファントム」より安全性の高い航空機へと進化しました
●完璧な全天候性能、可変翼が発揮する超低空侵攻能力、このクラスの機体としては破格の11トンに及ぶ兵器搭載能力、余裕のある機体内部容積など、「F-111」には空戦能力の欠如を補って余りある多くの利点を持ち、これらを武器に様々な戦場を駆け抜けます
●「リビア爆撃」「湾岸戦争」「ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争」など大きな紛争が起こる度に「F-111」は出動、そのつど重要な任務を帯びていました
●また「F-111」には、その能力を生かした幾つかの重要なバリエーションが存在し、それぞれがアメリカ空軍で重要な役割を担うことになります
●「FB-111」は爆撃機型で、カーター政権下で開発中止になった「B-1」爆撃機の穴を埋めるために開発され、「史上最小の戦略爆撃機」として「B-1」復活までの核抑止力のストップギャップを果たしました
●「EF-111 レイヴン」は空軍唯一の電子戦機として湾岸戦争などで重要な役割を担い、維持経費の問題から1998年に退役しましたが、現在では海軍から「EA-6B プラウラー」を借用している事からも、近代戦では欠かせない機種のエポックであったと言えます
●「F-111」は、極めて冗長性の高い機体であり、「カプセル式脱出コクピット」など際立ってゴージャスな装備を有するなど、アメリカ以外でマネの出来ない機体だったと言えるでしょう
●そのため機体単価は高騰し、開発中止となった「TSR-2」の代わりとして採用予定だったイギリス空軍への採用はキャンセルされ、広く世界で使われる事は無く、わずかにオーストラリア空軍が採用するにとどまっています
●本国アメリカでも維持コストの問題や、汎用性の高い「マルチロール機」の台頭により1998年には退役に追い込まれています
●「F-111」は、在りし日の「持てる国」アメリカの象徴のような機体であり、常に時代の最先端を駆け抜けて行った機体です
【 「F-111E アードバーク ザ・チーフ」の製品内容について 】
●この「F-111E アードバーク」を1/72スケールで再現したダイキャスト製完成品モデル
●アメリカ空軍「第20戦術戦闘航空団」所属のフラッグシップ機、ベトナム迷彩を施された「F-111E アードバーク (68-0020)」を再現した内容となっています
●「アードバーク=ツチブタ」のニックネームの通りを思わせる、長く上反りのある機首部分から繋がる可変後退翼の機体フォルムをシャープに再現、機体全体にはパネルラインが彫りこまれ、機体左右に設置されたエアインテークなども薄く仕上げられています
●機体全体は2系統のグリーンとブラウンによる「ベトナム迷彩」塗装を再現
・ 機体は上面をベトナム戦争当時の2色のグリーンとブラウンの塗り分けとした東南アジア迷彩、通称「ベトナム迷彩」塗装を再現、下面はマットブラックで、国籍マークはロービジ塗装、機首部分なども塗り分けされています
・ 機首左側面に描かれた「アメリカ先住民族のチーフ」のノーズアート、尾翼の赤・黄・青で構成される「S字」のマークやコードレターと機体ナンバー、国籍マークなどがタンポ印刷にて再現されています
●キャノピーはワンピースのクリアパーツで構成、フレームは綺麗に塗装されており、組み換えにより開閉状態を再現する事ができます
・ コクピット内は、シート、計器盤、操縦桿などを再現しています
・ 着座姿勢のパイロットフィギュア×2が付属しています
●ランディングギアは差し替え式、パーツの差し替えにより「飛行状態」と「地上待機状態」のいずれかを再現する事ができます
・ ギアカバーは「飛行状態」の物はワンピース、「地上待機状態」の物はランディングギアと付属部をワンブロック化したパーツで構成しています
●機体下面に配置されたエアブレーキはパーツ交換により「展開状態」「収納状態」を再現する事ができます
●「F-111E アードバーク」の機外兵装として
・ Mk.82通常爆弾 ×24 (マルチ・エジェクター・ラックに6発ずつ搭載)
・ BLU-107 デュランダル 滑走路破壊用特殊爆弾 ×24 (マルチ・エジェクター・ラックに6発ずつ搭載)
・ パイロンタンク ×4
が付属しています
・ 各装備は主翼下への選択式装備となります
●飛行姿勢で飾る事ができる「ディスプレイスタンド」が付属
●「F-111E アードバーク」の機体サイズ
・ 全長 : 311mm
・ 全幅 : 150mm~267mm
・ 全高 : 73mm
【 「F-111E アードバーク ザ・チーフ」のパッケージ内容 】
・ F-111E アードバーク ×1
・ マルチ・エジェクター・ラック + Mk.82通常爆弾 ×4
・ マルチ・エジェクター・ラック + BLU-107 デュランダル 滑走路破壊用特殊爆弾 ×4
・ パイロンタンク ×4
・ パイロットフィギュア ×2
・ ディスプレイスタンド ×1
●ダイキャスト製 彩色済完成品モデル
・ 一部プラスチックを使用している箇所があります
・ パイロット、主脚の交換、ミサイルなどの兵装の装着は機体にはめ込む形で取り付けて下さい
●彩色済みの完成品モデルですので、パッケージから取り出して、そのままディスプレイすることができます
(兵装類やパイロット、主脚の交換は機体にはめ込む形で取り付けて下さい)