南レバノン軍 APC-55 戦車改造歩兵戦闘車
「南レバノン軍 APC-55 戦車改造歩兵戦闘車 (プラモデル) (SKIF 1/35 AFVモデル No.242 )」です
●「南レバノン軍 APC-55 戦車改造歩兵戦闘車」です
●1975年から始まったレバノン内戦において南レバノン軍が使用した「T-55」をベースとした「APC-55 歩兵戦闘車」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●「T-55」の主砲を撤去して砲塔部分を戦闘室に改造した「APC-55 歩兵戦闘車」が再現されています【 「APC-55 歩兵戦闘車」について 】
●アラブ民族といえばイスラム教徒というイメージが強いのですが、小数ながらもキリスト教の信者も存在しており、元々レバノンという国家はこのようなキリスト教徒(マロン派)が中心となって独立した中東地域の小国家でした
●このレバノンは地中海に面した国であり、独立後は金融業が盛んとなり、首都のベイルートを中心に近代的な建築物が建てられ、その周囲の地域はヨーロッパ各国から観光客が訪れるリゾート地として繁栄していました
●しかし、イスラエルの建国により徐々にパレスチナ人がレバノンへと流入、特に急進化したパレスチナ民族解放戦線「PLO」の活動によりイスラム勢力が拡大し、1975年に民族間、宗教間とで内戦状態となります
●レバノンには元々国軍が存在していましたが、周囲の各国から流入した火器により鎮圧できない状態となり、軍人自身も出身地の民兵組織へと流れ、内戦は長引きました
●この内戦には、隣接するシリア、イスラエルがその影響力を及ぼすために度々軍事介入を実施、更にはイスラム勢力に向けてイランから武器供与が行われます
●イスラエル軍は、周囲の国家が基本的に反イスラエル勢力となっている現状から、レバノンのキリスト教徒に注目、その親イスラエル勢力によって南レバノン軍が創設されると、強力なバックボーンとなります
●一方、ソ連製の戦車「T-55」は、大量に生産が行われ、中東地域にも多くが配備されていました
●しかし、この「T-55」は1970年代の後半になると旧式化が目立ち始め、戦車としての能力に陰りが見られるようになります
●南レバノン軍では、この「T-55」を改造し、歩兵戦闘車とした「APC-55 歩兵戦闘車」を作製、戦闘に投入しました
●この車輌の特徴は、「T-55」の砲塔をそのまま使用したことで、砲塔の前部と側部に機銃ポートと視察口が設置されています
●同車は、戦車ベースのために搭載兵員数が少ないのが欠点で、その兵員の乗降も上部のハッチを使用しなければならないという問題点も持っていましたが、通常の兵員輸送車よりも遥かに強力な防御力を誇っており、強力な兵員輸送車として運用されました【 「南レバノン軍 APC-55 戦車改造歩兵戦闘車」のキット内容について 】
●この南レバノン軍が使用した「APC-55 歩兵戦闘車」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●キットは、スキフ社製「T-5 ティラン (T55) イスラエル軍戦車」をベースとし、砲塔の視察口、機銃ポート、機銃などを新規に追加したバリエーションキットとなります
●砲塔部は上下分割式となっています
・ 上部のキューポラは別パーツにて再現
・ 車長ハッチ、装填手ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 視察口のパーツが付属、先端部の窓枠部分はエッチングパーツです
・ 機銃ポート部分は前後分割式となっています
・ 後部のジェリカンラックはエッチングパーツで再現
・ 予備履帯、予備履帯ラックなどがパーツ化されています
●車体上部は、フェンダー部も含めて一体成型されています
・ エンジングリル部は別パーツです
・ 操縦手ハッチは別パーツとなっており、開閉状態が選択できます
・ フェンダー支持架、ライトガードは、エッチングパーツで再現
・ エンジングリルのメッシュ、排気管の先端部を再現するエッチングパーツが付属
・ 「APC-55 歩兵戦闘車」用のフェンダー前端部が付属、フェンダー部分を切り取って使用します
●車体下部は、各パネルを貼り合せる箱組み方式となっています
・ 車体前面にはドーザーブレードのアタッチメントがモールドされています
・ サスペンションアームは別パーツとなっています
・ 各転輪、起動輪及び誘導輪は、左右パーツとハブキャップの3分割式で、ハブキャップのみをサスペンションアームに接着することで、転輪部を可動とすることができます
・ 履帯は、ラバー製のベルト式履帯が付属しています
●エンジングリルのメッシュ、ライトガード、ジェリカンラック、フェンダー支持架、ハブキャップなどを再現するエッチングパーツが付属しています
●説明書には南レバノン軍仕様となる1種類の塗装例が記載されています
●2012年 一部新金型