海上保安庁 はてるま型巡視船 PL-66 しきね
「海上保安庁 はてるま型巡視船 PL-66 しきね (プラモデル) (ピットロード 1/700 スカイウェーブ J シリーズ No.J-058 )」です
●海上保安庁のはてるま型大型巡視船「PLH-66 しきね」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組み立てキット
●海上保安庁の洋上中継基地として活躍中の「PL-66 しきね」の船体を再現、フルハルモデルとウォーターラインモデルを選択して組立てることができる内容となっています
●ピットロード社製「海上保安庁巡視船 PL-62 はかた」のキットに「PL-66 しきね」などのデカールを追加したバリエーションキットとなります【 「海上保安庁 大型巡視船 はてるま型」について 】
●東シナ海にある尖閣列島は1895年より日本の領土として編入されており、その後現在に至るまで実効支配が続けらている我が国固有の領土ですが、中国及び台湾もこの尖閣列島をめぐり1971年から自国の領有権を主張、大きな外交問題として認識されています
●この3国に渡る領有権を巡り、尖閣列島付近の海域において、日本側からすれば、領海侵犯行為が繰り返されたり、漁業行為を侵害されたりする事案が発生しており、これらに対する監視行為を強化する必要が生じてきました
●明治以降、我が国の領土として管轄されてきた尖閣列島海域については、沖縄返還以降、海上保安庁がこの領水域の安全および治安の確保を担保するよう、領海警備任務を継続してきましたが、同海域には巡視船やヘリコプターが寄航できる施設がなく、補給や乗員の休息を行う際には「石垣島」(約170キロ)や「沖縄」(約240キロ)まで戻らねばならず、負担の大きな状況が続いていました
●そこで通常の警備任務のほか、小型巡視船やヘリコプターへ補給を行う母船機能を有する「拠点機能強化型」と呼ばれる大型巡視船の建造が決定されます
・ この「大型巡視船」は、当初3000t級の船舶が予定されていましたが、予算の都合から1000t級船舶に変更、その結果生まれたのが「はてるま型巡視船」です
・ 「はてるま型巡視船」は、海上保安庁においては公式船型を「1,000トン型巡視船(PL)」と呼ばれ、総排水量は1,300t、4基の高速ディーゼルエンジンと4基のウォータージェットを装備、最大船速は27ノット以上、海上保安庁所属の「えりも型巡視船」と同格の船体を持っています
●「はてるま型巡視船」は、「高速高機能大型巡視船」として設計された2,000t級のヘリコプター甲板付大型巡視船「ひだ型」に準じた設計となっており、船体は高速型の「半滑走型」を採用、船首にはブルワークを設け、優れた凌波性を実現しています
・ また、「角型船型」も採り入れられ、船底に装備された「フィンスタビライザー」と共に船体の横揺れを低減、洋上での安定性を確保しています
・ 船体には軽合金を採用し、船橋付近には防弾装備が施され、武装工作船などからの銃撃に対し操舵室を護りながら対応できるように設計されています
●担当する警備任務の性格から「高速高機能大型巡視船」に準じた武装が装備されており、「FCS 光学式射撃指揮装置」と、これにリンクする遠隔操作式の「Mk.44 ブッシュマスター2 30mm 機関砲」を搭載、海上保安庁所属船の中では強力な武装を装備しています
●このほか、小型の抗議船などへの対応も考慮して遠隔操作式の「大型放水銃」と大小2タイプの「複合型搭載艇」4隻を搭載しています
・ 「大型放水銃」は「ひりゅう型消防船」に搭載されている物と同等の性能を持つ本格的なもので、数10m先に毎分2万リットルを噴射する能力を有し、船舶火災のみならず暴徒鎮圧にも有効な機能を発揮します
●また、「はてるま型巡視船」の補給機能は、20m超級の巡視艇「PLクラス」で3隻、20m以下の巡視艇「CLクラス」で4隻にまで同時に対応できます
●船体後部には「ヘリコプター発着甲板」を装備、格納庫は装備されていないため、固有機の装備はありませんが、燃料補給能力を持ち、ヘリコプター用燃料のタンクも装備しています
●「はてるま型巡視船」は2008(平成20)年より2010(平成22)年まで合計9隻が調達され、建造の目的どおり1番船「PL-61 はてるま」から4番船「PL-64 もとぶ(現:しもきた)」までが、南シナ海を管轄とする「第11管区」、九州北部を管轄とする「第7管区」へと集中配備されています
・ 「PL-63 よなくに」および「PL-61 はてるま」は尖閣諸島中国漁船衝突事件にも出動し、その活躍は記憶に新しいものです
●「PL-66 しきね」は三菱重工業下関造船所2009(平成21)年10月7日竣工、現在は第3管区海上保安本部に籍を置き、横浜を定繋港としています
●「はてるま型巡視船」は、耐用寿命が訪れた「しれとこ型巡視船」の代替として運用されてきましたが、9隻をもって建造を終了、今後、より警備任務を重視した「くにがみ型巡視船」にバトンタッチする予定となっていますが、運用が続けられる限り、尖閣諸島を始めとする日本周辺のホットスポットで我が国の領海を守るため活躍を続ける事でしょう【 「海上保安庁 はてるま型巡視船 PL-66 しきね」のキット内容について 】
●この「海上保安庁 はてるま型巡視船 PL-66 しきね」を再現した組立キット
●軍用艦船とは構造の異なる全通式甲板に構造物を載せ商船構造となった「PL-66 しきね」の船体フォルムを再現
●船体喫水線までが再現されたウォーターラインモデルと船体全体を再現したフルハルモデルとを選択して組立てることが可能です
●各パーツは白色による成型、海上保安庁巡視船の鮮やかな白い船体を塗装で再現しやすいよう配慮されています
●ピットロード社製「海上保安庁巡視船 PL-62 はかた」のキットに「PL-66 しきね」などのデカールを追加したバリエーションキットとなります
●「PL-66 しきね」は、「船体」「船橋構造物」「船室」「装備品」の各ブロックで構成されています
・ 船体部は一体成型のパーツで構成され、喫水線部分までが再現されています
・ スライド金型により、舷側煙突や水抜き穴、ヘリ甲板の柱まで一体で再現されています
・ ウォーターライン用の船底パーツは用意されていませんが、船体内部にはリブが設けられ、ウォーターライン時にすわりを良くし、変形を抑える構造になっています
●フルハルモデル用船底パーツが付属
・ 上部船体をしっかりはめ合わせる事のできるガイドがモールドされています
・ 「半滑走型高速船」の特異な波切り形状がモールドされています
・ ウォータージェット推進機、カードフレーム、フィンスタビライザーも再現されています
・ 「ウォータージェット推進機」は推進器本体と上面の吸排気管の2パーツで構成
・ 喫水線下に装備されるため、フルハル時の専用パーツとなります
●上甲板は船体と別パーツで構成、船首からヘリ甲板まで1パーツで再現されています
●甲板上の構築物となる「船橋部」「船室」「機関砲座」「メインマスト」「ウォータージェット推進機」などを個別にブロック化して構成、それぞれを船体に取り付けて完成させます
「PL-66 しきね」の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●艦橋
・ 船橋はスライド金型により各面と天井が構成され、上層、下層前面、下層左右壁面、の4パーツで構成されています
・ 壁面には水密扉や窓、ラダーなどがモールドされています
・ 船橋に付属するメインマストは箱型構造、これに水上レーダー、サーチライト等を取り付けることにより構成マスト形状を再現します
●船室
・ 船室は基部に左右と後方の壁面を組み合わせる形で構成
・ 壁面には水密扉や補強部がモールドされています
・ 船室天井部に装備される「複合型搭載艇」を4艘とクレーン2基、ボートコンテナ、箱状の構造物などが再現されています
●主武装 「Mk.44 ブッシュマスター 2 30mm機関砲」 ×1
・ 銃塔は一体成型で構成されています
●「放水銃」 ×1
・ 銃身部と基部が一体成型で構成されています
●「水上レーダー」 ×2
・ 全てメインマスト上に装備されています
●「複合型搭載艇」
・ 船室上に2種類、計4艘装備されています
・ ゴム製船体のボートで船室上のラックに装備され、クレーンで昇降されるため、ダビットは付属しません
●船首及び船尾旗竿
など
●「PL-66 しきね」の搭載ヘリコプターとして
・ ベル 412 中型ヘリコプター ×1
が付属しています
・ 「ベル 412」は本体、スキッド、メインローター、テイルローターの4パーツで構成されています
・ スライド金型により各窓やパネルラインが細かく彫刻されています
・ 本機は「はてるま型巡視船」の固有装備ではありません
●「PL-62 はかた」の船標識やマーキング用のデカールが付属
・ 船名用に「PL-62 はかた」「PL-66 しきね」「PL-67 あまぎ」「PL-68 すずか」「PL-69 こしき」の5隻分が付属
・ 船首・船尾の「日章旗」、船名、ハルナンバー、「JAPAN COAST GUARD」の所属表記、ライン、海上保安庁のマーク、ヘリ甲板の着船標識などを再現
・ ヘリコプターのストライプや国籍マーク、所属表記もデカールで再現されています
●フルハルモデルを安定して飾る事のできるディスプレイスタンドが付属
・ 船体をしっかり捉える船底にマッチしたテーパーが台座に設けられています
●ボーナスパーツとして、日本近海に出没した「不審船」と「小型高速艇」が付属しています
●「PL-66 しきね」の船体サイズ
・ 全長:127mm