ドイツ 軽戦車 35(t)
「ドイツ 軽戦車 35(t) (プラモデル) (アカデミー 1/35 Armors No.13280 )」です
●第2次世界大戦初期におけるドイツ軍の軽戦車「35(t)戦車」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット。
●「38(t)戦車」と並びチェコ製戦車としてドイツ電撃戦で活躍した「35(t)戦車」を再現、リベットを多用し、ボギー式のクラシカルな走行装置を備えた「35(t)戦車」のフォルムを再現した内容になっています。
【 ドイツ 35(t) 軽戦車 について 】
●戦車を製造するには、高い工業技術力や生産力、特殊な鉄鋼精錬能力など多種多用な技術が必要であるため、第2次大戦以前では自国で戦車の生産をできる国は限られており、とりわけ中小国が装備する戦車は、ほとんどを輸入に頼っていました。
●そんなヨーロッパの中小国の中で異彩を放っていたのが旧チェコスロバキアで、この国の西半分を占めるチェコ地方は、第1次大戦時まで強大な勢力を誇ったオーストリア・ハンガリー帝国の工業力を担っていたため、高い技術力を維持しており、1920年代中頃から国産戦車の開発を進めていました。
●このチェコスロバキア国内の戦車開発では「シュコダ」社と「CKD」社という2つの企業が凌ぎを削っており、それぞれが独自開発によって戦車を開発しました。
●もっとも、戦車の開発には莫大な費用と手間が必要であり、そのリスクを背負うのは1社では限界があるため、制式採用された戦車については2社共同で量産を行うシステムになっていました。
●また、この2社で開発された戦車は当初から輸出を前提にしており、各国の要求に合わせた仕様変更も可能という特徴を持っていました。
●1930年代中頃、ヨーロッパではドイツのナチス政権やイタリアのファシスト党などのファシズムの台頭が進み、チェコスロバキア軍は国軍の充実を進め、その一環として新型戦車の調達を行ないます。
●この新型戦車として採用されたのが「シュコダ」社の「S-2-a 戦車」で、1935年に制式化され「LTvz.35」と名称を与えられ、約300両の調達を予定していました。
●しかし、ヒトラー政権下のドイツは領土の拡大を図り、オーストリアを併合、次いでドイツ系住民の保護という名目でチェコスロバキアにも触手を伸ばします。
●戦争をちらつかせるドイツに対して、大戦の勃発を防ぎたいイギリスとフランスは、1938年に行われた「ミュンヘン会談」においてドイツに譲歩、その結果、チェコスロバキアは実質的に解体の憂き目にあい、チェコ地方はドイツに併合、スロバキア地方はドイツの傀儡政権の下で独立国となります。
●この結果、チェコスロバキア軍は解隊され、その装備車両と兵器類はドイツ軍へと編入、新型戦車「LTvz.35」も244両がドイツ軍に引渡されました。
●この「LTvz.35」はドイツ軍の制式化名「35(t)戦車」と名称を変更して各部隊に配備、当時の主力戦車とされていた「3号戦車」は生産が遅れて必要数を満たすことができず、軽戦車ながら「37mm砲」を装備している「LTvz.35」は「3号戦車」の代役として活用されました。
●「35(t)戦車」は、同様にドイツ軍に接収された「38(t)戦車」と並んでドイツ戦車部隊の主要装備として運用され、ポーランド戦、フランス戦、そして独ソ戦初期などにおいて活躍、ドイツ電撃戦を支え、各戦線でその力を発揮したのです。
【 ドイツ 軽戦車 35(t) (アカデミー 1/35 Armors No.13280) プラモデルの内容 】
●このドイツ軍の軽戦車「5(t)戦車」を再現したプラスチックモデル組立キットです。
●スライド式金型を使用した一体成型のパーツを使い「35(t)戦車」の特徴であるリベット構造を再現、「35(t)戦車」のフォルムとディテールとを再現した内容になっています。
●「35(t)戦車」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックに分割したパーツ構成になっています。
■ 砲塔
●砲塔は一体成型化したパーツでありながら、スライド式金型を使用して各パネル面のリベットを再現しています。
●「37mm戦車砲 KwK34(t)」の砲身は一体成型のパーツで再現。
・ 砲身パーツはスライド式金型を使用し、砲口部は開口した状態で成型しています。
・ マズルブレーキの周囲の穴をモールドで再現。
・ 防盾は一体成型のパーツで再現、砲身上部の駐退器カバーは別パーツ化しています。
・ 防盾(砲身)は、完成後も上下に可動させることができます。
●砲塔は上下に分割したパーツ構成、前面パネルを別パーツ化しています。
・ 砲塔前部の機銃はマウント部を砲塔パーツと一体成型化、銃身と装甲ガードは別パーツ化して再現しています。
・ 機銃の銃口は開口した状態で成型しています。
●車長キューポラは4箇所の視察装置とそれを繋ぐ4つのパネルで構成。
・ 車長ハッチは上下方向に3層に分割したパーツで再現、開閉状態を選択することができます。
■ 車体上部
●車体上部は複雑な面構成を一体成型化したパーツで再現、前面や側面の凸状のリベットもパーツ上にモールド化して再現しています。
●車体上部は一体成型化したパーツ、後部パネルは別パーツ化しています。
・ 前部の視察ハッチ、機銃マウントはモールド化して再現
・ 操縦手ハッチは別パーツ化、開閉状態を選択できます。
・ 前方機銃は銃身部と装甲ガードとの2つに分割したパーツで再現、銃口部分を開口した状態で成型しています。
・ 前照灯、ノテックライト、車間表示灯、尾灯、牽引フックなどを別パーツ化。
●左右のフェンダーはそれぞれ一体成型のパーツで再現。
・ 排気管は2パーツに分割して再現。
・ ホーンも2パーツに分割して再現、先端部は開口した状態で成型しています。
・ 車載工具類は固定具をつけた状態で再現。
・ 車両番号を表示する小型パネルを別パーツ化しています。
■ 車体下部
●車体下部は、複雑な構造のサスペンションをパーツ分割を抑えて再現、履帯はプラスチック製のパーツ、一部連結式になっています
●車体下部は各パネルを箱組み状に貼り合わせて組みたてます。
・ 各サスペンションユニットは前後で3分割したパーツで再現、2列のリーフ式サスペンションは挟み込むようにして組立てます。
・ 転輪はそれぞれ個別にパーツ化。
・ 起動輪、誘導輪はそれぞれ4パーツに分割して再現。
■ 履帯
●履帯は、プラスチック製の一部連結式履帯。
・ 上下の直線部は繋がった状態、前後の曲線部は1枚ずつに分割したパーツ構成。
・ 上部のパーツには上部転輪による弛みが表現されています
・ 履帯は、センターガイドが1枚となる「35(t)戦車」用のシングルピン式履帯を再現しており、モデルカステン製「35(t)戦車用履帯 (可動式)」がこれに対応しています。
■ フィギュア
●ドイツ戦車兵を再現したフィギュアが2体付属しています。
・ フィギュアは、車長と操縦手の各1体で、車長は全身像、操縦手は半身像になります。
・ 服装は、戦車服を着用した姿で、ヘッド部分は2種セット、略帽を被った状態とベレー帽を被った状態とを選択できます。
・ フィギュアは、頭部、胴体、両腕で分割したオーソドックスなパーツ構成。
・ 車長のフィギュアはキューポラから上半身を出して両腕をハッチ部分に置いているポーズ、操縦手のフィギュアは操縦手ハッチから顔を出しているポーズになっています。
■ アクセサリー
●アクセサリーパーツとして、ドイツ軍の初期型のジェリカン(×12)とジェリカンラックが付属しています。
【 ドイツ 軽戦車 35(t) (アカデミー 1/35 Armors No.13280) 塗装とマーキング 】
●「35(t)戦車」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる2種類の塗装例が説明書に記載しています。
・ 第6戦車師団 (フランス / 1940年)
・ 第6戦車師団 (ロシア / 1941年)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、部隊マーク、車体番号などを再現したデカールが付属しています。
●2013年 完全新金型