ロシア BMD-2 空挺戦闘車
「ロシア BMD-2 空挺戦闘車 (プラモデル) (ズベズダ 1/35 ミリタリー No.3577 )」です
●現用ロシア軍の空挺部隊用の歩兵戦闘車「BMD-2」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●空挺部隊用として「BMP-2」をベースに小型化と軽量化された車体を持つ「BMD-2」を再現、コンパクト化された先鋭的なフォルムを再現した内容となっています【 「BMD-2」について 】
●空挺部隊は、敵戦線後方に降下して展開するため、実質的の敵の包囲下で戦う必要があり、空輸能力の関係で重火器、特に戦車などの重量車両が投入することができないことから部隊の脆弱性というウィークポイントを持っています
●このため、第2次世界大戦では空挺部隊用の軽戦車などが開発されましたが、装甲の薄さや運搬するグライダーの運用上の問題など、根本的な解決は程遠いものがありました
●戦後、ソ連軍は戦中においてあまり活躍できなかった空挺部隊の反省を踏まえ、空挺部隊用の装備の充実化を図り、1950年には対戦車自走砲「ASU-57」を開発します
・ 戦後の空挺部隊の車両輸送は、第2次世界大戦で用いられた使い捨てのグライダーを用いる方法から輸送機を使用する方法へと変更されています
●続いて、1956年には85mm砲を搭載した「ASU-85」が登場、しかし、このような対戦車自走砲は汎用性が低く、また兵員を輸送することができないために空挺部隊の機動性の向上に貢献することができませんでした
●そこで、1960年代前半から空挺部隊用の兵員輸送車の開発が進められ、同時期に開発中だった歩兵戦闘車「BMP-1」をベースとして、これをコンパクト化した「BMD-1」が1969年に誕生しました
●「BMD-1」は、軽量化のためにアルミ合金製の構造を持ち、乗員3名の他に兵員5名が搭乗できるスペースが確保されています
●車体上部には半埋め込み式の1人用砲塔が搭載され、「73mm低圧砲」と対戦車ミサイル「9M14 マリュートカ」(西側名「サガー」)を装備、空挺部隊用の車両としては充分な火力と対戦車能力を擁していました
●この「BMD-1」はアフガニスタン侵攻時に実戦に参加、空挺部隊の足として活躍を果たします
●しかし、同戦いに参加した「BMP-1」と同様に、防御力の不足が露呈、装備している「73mm低圧砲」も威力、有効射程共に火力支援としては力不足が指摘され、更には仰角が充分に確保できない砲塔は急峻な地形が多いアフガニスタンでは適さないものでした
●そこで、「BMD-1」は、同じ問題点を抱える「BMP-1」と併せて改良型の開発が行われ、「BMP-2」に準じたタイプ「BMD-2」が1985年に登場しています
●「BMD-2」では、主砲を高い発射速度を誇る「30mm機関砲 2A42」へと変更、その仰角も75度へと引き上げられました
●対戦車ミサイルも最新型の「9M113 コンクルース」もしくは「9M111 ファゴット」へと換装され、「BMD-1」よりも大幅に火力が向上しています
●この「BMD-2」は、ソ連軍(ロシア軍)の空挺部隊の主要装備として配備され、その後の発展型「BMD-3」「BMD-4」の登場後も引き続き運用が行われています【 「ロシア BMD-2 空挺戦闘車」のキット内容について 】
●この現用ソ連軍(ロシア軍)の空挺部隊用の歩兵戦闘車「BMD-2」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●ズベズダ社が培ってきた立体化の造形力により「BMD-2」を再現、東欧系メーカーとして一見すると素朴さを感じるモールドながら、全体のパーツ数を抑えつつ実車のポイントを捉えてそのフォルムとディテールを再現した内容となっています
●「BMD-2」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成されています
【 砲 塔 】
●砲塔は、「BMD-2」用の砲塔としての円筒形の形状を再現、防塵カバーを付けた防盾や砲塔側面の溶接跡などが表現されています
●「30mm機関砲 2A42」の砲身は、先端部のフラッシュハイダーを含めて一体成型されています
・ 同軸機銃がパーツ化
・ 防盾は1パーツで再現され、防塵カバーが付いた状態となっています
●砲塔は上下分割式です
・ 上部ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 砲塔上部のペリスコープは、枠の部分とガラス部分とで分割されており、ガラス部分はクリアーパーツです
・ 照準サイトのガラス部はクリアーパーツ
●対戦車ミサイルは、ランチャー部分と架台とで構成されています
・ ランチャー部分は左右分割式で、先端部と後端部は別パーツです
・ 架台は左右分割式です
【 車体上部 】
●車体上部は「BMD-2」としての特徴的な車体レイアウトを再現、ソ連車両らしい形状や細部構造、プレス加工の構造物などが表現されています
●車体上部は、一体成型となっています
・ 前部のグリル、トリムベーン、後部のタンク状構造物は別パーツにて再現
・ 車体前部の乗員用ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 前部の機銃は、マウント部と機銃本体とで構成
・ ペリスコープは枠の部分が車体上部に一体成型され、ペリスコープ本体のガラス部はクリアーパーツとなっています
・ 前照灯は前後分割式で、上部のガードがパーツ化されています
・ 前照灯のガラス部はクリアーパーツです
・ 車載工具類、各部の吊り下げフックなどがパーツ化
【 車体下部 】
●車体下部は「BMD-2」としての舟形の形状を再現、車体底部には浮航時用の推進装置部がモールドされています
●車体下部は、各パネルを貼り合せる箱組み方式です
・ サスペンションアームは別パーツです
・ 転輪、誘導輪は左右分割式、起動輪は左右方向に5分割式となっています
【 履 帯 】
●履帯は、軟質素材(焼き止め式)によるベルト式履帯が付属しています
●ペリスコープのガラス部、前照灯、サーチライトのガラス部などを再現するクリアーパーツが付属
【 塗装とマーキング 】
●「BMD-2」のマーキングとして、ソ連軍(ロシア軍)仕様となる5種類の塗装例が説明書に記載されており、部隊マーク、車体番号などを再現したデカールが付属しています
●2013年 一部新金型