日本海軍 戦艦 長門 1944 レイテ (リテイク)
「日本海軍 戦艦 長門 1944 レイテ (リテイク) (プラモデル) (アオシマ 1/700 ウォーターラインシリーズ No.009284 )」です
●太平洋戦争時における帝国海軍を代表する「戦艦 長門」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●帝国海軍の象徴として国民の人気を集め、太平洋戦争の開戦時には連合艦隊旗艦を務めた戦艦「長門」を再現、日本戦艦特有の積み上げ式の艦橋と、先鋭的な艦首デザイン、迫力の主砲などその威厳を持つ姿を再現した内容となっています
●「戦艦 長門」の1944年の「レイテ沖海戦」時の姿を再現しています【 「戦艦 長門」について 】
●「大艦巨砲主義」の思想がピークを迎えていた第1次世界大戦後の1920年代初頭、帝国海軍は8隻の戦艦と8隻の巡洋戦艦を新造させるという艦隊整備計画「88艦隊」を立案、その計画に基づいて最初に建造が開始された戦艦が「長門」と「陸奥」です
●ところが、「ワシントン軍縮会議」によって列強各国は艦艇の保有制限が設けられたため、「88艦隊」計画は頓挫し、「長門」「陸奥」のみがこの計画により建造された戦艦となりました
●新造時の「長門」は、当時の列強の最強力艦と同等もしくはそれ以上の火力を誇り、防御力、速力共に優秀で、世界最強の能力を持つ戦艦7隻「ビックセブン」の1隻として広く認知されました
●「長門型戦艦」の新造後、軍艦の建造技術は急速に発展しており、諸外国の艦船と足並みを揃えるため、1925年と、1932年から1934年にかけて、2回に渡り大規模な近代化改装が行なわれます
●「長門」は、帝国海軍の最強戦艦として、まだ「大艦巨砲主義」が常識化していた国民の間では絶大な人気を誇りました
・ 「長門型」(「長門」「陸奥」)を大幅に凌ぐ能力を持つ戦艦「大和型」(「大和」「武蔵」)は、国民へは完全に秘密とされ、その存在を知る人はほとんど居ませんでした
●「長門」は就役直後から連合艦隊旗艦となり、各式典などに参加、太平洋戦争の開戦時には連合艦隊司令長官「山本五十六」大将の座乗の元、真珠湾攻撃艦隊などの指揮が執られています
●連合艦隊では、「大和型」に次ぐ主力艦として「長門型」の戦力を高く評価、将来必ず発生すると思われていた太平洋戦争の雌雄を決する艦隊戦に備えて温存策が採られていました
●このため、日米双方が死力を尽くして激闘を繰り広げていた「ソロモン海域」に進出することはなく、内地を中心とした後方に留まっています
●1944年にもなると、戦局は日本に不利となり、6月には絶対防衛線としたマリアナ諸島にアメリカ軍が上陸を開始します
●このアメリカ軍を撃退するために、連合艦隊は空母を中心とした艦隊航空隊の総力を投入し、アメリカ艦隊との航空決戦「マリアナ沖海戦」に挑みましたが、航空戦力の差は激しく、大きな損害を受けてしまいます
●1944年10月、アメリカ軍はフィリピン東部のレイテ島に上陸を開始、フィリピンを失うことは南方への補給路を断たれることを意味しており、帝国陸海軍は総力を挙げて反撃に移りました
●連合艦隊は、「マリアナ沖海戦」において艦隊航空戦力のほとんどを失ったことから、もはや航空戦を挑むことはできず、空母部隊を囮として使用し、戦艦を中心とする砲戦隊が上陸艦隊及びその護衛艦艇を叩くという必死の作戦を立てます
●「長門」は、「大和」「武蔵」を中心とした砲戦隊の主力である「栗田艦隊」に配備、フィリピン中央部を通り抜けてアメリカ軍の上陸艦隊が集結しているレイテ島沖を目指します
・ 「長門」は戦訓として機銃を増設、対空用の電探も装備されていました
●途中、シブヤン海での空襲により「武蔵」を失うも「栗田艦隊」は西進を続け、レイテ島近海においてアメリカ軍の護衛空母艦隊と遭遇、「長門」は空母「ガンビアベイ」などを撃沈するなどの活躍を見せました
●しかし、この一連の戦闘ではアメリカ艦隊は必死の防御戦を実施、護衛の駆逐艦と空母から飛び立った艦載機による反撃を受け、巡洋艦を中心に「栗田艦隊」は大きな損害を受けてしまいます
●また、「栗田艦隊」側はアメリカ艦隊の空母を正規空母として誤認、煙幕を張りながら逃走を続ける空母群からその戦果を多く見積もってしまい、一定の戦果を挙げたものとして反転して帰投の途に就きました
●この戦いの以後、南方からの輸送路が断たれた日本本土では燃料事情が悪化し、重油を大量に消費する艦船の組織的な運用は事実上不可能となってしまいます
●「長門」はレイテ島沖からの帰投後は横須賀沖に繋留され、浮き砲台として利用されることとなってしまいました
●1945年7月には空襲によって中破、その状態で終戦を迎えています
●「長門」は、帝国海軍の象徴として戦争を生き抜くことができましたが、接収したアメリカ軍によってビキニ環礁に曳航され、1946年7月に行なわれた原爆実験でその栄光の生涯を閉じています
【 「日本海軍 戦艦 長門 1944 レイテ (リテイク)」のキット内容について 】
●この帝国海軍の戦艦「長門」を再現したプラスチック組立てキットです
●ウォーターラインシリーズの美点として作り易さを考慮しつつ、エッジが立った彫刻と、細かなパーツ分割により、繊細なディテールを積み上げた日本の戦艦 長門の特徴を再現した内容となっています
●アオシマ社製「日本海軍戦艦 長門 1942 (リテイク)」をベースに、「レイテ沖海戦」時を再現するために、「日本海軍戦艦 長門 1945 (フルハルモデル)」に付属していた艦橋トップ、機銃座などを追加、そして新たに単装機銃を付加したバリエーションキットとなります
・ 甲板上に設けられた機銃用のブルワークは「日本海軍戦艦 長門 1942 (リテイク)」に付属していた余剰パーツを使用しています
●艦体喫水線までを再現したウォーターラインモデルです
●「戦艦 長門」の船体部は上下分割式で、これに上甲板、上部構造物、各艤装類を取り付ける構成となっています
●船体部には、船首楼甲板の後部、上甲板が一体成型され、細部では舷側の舷窓、アンカーレセスなどが再現、バルジ部分も表現されています
・ ウォーターラインモデルに欠かせない船体下を塞ぐ平らな船底パーツが付属、オモリとなるバラストも付属しています
●上甲板は、船首楼甲板前部、艦橋甲板、航空機作業甲板、船体に一体成型されている甲板部で分割されています
・ 甲板上には、主砲塔台座、滑り止めなどの基本躯体の他、ボラード、昇降口、通風筒などの細かなディテールが再現
・ 航空機作業甲板には、リノリウム押さえ、航空機用軌条、ターンテーブルのモールドが彫刻されています
・ 単装機銃用のブルワークは別パーツです
●上甲板上の構築物となる「艦橋部」「主砲部」「カタパルト部」「煙突部」「後部構造物」などを個別にブロック化して構成、それぞれを甲板上に取り付けて完成させます
「長門」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●艦橋
・ 艦橋は9層で構成され、トップの射撃指揮所は別パーツです
・ 主要部分の艦橋の窓の枠がモールドされています
・ 艦橋を構成するための前檣楼支柱が別パーツ化されています
・ 艦橋部分を構成する、「4.5m測距儀」(×2)、「60cm探照灯」(×4)、「25mm連装機銃」(×6)、「12.7cm連装高角砲」(×2)、「21号電探」(×1)、「パラベーン」(×2)などがパーツ化されています
● 煙突
・ 本体部分は左右分割式で、前部の梯子部分は別パーツとなっています
・ 煙突トップ部分の雨水カバー金網と内側の整風板は別パーツで再現され、雨水カバー金網は開口処理済みです
・ 煙突周囲の各管は別パーツにて再現
・ 煙突部の探照灯及び機銃台座は、ブロックごとにパーツ化されています
・ 探照灯台座の支柱部分は3分割式で、シャープなモールドによりトラス構造を再現、トラスは開口されています
・ 機銃台座の支柱は棒状のパーツを組み合わせる構成となっています
・ 「110cm探照灯」×6、「25mm連装機銃」×4が付属
●後部艦橋
・ 後部艦橋は4層で構成、上部に設置された後部予備指揮所、後檣が別パーツで再現されています
・ 後檣は1本の単檣で、中央部のクロスツリー、ガフは別パーツ化されています
・ クロスツリー下の細かな支柱を別パーツで再現
・ 予備指揮所、高射装置が別パーツとなっています
・ 「12.7cm連装高角砲」(×2)、「13号電探」(×2)が付属しています
●カタパルト「呉式 2号5型射出機」 ×1
・ カタパルトは一体成型のパーツで、トラス部分がモールドにて再現されています
●主砲塔部「45口径 3年式 40cm連装砲」 ×4
・ 砲身部分は1本づつの分割式で、砲身基部の外とう砲取り付け金具、防水布が再現されています
・ 測距儀は別パーツとなっています
・ 主砲塔はポリキャップにより旋回可能です
●副砲「50口径 3年式 14cm単装砲」 ×18
・ 砲塔部分と砲身部とは一体成型となっており、砲身基部の防水布が再現されています
●高角砲「40口径 89式 12.7cm連装高角砲 (A1型)」 ×4
・ 高角砲はシールド部分と砲身本体との分割式で、砲身部分は連装式に一体成型されています
●対空機銃
・ 「25mm連装機銃」 ×10(艦橋、煙突部に配置)
・ 「25mm3連装機銃」 ×11(主砲塔上、船体側部、艦尾部分に配置)
・ 「25mm単装機銃」 ×20(甲板上に配置)
・ 各機銃は一体成型となっています
●内火艇、カッター及びボートダビッド
・ 17m内火艇 ×2
・ 11m内火艇 ×1
・ 12m内火ランチ ×2
・ 9mカッター ×3
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首、艦尾旗竿
・ 錨、副錨
・ 菊花紋章
・ クレーン
・ パラベーン
・ フェアリーダー
・ 塵芥投棄管
などがセットされています
●艦載機として
・ 零式水上観測機 ×2
・ 零式水上偵察機 ×2
などが付属しています(静岡模型教材協同組合「大型艦兵装セット」のランナー)
●キットには、静岡模型教材協同組合「大型艦兵装セット」のランナーが2枚付属しており、高角砲、3連装機銃、連装機銃、艦載機、カタパルト、内火艇の一部などは同ランナーのパーツを使用します
●艦尾の軍艦旗(直線タイプとなびいている状態の2種)、艦載機の日の丸マークを再現したデカールが付属しています
●スポット生産品
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【 「日本海軍 戦艦 長門 1944 レイテ (リテイク)」のポイント 】
●アオシマ社製の「戦艦 長門」のキットは、1999年に完全新金型でリニューアル化されましたが、その後バリエーションやフルハルバージョン、限定バージョンとして多くのキットが発売されています
●1/700スケールのウォーターラインシリーズにおいて、1艦がこれほど多数のバージョンでキット化されることは異例のことですので、以下に主なキットの発売順を整理してみました
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(新金型によるリニューアル)
1999年 「日本戦艦 長門 (ながと)」 (ウォーターラインシリーズ No.115)
2006年 「日本海軍 戦艦 長門 (フルハルモデル)」 (1/700 艦船シリーズ No.038673)
2008年 「日本戦艦 長門 1944 レイテ」 (ウォーターラインシリーズ限定版 No.041598)
2009年 「戦艦 長門 1944SP スーパーディテール」 (ウォーターラインシリーズ スーパーディテール No.048641)
2010年 「日本海軍 戦艦 長門 (フルハルモデル) スーパーディテール」 (1/700 艦船シリーズ No.040065)
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(大幅に新規パーツを追加した再リニューアル「リテイク版」)
2010年 「日本海軍 戦艦 長門 1942 (リテイク)」 (ウォーターラインシリーズ No.123)
2011年 「日本海軍 戦艦 長門 1944 「レイテ」 (フルハルモデル)」 (1/700 艦船シリーズ No.049792)
2011年 「日本海軍 戦艦 長門 1945 (フルハルモデル)」 (1/700 艦船シリーズ No.049785)
「日本戦艦 長門 (ながと) (プレミアム パッケージ)」 (ウォーターラインシリーズ No.543SP)
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(屈曲煙突を装備していた時代の姿を再現したバージョン)
2012年 「日本海軍 戦艦 長門 1933 屈曲煙突 対空武装強化」 (ウォーターラインシリーズ No.050620)
2012年 「日本海軍戦艦 長門 屈曲煙突 1927」 (ウォーターラインシリーズ No.124)
●このキットは「日本海軍戦艦 長門 1942 (リテイク)」をベースに、「日本海軍戦艦 長門 1945 (フルハルモデル)」のパーツを追加したものとなり、「日本戦艦 長門 1944 レイテ」をよりバージョンアップした内容となっています