ドイツ海軍 装甲艦 アドミラル・グラーフ・シュペー 1939
「ドイツ海軍 装甲艦 アドミラル・グラーフ・シュペー 1939 (プラモデル) (ピットロード 1/700 スカイウェーブ W シリーズ No.W155 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ海軍の装甲艦「アドミラル・グラーフ・シュペー」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●ベルサイユ条約下に建造され、通商破壊に活躍した装甲艦「アドミラル・グラーフ・シュペー」を再現、重巡洋艦並みの小型の船体に「28cm砲」を装備した特徴的なシルエットを表現した内容となっています【 「アドミラル・グラーフ・シュペー」について 】
●第1次世界大戦での敗戦によって世界有数の海軍力を誇ったドイツ海軍は大幅に戦力を削減され、大型艦の中心は前ド級戦艦のみとなり、事実上の戦力は沿岸防御程度となりました
●ただし、このような戦力の削減を取り決めたベルサイユ条約には、艦齢が古くなった場合にはその代わりとしての新造艦の建造が認められており、退役艦の代替艦として1929年から建造が始まったのが装甲艦「ドイッチュラント級」です
●この「ドイッチュラント級」では、厳しい軍備制限の枠一杯にその装備を搭載し、ドイツの建造技術を結集して制限排水量10,000tという枠の中に収める努力が行われました
●また、主力艦のほとんどを削減されたドイツ海軍にとって、もはや艦隊戦を行って敵艦を撃滅するということは不可能であり、海軍の目的は少ない戦力を活かして通商破壊するしか術がなく、この目的に沿って建造が進められます
●この結果、「ドイッチュラント級」は排水量12,000t(制限のため、対外的には10,000tと公表)という重巡洋艦クラスの船体に「28cm 3連装砲塔」を2基装備、機関には燃費性能の良いディーゼルエンジンを搭載し、通商破壊に充分な航続距離を持っていました
●この「ドイッチュラント級」の出現は戦勝国に大きな衝撃を与え、砲火力では重巡洋艦よりも強力で、その速度は戦艦よりも速く、通商破壊戦となるとその捕捉と撃破は極めて困難と思われたのです
●「アドミラル・グラーフ・シュペー」は、「ドイッチュラント級」の2番艦として1936年に竣工、この最新鋭艦は1933年に政権を握ったナチス党にとって絶好のプロパガンダの素材ともなりました
●1939年、第2次世界大戦が開戦すると、「アドミラル・グラーフ・シュペー」は出航、南大西洋やインド洋方面に進出して通商破壊戦を展開、多くの商船を沈めるという戦果を挙げます
●イギリス海軍は、この「アドミラル・グラーフ・シュペー」を捕捉するために、戦艦3隻、空母4隻、巡洋艦16隻などからなる複数の艦による部隊を8個編成、7個の部隊が南大西洋、1個の部隊がインド洋に派遣され、「アドミラル・グラーフ・シュペー」の捜索の任に就きました
●1939年12月13日、重巡洋艦「エクゼター」、軽巡洋艦「エイジャックス」「アキリーズ」の3隻で構成された「G」部隊は、「アドミラル・グラーフ・シュペー」を発見、同艦に向けて突撃を敢行します
●「アドミラル・グラーフ・シュペー」は、通商破壊艦として本国から敵艦との交戦は禁止されていましたが、これに応戦して「ラプラタ沖海戦」が発生、双方の激しい砲雷撃戦が繰り広げられました
●「アドミラル・グラーフ・シュペー」の砲撃によって「エクゼター」は大きなダメージを受けて戦線を離脱、「アドミラル・グラーフ・シュペー」自身も小破し、中立国ウルグアイのモンテビデオ港に入り、回復を試みます
●しかし、「アドミラル・グラーフ・シュペー」は損傷程度としては軽微だったものの、燃料系統に深刻な損傷を受けており、ドイツ本国に帰還するどころかイギリス艦隊との交戦が行えない状態で、その修理には多くの時間が必要でした
●また、イギリス軍の情報戦によって「アドミラル・グラーフ・シュペー」はモンテビデオ港の外には強力なイギリス艦隊が控えていると判断、ウルグアイ政府からの退去命令も突きつけられます
●ここに至り、「アドミラル・グラーフ・シュペー」の艦長は万事休したと悟り、退去期限が迫ると艦は港外へと出航、乗員退艦の後に「アドミラル・グラーフ・シュペー」は自沈したのでした【 「ドイツ海軍 装甲艦 アドミラル・グラーフ・シュペー 1939」のキット内容について 】
●このドイツ海軍の装甲艦「アドミラル・グラーフ・シュペー」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●ピットロード社の外国艦シリーズのフォーマットにのっとり装甲艦「アドミラル・グラーフ・シュペー」を再現、塔状の艦橋構造物、均整の取れたシルエット、魚雷発射管を含め各種兵装を満載した細かな造りを表現した内容となっています
●ピットロード社製「WW2 ドイツ海軍 装甲艦 アドミラル・グラーフ・シュペー (1937)」をベースとして、1939年時を再現するために、艦橋構造物を新規パーツへと変更したバリエーションキットとなります
・ 既に発売されている「1937 年仕様」との違いは、探照灯が側面から前面に移設、最上部にレーダーが装備された艦橋部分のパーツを新金型で再現しています
●艦体喫水線までが再現されたウォーターラインモデルと、艦底部も再現されたフルハルモデルとを選択して組み立てることができます
●装甲艦「アドミラル・グラーフ・シュペー」の船体部は上下分割式で、これに上甲板、上部構造物、各艤装類を取り付ける構成となっています
●船体部には、バルジ、ビルジキールなどの基本躯体の他、舷側の舷窓、紋章、ホースパイプなどが表現されています
・ ウォーターラインモデル用の船体下を塞ぐ平らな船底パーツと、フルハルモデル用の艦底部が再現されたパーツが付属、再現したい状態により選択して使用します
・ フルハルモデル用の船体下部の推進軸、スクリュー、舵がパーツ化
・ フルハルモデル用の展示スタンド及び銘板が付属しています
●上甲板は、長船首楼甲板、後部甲板で構成されています
・ 甲板上には、木甲板表現、主砲塔台座などの基本躯体の他、ボラード、アンカーチェーン導板、アンカーチェーンなどの細かなディテールが再現
●上甲板上の構築物となる「艦橋部」「主砲部」「煙突部」「艦橋下部構造物」「後部構造物」などを個別にブロック化して構成、それぞれを甲板上に取り付けて完成させます
装甲艦「アドミラル・グラーフ・シュペー」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●艦橋
・ 艦橋は、各パネルを貼り合わせる箱組み方式となっており、これに2層で構成された上部構造物、側面スポンソンなどを取り付けます
・ 艦橋窓枠、窓、扉などがモールドされています
・ 上部の測距儀、レーダーなどは別パーツです
・ 上部構造物のヤードは個別にパーツ化
・ 各ラッタルもパーツ化
・ 艦橋部分に装備される、「20mm単装機銃」(×2)、「測距儀」(×2)、「探照灯」(×1)が付属しています
●艦橋下部構造物
・ 艦橋下部構造物は、各パネルを貼り合わせる箱組み方式となります
・ 各パネルには、窓、扉などがモールドされています
・ 司令塔も各パネルごとで構成され、司令塔の窓がモールドにて再現
・ 艦橋下部構造物に装備される、「パラベーン」(×4)、「10.5cm連装高角砲」(×2)、「37mm連装機銃」(×2)、「双眼鏡」(×6)などが付属しています
● 煙突
・ 煙突は2層で構成され、それぞれが左右分割式、トップは別パーツです
・ 煙突中央部のスポンソンはステー部分がパーツ化
・ 煙突のマストは一体成型にて再現
・ 煙突部に装備される、「探照灯」(×2)、「20mm単装機銃」(×4)が付属
●後部構造物
・ 後部構造物は、各パネルを貼り合わせる箱組み方式となっています
・ 各パネルには、窓、扉などがモールドされています
・ 後部艦橋は3層で構成
・ 後部マストは1パーツで再現
・ 後部構造物に装備される、「10.5cm連装高角砲」(×2)、「37mm連装機銃」(×2)が付属
●カタパルト
・ カタパルトは一体成型にて再現されています
●主砲塔部 「52口径 28.3cm 3連装砲」 ×2
・ 砲塔は上下分割式となっています
・ 砲身は、3連装式に一体成型されています
・ 砲塔表面にはリベット、梯子などがモールド
・ 測距儀は別パーツとなっています
●副砲 「55口径 15cm単装砲」 ×8
・ 副砲は、砲身と上下分割式の砲塔とで構成されています
●高角砲 「65口径 10.5cm連装高角砲」 ×3
・ 高角砲は連装式に一体成型された砲身と、砲架とで構成されています
●対空機銃 「37mm連装機銃」 ×4、「20mm単装機銃」 ×14
・ 連装機銃は銃身部と銃架とで構成
・ 単装機銃は一体成型となっています
●魚雷発射管 「533mm4連装魚雷発射管」 ×2
・ 魚雷発射管は、4連装式に一体成型された発射管本体とシールドで構成
●艦載機 「アラド Ar196」 ×1
・ 艦載機は、胴体、フロート、プロペラのパーツ構成です
●艦載艇
・ 内火艇 ×2
・ カッター ×8
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首、艦尾旗竿
・ 主錨、副錨
・ クレーン
・ リール
・ 波切り板
・ ケーブルホルダー
・ ラッタル
などがセットされています
●旗竿に掲げられるドイツ海軍旗、艦尾の国家紋章、艦載機の国籍マークなどを再現したデカールが付属しています
●2014年 一部新金型