アメリカ M6A1 重戦車
「アメリカ M6A1 重戦車 (プラモデル) (ドラゴン 1/35 BLACK LABEL No.6789 )」です
●「アメリカ M6A1 重戦車」です
●第2次世界大戦時におけるアメリカ軍の重戦車「M6A1」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●大戦前の巨大戦車の設計思想に基づいて開発された重戦車「M6A1」を再現、巨大なシルエットに2連式の足周りと幅広の履帯を持つ、迫力溢れるフォルムを表現した内容となっています
・ 溶接式の車体となった重戦車「M6A1」が再現されています
【 「重戦車 M6A1」について 】
●第2次世界大戦前の1930年代、ヨーロッパでは戦争への気運が高まっていましたが、アメリカでは孤立主義から陸軍戦力の整備は低調で、戦車では軽戦車を中心に少数しか配備されていませんでした
●1939年に第2次世界大戦が開戦すると、ドイツ軍の電撃戦の成功の関係からアメリカ陸軍では急速なスピードで新たな戦車の開発を開始、アメリカ軍では初となる重戦車「T1」の開発も行われました
●この重戦車「T1」は、大戦間に開発された多砲塔戦車の影響を受けながらも、砲塔は単砲塔式を採用、主砲には「76.2mm戦車砲 M7」を装備し、同軸式に副砲として「37mm戦車砲 M6」が搭載されています
●防御力は、砲塔及び車体前面は83mm厚の装甲を持ち、当時の重戦車としては十分な能力をもっていました
●また、その重量は57tを越えながらも、工業力に優れたアメリカらしく825馬力という大馬力エンジンの搭載により、最高速度35km/hという機動力を発揮、重戦車としては良好な能力を示しています
●鋳造式の車体を持つ重戦車「T1」は1941年に完成、続いて同じ鋳造式でトランスミッションを改良した「T1E1」「T1E2」、車体を溶接式としてトランスミッションをトルクコンバーターとした「T1E3」が登場します
●この「T1E2」は「M6」、「T1E3」は「M6A1」として制式化、1942年末から量産が開始される予定でした
●しかし、この頃のアメリカ陸軍では「M4中戦車」シリーズが量産体制となっており、部隊運用や輸送の行いやすさから「M4中戦車」の方が評価が高く、重戦車「M6」と「M6A1」は軍にとって魅力を失ってしまいました
●このため、重戦車「M6」と「M6A1」は合計20両程度しか生産されず、実戦に投入されることはありませんでした
●ところが、重戦車「M6」と「M6A1」はその巨体からプロパガンダ用として用いられ、デモンストレーションで自動車を踏み潰す写真が新聞などにおいて世界中に配布、アメリカの新鋭重戦車として広く認知され、意外な部分でアメリカ軍に貢献したのでした
・ 特に、この「M6」と「M6A1」のプロパガンダは日本の軍部に大きな影響を与え、脅威的な存在として大戦後期においても意識されていました
【 「アメリカ M6A1 重戦車」のキット内容について 】
●第2次世界大戦時におけるアメリカ軍の重戦車「M6A1」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●ドラゴン社の1/35スケールのスマートキットに準拠するパーツ構成で「M6A1」を再現、同社らしく車体前部などの細部表現を重視しながら、鋳造式の砲塔や内装式の防盾、そして溶接式の車体形状と車体前部造りなどの特徴的なフォルムが再現されています
・ パッケージ内のパーツ数はかなり抑えられており(約280パーツ)、エッチングパーツ、クリアーパーツは含まれておらず、ドラゴン社製キットとしては比較的組立てやすい内容となっています
●キットは、砲塔部分に主砲の「76.2mm戦車砲 M7」と副砲の「37mm戦車砲 M6」、砲塔上部には「M2重機関銃」、車体前部には連装式に「12.7mm重機関銃」を装備した状態が表現されています
●「M6A1」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成されています
【 砲 塔 】
●砲塔は、鋳造型となった独特の形状を再現、表面部分は円滑な状態で仕上げられています
●「76.2mm戦車砲 M7」の砲身は一体成型のパーツ、砲口部分が開口処理されています
・ 砲尾部分は上下に分割したパーツ構成
・ 副砲の「37mm戦車砲 M6」は一体成型のパーツ、砲口部分が開口処理済みです
・ 副砲の砲尾部分も再現されています
・ 内装式の防盾は1パーツで再現され、照準口が開口処理されています
・ 防盾は上下方向に可動式とすることができます
●砲塔は、上下分割のパーツ構成
・ ベンチレーターは砲塔上の彫刻で再現されています
・ 後部のピストルポートと各フックは別パーツ化されています
・ 各ペリスコープが別パーツ化されています
●車長キューポラは砲塔とは別パーツとなっています
・ 車長ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ ハッチ部分のペリスコープとベース部分は別パーツにて再現
・ キューポラに装備される「M2重機関銃」が付属、銃口部分が開口処理され、機銃本体、グリップ部、揺架、銃架、弾薬箱後部の5パーツで構成されています
【 車体上部 】
●車体上部はスライド式金型により各部の溶接跡が再現、視察装置と機銃架とが装備された特徴的な車体前部はその複雑な形状が表現されています
●車体上部は、車体前面パネル、フェンダー部分を除いて一体成型となっています
・ 複雑な形状となるアンテナ基部は別パーツにて再現
・ エンジングリル部は開口処理されています
・ フェンダーは各1パーツで構成され、支持架が一体成型されています
・ 前部ハッチは別パーツで、開閉状態を選択できます
・ エンジンデッキの点検ハッチ、給油口はモールドにて再現
・ 車体後部のボックスは、本体と蓋とで構成
・ 前照灯は前後分割式です
・ ライトガードがパーツ化
・ 車載工具類は固定具が一体成型されています
●車体前面パネルは、前部の視察装置、機銃架を含めて一体成型となります
・ 機銃架に装備される「12.7mm重機関銃」は個別にパーツ化、銃口部分が開口処理されています
・ 防盾は1パーツで構成、防盾は任意の位置で固定します
【 車体下部 】
●車体下部は、車体部分は一体成型を多用しながら各サスペンションは細分化されたパーツ構成で再現、特徴的な2連式のサスペンションが表現されています
●車体下部はバスタブ式に一体成型されており、前部のデファレンシャルカバーと後部パネルは別パーツです
・ 各サスペンションユニットは、各アームと中央のバネパーツ(計5パーツ)とで構成され、転輪を挟み込んで作製します(全16ユニット)
・ 起動輪は左右方向に3分割式、誘導輪は左右分割式です
・下部転輪は一体成型となります
●側面の装甲スカートは1パーツで構成され、片側のサスペンションユニットを接着して車体に取り付けます
・ 装甲スカート内部のスペーサーは個別にパーツ化
【 履 帯 】
●履帯は、接着及び塗装が可能な軟質素材によるベルト式履帯が付属しています
・ 履帯は、接地部分が突き出した重戦車「M6」用のダブルピン式履帯が再現されています
【 塗装とマーキング 】
●「M6A1」のマーキングとして、アメリカ軍仕様となる1種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 所属不明 (フォートノークス / 1942年)
●説明書の塗装例に基づく、車台番号などを再現したデカールが付属しています
●2014年 完全新金型