アメリカ海軍 エルコ 80' PTボート (前期型)
「アメリカ海軍 エルコ 80' PTボート (前期型) (プラモデル) (メリットインターナショナル 1/48 艦船 No.64802 )」です
●第2次世界大戦時におけるアメリカ海軍の魚雷艇「PTボート」の「前期型」を1/48スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
・ 「エルコ」社で建造を行った「80フィート型」(全長24m)を再現しています
●太平洋戦域を中心に、魚雷を主武装とした小型高速艇として活躍したアメリカ海軍の魚雷艇「PTボート」の「前期型」を再現、ボート型の船体にコンパクトな構造物を持つ、均整の採れた先鋭的なシルエットを再現した内容となっています
●メリットインターナショナル社製「アメリカ海軍 エルコ 80' PTボート (後期型)」をベースに、「前期型」を再現するため、増設した武装を省き、連装機銃のターレット、エンジンデッキ部、魚雷発射管などを新規パーツへと変更したバリエーションキットとなります
【 「PTボート」について 】
●第2次世界大戦の開戦時、アメリカ海軍の行動範囲は自国から遠く外洋に出てしまうため、小型艇の開発には消極的でした
●しかし、第2次世界大戦が開戦すると、イタリア海軍の魚雷艇「MSボート」が活躍、ドイツ海軍も魚雷艇「Sボート」を多用して一定の戦果を挙げると、アメリカ海軍内部でも魚雷艇の必要性が唱えられるようになり、魚雷艇「PTボート」の開発を開始します
●魚雷艇という艦種は、小型軽量の船体に強力な魚雷兵装を装備し、高速で敵艦艇に肉薄、攻撃を行う艦艇で、敵艦艇からの砲銃撃に対抗するため絶対的な速度の優位性が求められました
●幸い、アメリカは自動車産業などが活発だったため小型で大馬力のエンジンを入手しやすく、この「PTボート」では1350馬力のガソリンエンジンを3基搭載、最高速度は40ノットを越える性能を発揮しました
●武装は魚雷発射管(ただし、通常艦艇用の魚雷よりも短く、威力も小さい)を4基装備、機銃として「20mm エリコン単装機銃」1基と、「12.7mm連装機関銃」2基を搭載しています
●太平洋戦争の開始時、アメリカ海軍はフィリピン方面に「PTボート」で構成する魚雷艇隊を展開、戦争初期は日本軍優勢であったため目立った戦果を得ることができませんでしたが、小型艇にしては武装が強力だったことから偵察や連絡、輸送などに活躍します
●日米の戦いの焦点がソロモン海域に移ると、アメリカ海軍は「PTボート」を続々と同海域やニューギニア方面へと送り込み、海戦にも投入します
●夜間において肉薄を行う「PTボート」は日本海軍にとってかなり厄介な存在となり、同種の高速艇を持っていない日本海軍を大いに悔しがらせました
・ 日本海軍ではこの「PTボート」に対抗するために、同種の魚雷艇の開発を進めましたが、結局大馬力のエンジンを作ることができず、戦力化には至っていません
●もっとも、厳重な見張りがあり、かつ、高速で移動する目標に対し適切な射点で魚雷を発射することは極めて難しく、実際の戦果自体はあまり大きくはありませんでした
●このため、「PTボート」は海戦よりも南太平洋の島嶼における偵察、襲撃、警戒、人員等の輸送、救助など副次的ながらも重要な任務に従事するようになります
●「PTボート」は上記のように魚雷を除くと艦艇としては貧弱な武装しか搭載していなかったのですが、島嶼を巡る活動ではほとんど非武装に近い日本陸海軍の小艦艇相手に暴れ周り、これを圧倒、速度にも勝る「PTボート」は際立った働きを見せたのでした
【 「アメリカ海軍 エルコ 80' PTボート (前期型)」のキット内容について 】
●このアメリカ海軍の魚雷艇「PTボート」の「前期型」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●ビックスケールにより「PTボート 前期型」を再現、船体形状はもとより1/48スケールという解像度を活かして船体や武装類のディテールを細やかに再現した内容となっています
●船体中央部に「Mk.13魚雷」4基と「12.7mm連装機銃」2基、船体後部に「20mmエリコンMk.4機関砲」1基を装備した「PTボート 前期型」の姿を再現しています
●完成全長約508mmの大型モデルとなります
●喫水線から下の部分も再現したフルハルモデルです
●「PTボート 前期型」は、「船体」「甲板」「操舵室などの上部構造物」「魚雷などの艤装類」にブロックごとに分割した構成となっています
●各ブロックをそれぞれ個別に組み立てて、甲板、構造物と艤装類を船体ブロックへと取り付けて完成させます
●船体は、バスタブ状に一体成型となったパーツで再現
・ 船体部には、ボート型の独特な形状と船底部のディテールなどを再現
・ 船底部の推進軸、軸受け、スクリュー、舵などを別パーツ化して再現しています
●甲板は、一体成型のパーツで再現
・ 甲板には、ハッチの開口部、吸気グリルなどのディテールをモールドしています
●甲板上の構築物となる「操舵室」「船室」「エンジンデッキ上部」「魚雷」「機関砲」などを個別にブロック化して構成、それぞれを甲板上に取り付けて完成させます
「PTボート 前期型」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成しています
●操舵室
・ 操舵室前部は一体成型のパーツで再現、これに操舵パネル、後部の各パネル、機銃スポンソンなどを取り付けます
・ 操舵室の各窓は開口され、ガラス部は付属のクリアシートを切り出して使用します(シートはカット加工済み)
・ 操舵室上部のシールドは、枠の部分をエッチングパーツ、ウィンド部分はクリアシートで再現
・ 操舵室に装備する、12.7mm連装機銃(×1)、救命具(×1)、舵輪(×1)、サーチライト(×1)、アンテナ(×1)などが別パーツ化
●船室
・ 船室は一体成型のパーツで再現、機銃用スポンソンは別ブロック化しています
・ 船室の各窓は開口されており、ガラス部は付属のクリアーシートを切り出して使用します(シートはカット加工済み)
・ 船室外部の手摺りを別パーツ化
・ 船室に装備する、救命具(×1)、12.7mm連装機銃(×1)などを別パーツ化しています
●マスト
・ マストは前後に分割したパーツで構成
●エンジンデッキ上部
・ エンジンデッキ上部は、フロアパネルに吸気口、弾薬箱などを取り付けます
・ 吸気口は左右に分割したパーツで再現
●魚雷発射管
・ 魚雷発射管は上下に分割したパーツ構成で、これに前部の蓋、後部の発射装置、固定バンドなどを取り付けます
・ 内部に装填する魚雷(×4)が付属しています
●「20mm エリコン Mk.4 機関砲」
・ 機関砲は、砲身部、肩当て、弾倉、砲架、ベースに分割したパーツ構成
・ 弾倉は前後に分割したパーツで再現、弾薬箱に収められるものも含めて3個付属しています
●「12.7mm 連装機銃」
・ 機銃は個別にパーツ化され、中央の機銃架に取り付けます
・ 機銃座となるリング状のマウントは2パーツで構成、手摺りなどもパーツ化
・ 機銃に付ける弾帯とマウント部の弾帯が付属
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首、艦尾旗竿
・ フェアリーダー
・ ボラード
・ 錨
・ 甲板のハッチ
・ 各弾薬箱
・ 救命ボート
・ オール
などがセットされています
●操舵室のシールドのウィンド、各部のガラス部などを再現するクリアシートが付属しています
●操舵室のシールドの枠、照準器の照門、船体上のディテールなどを再現したエッチングパーツが付属
●フルハルモデル展示用のディスプレイスタンドが付属しています
●「PTボート 前期型」の1種の塗装例(グリーン単色)がカラー塗装図に記載されており、アメリカ海軍旗、船体番号、喫水線表示などを再現したデカールが付属しています
●「アメリカ海軍 エルコ 80' PTボート (前期型)」の完成時のサイズ
・ 全長 : 508mm
・ 全幅 : 145mm
●パーツ数 : 約450
【 「アメリカ海軍 エルコ 80' PTボート (前期型)」のパッケージ内容 】
・ アメリカ海軍 魚雷艇 PTボート 前期型 ×1
・ エッチングシート ×1
・ クリアーシート ×1
・ デカールシート ×1
・ ディスプレイスタンド ×1
・ ネームプレート ×1
・ 組立て説明書 ×1
・ カラー塗装図 ×1
●2014年 一部新金型