スカッドB & MAZ543 8×8トラック
「スカッドB & MAZ543 8×8トラック (プラモデル) (TOXSO MODEL 1/72 シリーズ No.TX1401 )」です
●冷戦時代におけるソ連軍のの短距離弾道ミサイル「スカッド B」(制式名称「R17」)を1/72スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●空軍力を補う手段としてソ連をはじめとした東側諸国、そして中東地域の国々などで使用され、現在においても多くの国々で運用さrている短距離弾道ミサイル「スカッド B」を再現、8輪型の大型キャリアーに搭載した迫力ある姿を再現した内容となっています
●専用の移動式キャリアー「9P117M1(MAZ543)」に搭載した「スカッド B」の地対地ミサイルシステム「9K72」を再現しています
【 「短距離弾道ミサイル スカッド B」について 】
●第2次世界大戦後期、ドイツ軍は報復兵器として人類初の弾道ミサイル「V-2」を開発、この「V-2」は人類初の弾道ミサイルとなりました
●「V-2」の最大の特徴は、移動式の発射装置を同時に開発したことであり、固定陣地から発射するパルスジェット式誘導弾「V-1」とは異なり、発射地点を連合軍が察知することは事実上不可能でした
●大戦末期、この「V-2」の開発拠点だったドイツ北部のペーネミュンデをソ連軍が占領、大多数の関係者は西側へと逃れましたが、ソ連軍は膨大な研究資料を入手します
●第2次大戦が終結するとソ連と西側諸国との間の関係は急速に悪化、ソ連を中心とする東側諸国と、アメリカを中心とした西側諸国との冷戦状態となりました
●しかし、第2次世界大戦後のアメリカの空軍力は、他の国が全く追従できない程の強力なもので、それはソ連が近代化や空軍力の強化を行ったとしても太刀打ちできないものでした
●更には、工業力に勝るアメリカ相手に空軍力を整備する訳にも行かず、対抗手段としてソ連軍は「V-2」に注目、1957年には「V-2」をベースとした改良型となる「スカッド A」を開発します
・ 「スカッド」という名称はあくまでも西側が付けたもので、「スカッド A」は「R-11」、「スカッド B」は「R-17」が制式名称となります
●この「スカッド A」は、「V-2」譲りの移動式の発射装置となっており、短時間で発射準備が可能、発射後も速やかに撤収することができました
●しかし、「スカッド A」は最大射程が130kmしかなく、この程度の短射程では航空機によって制圧されてしまう可能性あがあるため、最大射程を300kmに延長したタイプとして1965年に登場したのが「スカッド B」です
●その後、「スカッド」シリーズは「スカッド D」まで発展、冷戦時代初期から中期にかけてのソ連の戦略ロケット軍の主力装備となりました
●ただし、通常弾頭の弾道ミサイルは命中精度の低さから有効性に欠けるのも事実で、ソ連戦略ロケット軍では1980年代に退役しています
●もっとも、旧東側諸国や中小国では「スカッド」シリーズやその改良型は今だ運用が続いており、湾岸戦争時に使用されたイラク軍の「スカッド」によるイスラエルの都市攻撃は記憶に新しいことです
●「スカッド」シリーズは命中精度の低さや迎撃が可能なことから、軍事兵器としての費用対効果という点では時代遅れでもありますが、遠くに離れた都市を攻撃できる兵器として心理的効果や政治的な意味は大きく、これからも運用が続けられるものと思われます
【 「スカッドB & MAZ543 8×8トラック」のキット内容について 】
●このソ連軍の短距離弾道ミサイル「スカッド B (R17 + 9P117M1)」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●パーツ上のモールドを中心とした表現と一体成型を重視したパーツ構成で「スカッド B」を再現、全体のフォルムを捉えながら、スケールに沿った繊細な彫刻で「スカッド B」のディテールを再現した内容となっています
●「スカッド B」は、「ミサイル」「シャーシ」「ミサイル収納部」「アーム部」、左右の「キャビン」の6ブロックで構成しています
【 ミサイル 】
●ミサイルは左右に分割したパーツで構成、これにエンジンノズル、下部のフィンを取り付けて作製します
【 キャビン 】
●ボックス型の左右のキャビンは、前面が傾いた独特の形状を再現、内部も再現しています
●キャビンは、各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します
・ 各ウィンドは、付属しているクリアフィルムを切り出して再現します
・ ワイパーは前面パネル上にモールドで再現
・ ドアは別パーツ化、開閉状態を選択できます
・ 上部のサーチライトなどはパーツ上のモールドで再現、サイドミラーは別パーツで再現しています
●キャビン内部を再現、座席を一体成型したフロアパネルにメーターパネル、ハンドルを取り付けます
【 ミサイル収納部 】
●ミサイル収納部は各部をブロック化して再現、ソ連軍車両の特徴であるプレス構造を強弱を付けた彫刻で再現しています
●車体後部のミサイル収納部は、ブロックごとに作製してシャーシに取り付けます
・ 各ブロックは箱組み状に各パネルを貼り合わせて作製します
●中央部の管制室は内部を再現しています
・ 側面ドアは別パーツ化しており、開閉状態を選択できます
・ ドアのウィンドは、付属しているクリアフィルムを切り出して再現します
・ 管制室内部の座席、計器類を別パーツ化しています
・ 計器類の各表示を再現したデカールが付属しています
【 アーム部 】
●ミサイルを支えるアーム部は、左右のフレームと前部のガードのパーツで構成
・ 左右フレームを支える桁は個別にパーツ化
・ フレームの梯子と柵は別パーツにて再現
・ アーム部は、可動とすることができます
●アーム部後部の発射ベースは、4層のパーツで再現
【 シャーシ 】
●シャーシは左右に分割したパーツで再現
・ サスペンションは上下に分割したパーツで構成、各タイヤの内側に取り付けます
●前部バンパーは、フロントグリルを含めた一体成型のパーツで再現
・ 前照灯、ウィンカー、ライトガードをモールドで再現しています
●タイヤは、前後に分割したパーツで構成、特徴的なトレッドパターンをモールドで再現しています
・ タイヤは内蔵する車軸パーツにより回転可動とすることもできます
●各ウィンドを再現するクリアフィルムが付属(カットラインをプリントしています)
【 「スカッドB & MAZ543」の塗装とマーキング 】
●「スカッドB & MAZ543」のマーキングとして、ソ連軍仕様車、北朝鮮軍仕様車、イラク軍仕様車の3種類の塗装例が記載されており、国籍マークなどを再現したデカールが付属しています
【 「スカッドB & MAZ543 8×8トラック」のパッケージ内容 】
・ 短距離弾道ミサイル スカッド B (「9P117M1」キャリアーを含む) ×1
・ クリアフィルム ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2015年 完全新金型