チャーチル Mk.4 AVRE w/粗朶(そだ)束運搬フレーム
「チャーチル Mk.4 AVRE w/粗朶(そだ)束運搬フレーム (プラモデル) (AFV CLUB 1/35 AFV シリーズ No.AF35288 )」です
●第2次世界大戦時におけるイギリス軍の工兵戦車「チャーチル Mk.4 AVRE」の「粗朶用フレーム装備車」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●対戦車壕などを埋めるための粗朶を搭載する「チャーチル Mk.4 AVRE 粗朶用フレーム装備車」を再現、車体前部に大型の木製フレームを取り付けた特異な姿を再現した内容となっています
●AFVクラブ社製「チャーチル Mk.4 AVRE 工兵支援車輌」をベースに、「チャーチル Mk.4 AVRE 粗朶用フレーム装備車」を再現するために、車体前部のフレームを再現した新規パーツを追加したバリエーションキットです
・ 粗朶自体はキットには含まれていませんので、ホビーファン社製「粗朶(そだ)束」などをご利用下さい
【 「チャーチル Mk.4 AVRE 粗朶用フレーム装備車」について 】
●塹壕戦となった第1次世界大戦では、戦車の登場に伴って対戦車用の壕となる「対戦車壕」が戦場に設けられるようになりました
●この「対戦車壕」は兵士の身を守る塹壕とは異なり、戦車の車体全長を上回る幅の壕により戦車を落として戦闘不能の状態とするのが目的でした
●イギリス軍ではこの「対戦車壕」に対抗する手段として、木を収束した「粗朶」を活用、菱形戦車に搭載して実用実験が行われました
●機動戦となり、戦車自体の性能が向上した第2次世界大戦では、対戦車壕は戦車を戦闘不能とする目的から、戦車の進路を塞ぎ、一定の場所に誘致するための防御施設としての使用が主となります
・ 対戦車壕は、その大きさから敵歩兵の格好の待避所となってしまうこともありますので、頻繁に用いることは難しい施設でもあります
●イギリス軍では、第1次世界大戦時の実験から対戦車壕に対する手段として「粗朶」は有効と見ており、大戦初期から研究が行われていました
●一方、歩兵戦車「チャーチル」は重装甲と車体の大きさ、そして戦車部隊の主力が「M4 中戦車」シリーズとなったことから工兵用の戦車としてピッタリであり、様々な工兵戦車や特殊車両のベースとなりました
●その中には、工兵戦車「チャーチル AVRE」に粗朶を搭載した車両も登場します
●この車両は車体前部に粗朶を積載するための木製フレームを装備、対戦車壕に接近すると粗朶を壕に落とし、戦車が通過できる進路を作るという方式となっています
●「チャーチル AVRE」としての武装は装備していましたが、車体前部のフレームにより砲塔を前方に指向することはできず、実質的には対戦車壕に対する役目のみに特化した車両でした
・ もちろん、フレームを取り外すと通常の「チャーチル AVRE」として運用することはできますが、最前線においてフレームを外すのは構造上困難となっています
・ また、車体前方に粗朶を搭載したことから操縦手の視界を確保することができず、操縦手は砲塔上の車長からの指示により操縦を行いました
●この粗朶を搭載した「チャーチル AVRE」はノルマンディ戦に参加、戦車の進撃路の啓開に活躍し、連合軍の進撃を支える存在となったのでした
【 「チャーチル Mk.4 AVRE w/粗朶(そだ)束運搬フレーム」のキット内容について 】
●このイギリス軍の工兵戦車「チャーチル Mk.4 AVRE」の「粗朶用フレーム装備車」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●AFVクラブ社のディテール表現力により「チャーチル Mk.4 AVRE 粗朶用フレーム装備車」を再現、細分化したパーツ構成とエッチングパーツにより、足周りを中心とした複雑な構造と各部のディテールとを細かく再現した内容となっています
●サスペンション部分は金属製のスプリングを組み合わせて可動とすることができ、付属のベルト式履帯により実車通りの足周りの動きも楽しむことができます
●「チャーチル Mk.4 AVRE 粗朶用フレーム装備車」は、「砲塔」「車体上部」「フレーム」「車体下部」の4ブロックで構成しています
【 砲 塔 】
●砲塔は、鋳造となる「チャーチル Mk.4」の丸みを帯びた形状を再現、表面には鋳造肌を再現しています
●「290mm スピゴット臼砲」の砲身は一体成型のパーツで再現、スライド金型を使用して砲口は開口しています
・ 砲身外側の刻印、内側のレール状の突起も再現
・ 砲塔内側の砲尾部分も細分化されたパーツ構成により細かく再現しています
・ 砲身は上下に可動とすることができます
・ 砲身は通常の射撃状態と、砲身を折り曲げた装填状態とを選択できます
・ 「290mm スピゴット臼砲」の砲弾(×1)が付属しています
●砲塔は上下に分割したパーツで再現
・ 砲塔後部2ヵ所のピストルポートは別パーツとなっており、開閉状態を選択可能、ピストルポート内側のディテール再現用のパーツも付属しています
・ 砲塔後部の雑具箱は上下及び後面の3パーツで再現
・ 車長及び装填手ハッチは砲塔とは別パーツで、開閉状態を選択することができます
・ 複雑な形状の車長用直接照準指針はエッチングパーツで再現
・ アンテナマウントはプラパーツで再現しています
【 車体上部 】
●車体上部は、箱組み状に各パネルを組み合わせることで、複雑な構造を再現しています
●車体上部は、前面板、戦闘室前面板、前部の追加装甲、上面板などに分割したパーツで構成しています
・ 操縦手用の前方視察ハッチは、5パーツにより詳細なディテールを再現、開閉状態を選択して組み立てることができます
・ 前方機銃は、マウント部を3パーツで再現、上下左右に可動とするとができます
・ 操縦手ハッチ及び前方機銃手ハッチは、別パーツとなっており、開閉状態を選択できます
・ ペリスコープ部は別パーツで、ペリスコープ本体、ガード、内部装置の3パーツで構成、ペリスコープ本体はクリアパーツです
・ 機関部のハッチは、車体とは別パーツで再現
●フェンダーは実車の構造に合わせてブロックごとのパーツ構成となっています
・ 前後の曲面のカバー部分は別パーツ化、装着の有無を選択することができます
【 フレーム 】
●粗朶積載用の木製フレームは、繊細な彫刻で木目を再現しています
●フレームは、トラス状となった各パネルを貼り合わせて作製します
・ 粗朶を固定するためのワイヤーが付属、アイの部分はプラパーツ、ワイヤー本体は付属の紐を使用します
【 車体下部 】
●車体下部は、複雑な足周り構造を細分化されたパーツ構成で再現、転輪、サスペンションは可動させることができます
●車体下部は、スポンソン部となる左右の足周りを作製した後、車体中央部分を挟み込んで作製します
・ 各転輪に接続するコイルサスペンションは1個ずつ個別にパーツ化、金属製のスプリングを取り付けることでサスペンションを再現します
・ 転輪と接続するサスペンションアームは可動とすることができ、サスペンションの金属製のスプリングにより転輪が動くようになっています
・ 車体側面に存在するエスケープハッチは別パーツとなっており、開閉状態を選択することができます
【 履 帯 】
●履帯は、接着が可能な軟質素材によるベルト式履帯が付属しています
・ 履帯は、1枚ずつが台形の形状となる「チャーチル」用の軽量型履帯を再現しています
●ペリスコープ、サーチライトなどを再現する為のクリアーパーツが付属
●直接照準器、機銃やハッチ裏のディテールなどを再現するエッチングパーツが付属しています
【 「チャーチル Mk.4 AVRE w/粗朶(そだ)束運搬フレーム」の塗装とマーキング 】
●「チャーチル Mk.4 AVRE w/粗朶(そだ)束運搬フレーム」のマーキングとして、イギリス軍仕様となる4種類の塗装例が説明書に記載されおり、車台番号などを再現したデカールが付属しています
【 「チャーチル Mk.4 AVRE w/粗朶(そだ)束運搬フレーム」のパッケージ内容 】
・ チャーチル Mk.4 AVRE 粗朶用フレーム装備車 ×1
・ エッチングシート ×2
・ クリアーランナー ×1
・ 金属製スプリング 一式
・ 紐 ×2
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
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