ロシア BMD-2 空挺歩兵戦闘車
「ロシア BMD-2 空挺歩兵戦闘車 (プラモデル) (パンダホビー 1/35 CLASSICAL SCALE SERIES No.PH35009 )」です
●現用ロシア軍の空挺部隊用の歩兵戦闘車「BMD-2」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●歩兵戦闘車「BMP」シリーズと同様に「BMD-1」の能力向上型となる「BMD-2」を再現、小型の車体に30mm機関砲と対戦車ミサイルを装備した先鋭的なスタイルを再現した内容となっています
●パンダホビー社製「BMD-1 空挺歩兵戦闘車」をベースとして、「BMD-2」を再現するために、砲塔などを新規パーツへと変更したバリエーションキットです
【 「BMD-2」について 】
●空挺部隊は、敵戦線後方に降下して展開するため、実質的の敵の包囲下で戦う必要があり、空輸能力の関係で重火器、特に戦車などの重量車両が投入することができないことから部隊の脆弱性というウィークポイントを持っています
●このため、第2次世界大戦では空挺部隊用の軽戦車などが開発されましたが、装甲の薄さや運搬するグライダーの運用上の問題など、根本的な解決は程遠いものがありました
●戦後、ソ連軍は戦中においてあまり活躍できなかった空挺部隊の反省を踏まえ、空挺部隊用の装備の充実化を図り、1950年には対戦車自走砲「ASU-57」を開発します
・ 戦後の空挺部隊の車両輸送は、第2次世界大戦で用いられた使い捨てのグライダーを用いる方法から輸送機を使用する方法へと変更されています
●続いて、1956年には85mm砲を搭載した「ASU-85」が登場、しかし、このような対戦車自走砲は汎用性が低く、また兵員を輸送することができないために空挺部隊の機動性の向上に貢献することができませんでした
●そこで、1960年代前半から空挺部隊用の兵員輸送車の開発が進められ、同時期に開発中だった歩兵戦闘車「BMP-1」をベースとして、これをコンパクト化した「BMD-1」が1969年に誕生しました
・ 「BMD-1」は、軽量化のためにアルミ合金製の構造を持ち、乗員3名の他に兵員5名が搭乗できるスペースが確保されています
・ 車体上部には半埋め込み式の1人用砲塔を搭れ、「73mm低圧砲」と対戦車ミサイル「9M14 マリュートカ」(西側名「サガー」)を装備、空挺部隊用の車両としては充分な火力と対戦車能力を擁していました
●この「BMD-1」はアフガニスタン侵攻時に実戦に参加、空挺部隊の足として活躍を果たします
●しかし、同戦いに参加した「BMP-1」と同様に、防御力の不足が露呈、装備している「73mm低圧砲」も威力、有効射程共に火力支援としては力不足が明らかとなり、更には仰角が充分に確保できない砲塔は急峻な地形が多いアフガニスタンでは適さないものでした
●そこで、「BMD-1」は、同じ問題点を抱える「BMP-1」と併せて改良型の開発が行われ、「BMP-2」に準じたタイプ「BMD-2」が1985年に登場しました
・ 「BMD-2」では、主砲を高い発射速度を誇る「30mm機関砲 2A42」へと変更、その仰角も75度へと引き上げられました
・ 対戦車ミサイルも最新型の「9M113 コンクルース」もしくは「9M111 ファゴット」へと換装、「BMD-1」よりも大幅に火力が向上しています
●この「BMD-2」は、ソ連軍(ロシア軍)の空挺部隊の主要装備として配備、その後の発展型「BMD-3」「BMD-4」の登場後も引き続き運用が行われているのです
【 「ロシア BMD-2 空挺歩兵戦闘車」のキット内容について 】
●この現用ロシア軍の空挺部隊用歩兵戦闘車「BMD-2」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●車体の主要部はスライド金型を使用した一体成型パーツを多用し、細部は細分化したパーツとエッチングパーツによって構成、「BMD-2」のフォルムを捉えながら、車体ディテールを細かく再現した内容となっています
●「BMD-2」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成しています
【 砲 塔 】
●「BMD-1」と比べて切り立った形状となった「BMD-2」の円筒状の砲塔形状を再現、砲塔側面の溶接跡などを繊細な彫刻で再現しています
●「30mm機関砲 2A42」の砲身は、先端部のフラッシュハイダーを含めて一体成型となったパーツで再現
・ 砲口とフラッシュハイダーの側面の穴は開口されています
・ 防盾は一体成型のパーツで再現、防塵カバーが付いた状態を再現しています
・ 同軸機銃は別パーツ化して再現
・ 防塵カバーの固定用フレームはエッチングパーツで再現
●砲塔は上下分割のパーツで構成
・ 上部ハッチは別パーツ化、開閉状態を選択して組み立てることができます
・ 砲塔上部のペリスコープは個別にパーツ化
・ 砲塔側面の小フックはエッチングパーツで再現
・ 照準サイト、サーチライトなどは別パーツ化しています
●対戦車ミサイルは、ミサイル本体と架台で構成しています
・ ミサイルは、中央部を左右に分割したパーツ構成、これに前後の蓋を取り付けて作製します
・ 架台、照準器はそれぞれ3パーツで構成
【 車体上部 】
●「BMD-2」の特徴的な車体上部レイアウトを再現、エンジングリルのスリット、給油口部分、側面の溶接跡などを繊細なモールドで再現しています
●車体上部は、一体成型のパーツで再現しています
・ 前部のグリル、後部のタンク状の構造物は別パーツ化して再現
・ 車体前部の乗員用ハッチ、後部の兵員室ハッチは別パーツ化、開閉状態を選択して組み立てることができます
・ 前部の機銃は、マウント部と機銃本体とで構成
・ エンジングリルのメッシュを再現するエッチングパーツが付属しています
・ 前照灯は前後に分割したパーツで再現、上部のガードはエッチングパーツとなっています
・ 車載工具類、各部の吊り下げフック、車幅灯などを別パーツ化して再現
・ 前部のトリムベーンを再現するエッチングパーツが付属
【 車体下部 】
●舟形になった「BMD-2」の車体下部形状を再現、車体底部には浮航時用の推進装置部をモールドで再現しています
●車体下部は、バスタブ状に一体成型となったパーツで再現
・ サスペンションアームは別パーツとなっています
・ 転輪、誘導輪は前後に分割したパーツ、起動輪は前後方向に3分割したパーツで再現しています
【 履 帯 】
●履帯は、1枚ずつに分割した接着連結式履帯が付属しています
●トリムベーン、エンジングリルのメッシュ、ライトガードなどを再現したエッチングパーツが付属しています
【 「BMD-2 空挺歩兵戦闘車」の塗装とマーキング 】
●「BMD-2 空挺歩兵戦闘車」のマーキングとして、ソ連軍(ロシア軍)仕様となる4種類の塗装例がカラー塗装図に記載されており、部隊マーク、車体番号などを再現したデカールが付属しています
【 「ロシア BMD-2 空挺歩兵戦闘車」のパッケージ内容 】
・ 空挺部隊用 歩兵戦闘車 BMD-2 ×1
・ エッチングシート ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
・ カラー塗装図 ×1
●2015年 一部新金型(「BMD-1 空挺歩兵戦闘車」をベースとして、砲塔などを変更したバリエーションキット)