ドイツ 重戦車 ティーガー 1 初期生産型 第504重戦車大隊 131 チュニジア
「ドイツ 重戦車 ティーガー 1 初期生産型 第504重戦車大隊 131 チュニジア (プラモデル) (ドラゴン 1/35 39-45 Series No.6820 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の重戦車「ティーガー 1」の「初期型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●絶大な火力と強靭な防御力により連合軍を震撼させた重戦車「ティーガー 1」の「初期型」を再現、戦前のドイツ戦車のデザインを継承して垂直に切り立った車体形状を持つ、重厚かつ迫力に満ちたフォルムを再現した内容となっています
●本キットで再現している「ティーガー 1」は
・ 防盾は照準口部分の膨らみがないフラットなタイプ
・ エアフィルターは、2本の筒が並んだような形状のタイプ
・ 車体各部のSマイン発射機は、基部のみが残っている状態
・ 牽引ワイヤーの取り付け方法は、通常の「初期型」と同じ
・ マッドフラップとサイドフェンダー、そしてゲベックカステンは「初期型」仕様
という、「初期型」でも「極初期型」に近い仕様となる車両となっています
●サイバーホビー社製「ドイツ ティーガー 1 初期生産型 ミハエル・ヴィットマン」などのキットをベースとして、「第504重戦車大隊」の「131号車」を再現するために、使用するランナーを纏めたバリエーションキットです
【 「重戦車 ティーガー 1 初期型」について 】
●ドイツ軍では、「ヘンシェル」社と「ポルシェ」社の2社が主体となって第2次世界大戦前から重戦車の研究と開発を行っており、数両の試作車が完成し、徐々に重量級となる重戦車の開発のノウハウを蓄積していました
●1941年5月、軍から正式に重戦車の開発を指示されたこの2社は、それぞれ試作車を完成、「ヘンシェル」社の試作車が重戦車「ティーガー 1」の座を射止めることに成功、これはこれまでの重戦車開発が結実したことも意味していました
●ただし、重戦車「ティーガー 1」は、これまでのドイツ軍戦車とはかけ離れた存在であり、生産の現場から部隊での運用に至るまで試行錯誤が行われ、特に生産の段階では混乱が大きく、当初の生産は順調に進みませんでした
●しかし、軍では重戦車「ティーガー 1」への期待は大きく、生産を急ぐように指示を出し、部隊編成も車両の生産が始まる前の段階で早々に開始しています
●このような状況から、生産工場では完成した車両から直ちに部隊への引渡しが行われ、部隊では車載装備品すら付いていない状態で受領したことも少なくありませんでした
●また、ドイツ戦車の常として、生産時期による仕様変更も存在しており、「ティーガー 1」では、「極初期型」「初期型」「中期型」「後期型」「最後期型」という現在での区分の他に、在庫しているパーツを使った、各型への過渡期となる車両も存在しています
●部隊運用では、北アフリカ戦線においてドイツ・アフリカ軍団がエル・アラメインの戦いによって壊滅、残存した兵力ではイギリス軍を押し留める力はなく、イタリア領リビアの中心都市トリポリまで放棄してその西方となるチュニジアへと敗退します
●北アフリカを失うことで、イタリアが枢軸同盟から離脱することを恐れた「ヒトラー」は、この苦境にある北アフリカ戦線に向けて大規模な増援部隊を派遣することを決定、その中には新編成となる「第501重戦車大隊」と「第504重戦車大隊」という「ティーガー 1」を装備する2個大隊を含んでいました
●しかし、この2個大隊は上記のように「ティーガー 1」の引渡しを待っていた状態で、その充足率は極めて低く、結局北アフリカの地に送られた「ティーガー 1」は3個中隊弱の30両程度程度でした
●この「ティーガー 1」は、最初は「極初期型」、途中からは「初期型」となりましたが、この「初期型」も「極初期型」の仕様に近い車両が多くを占めています
●チュニジア戦における「ティーガー 1」は、これまでのドイツ戦車とはレベルが違う「化け物」であり、主砲の「88mm」砲は2000m以上の距離から連合軍戦車の正面装甲を軽く貫く能力を持ち、防御力は余程の近距離でないと連合軍戦車や対戦車砲には撃破できないものでした
●もっとも、チュニジア戦でのドイツ軍、イタリア軍は、東方からはイギリス軍、西方からはイギリス軍、アメリカ軍、自由フランス軍という大兵力によって攻勢を受けており、「ティーガー 1」の能力を持ってしても如何し難い戦況となっていました
●このため、チュニジア戦でドイツ軍は敗退しますが、絶大な火力と防御力を誇った「ティーガー 1」はセンセーショナルな実戦デビューを遂げ、連合軍将兵の間では「ティーガー 1」の名は恐怖の存在を示す代名詞にもなったのです
【 「第504重戦車大隊 131号車」について 】
●「第504重戦車大隊」は、北アフリカ戦線に「ティーガー 1」を受領していた一部の中隊を派遣します
●「131号車」はその名の通り、「第1中隊の第3小隊長車」で、近距離においてイギリス軍の対戦車砲「6ポンド砲」から発射された砲弾2発を被弾、キューポラ部分などを破壊され、乗員は車両を放棄、イギリス軍に捕獲されました
●このドイツ軍の新型戦車に対して、イギリス軍は深く関心があり、本国へと持ち帰って徹底的に調査しました
●戦後、この「131号車」はボービントン戦車博物館へと収蔵され、1970年代頃までは実車の情報が少なく、「ティーガー 1」を代表する存在として、この「131号車」を元にして模型のキット化が進み、「ティーガー 1」と言えばこの「初期型」を示す時代が永く続きました
●2000年代に入ると、「131号車」は本格的な復元作業が始まり、自走できる状態まで復活、現在唯一自走できる「ティーガー 1」として映画「フューリー」などに出演しているのです
【 「ドイツ 重戦車 ティーガー 1 初期生産型 第504重戦車大隊 131 チュニジア」のキット内容について 】
●このドイツ軍の重戦車「ティーガー 1」の「初期型」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●ドラゴン/サイバーホビー社の「ティーガー 1」シリーズのフォーマットに沿って「ティーガー 1 初期型」を再現、同社らしい細分化したパーツ構成とエッチングパーツ、クリアパーツにより細部再現に重きを置いた内容となっています
●「ティーガー 1 初期型」は「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成しています
【 砲 塔 】
●特徴的な馬蹄形の砲塔フォルムを始め、各部の溶接跡、ボルト穴、キューポラ部の細部などのディテールを細かく再現しています
●「88mm戦車砲 KwK36」の砲身は、前後方向に3分割したパーツで再現
・ マズルブレーキは、3パーツの構成により内部構造も再現
・ 防盾は、装甲スリーブ、防盾外側、防盾内側、防盾基部の4パーツで構成、装甲スリーブにはネジ穴を彫刻で再現しています
・ 砲尾も再現され、防危板、薬莢受けなども別パーツ化しています
・ 防盾(砲身)は、完成後も上下に可動させることができます
●砲塔は上下に分割したパーツ構成となっています
・ 装填手ハッチは別パーツ化、開閉状態を選択して組み立てることができます
・ ベンチレーターは、通常の状態と防水カバーが付いている状態とを選択して組み立てることができます
・ 後部脱出ハッチ、ピストルポート、側面の視察スリット部は別パーツ化して再現
・ スモークディスチャージャーは、1本ずつ個別にパーツ化、発煙弾の装填の有無を選択できます
●車長キューポラは一体成型のパーツで再現、視察口、上部の水抜き穴も再現しています
・ キューポラ内部の視察装置はクリアパーツで再現しています
・ 車長ハッチは別パーツで、開閉状態を選択して組み立てることができます
・ 砲隊鏡(×1)が付属、キューポラ下部のステーに取り付けることができます
●砲塔後部のゲベックカステンは一体成型のパーツで再現、スライド金型を使用して外部のリベットも再現
・ ゲベックカステンの蓋は別パーツで、開閉状態を選択して組み立てることができます
●砲塔内部は、装填手席、車長席を再現しています
【 車体上部 】
●各部の装甲板の厚みの再現の他、上部に配置した牽引ワイヤーや各種工具類、クリーニングロッドなどが織り成す細かな車体上部のレイアウトを再現しています
●車体上部は一体成型のパーツで再現、戦闘室前面パネルは別パーツ化しています
・ 後方のエンジングリル部は別パーツ化、形状を正確に再現するために上下に分割したパーツ構成となっています
・ エンジングリル部のメッシュ部は付属のエッチングパーツで再現
・ 操縦手ハッチ、前方機銃手ハッチは別パーツ化、開閉状態を選択できます
・ ボッシュライトの基部は、ライトを装着した状態と、ライトを外した状態のパーツが付属、選択して使用します
・ ボッシュライトの配線を別パーツ化しています
●戦闘室前面パネルは一体成型のパーツで再現、操縦手視察装置、前方機銃マウントは別パーツとなっています
・ 操縦手視察装置は全体を一体成型化したパーツと、各部分を個別化した2種類のパーツをセット、選択して使用することができます
・ 視察装置内部の防弾ガラスはクリアパーツで再現
・ 前方機銃は7パーツで構成、完成後も可動させることができます
・ 前方機銃のマウントは、カバーを付けた状態とカバーを外した状態とを選択することができます
●車載工具類はそれぞれ個別にパーツ化、固定具も含めて一体成型化したパーツとなっています
・ 牽引ワイヤーの固定具は別パーツ化して再現
・ Sマイン発射機は、基部のみを再現しています
●後部のエアフィルターは上下方向に4分割したパーツで再現
・ エアフィルターのパイプは1本ずつパーツ化、表面の細かな模様や捻れた形状も繊細な彫刻で再現しています
●サイドフェンダーは左右それぞれ一体成型のパーツで再現しています
【 車体下部 】
●車体下部は、バスタブ状に一体成型したパーツで再現、これに側面パネル、後部パネルを貼り付けて作製します
・ サスペンションアームは別パーツ化して再現しています
・ 転輪は1枚ずつ独立してパーツ化
・ 起動輪、誘導輪は前後に分割したパーツで再現
・ トーションバーを再現したパーツが付属、車体内側に取り付けます
●車体後部パネルは一体成型のパーツで構成
・ 車間表示灯、牽引装置などは別パーツ化して再現
・ 排気管は上下方向に4分割したパーツで再現、排気管を塞ぐ蓋のパーツが付属しています
・ 排気管カバーはプラパーツとなっています
【 履 帯 】
●履帯は、接着及び塗装が可能な素材によるベルト式履帯が付属しています
・ センターガイド部の肉抜き穴は開口処理済みです
・ 履帯は、接地部分にハの字状の滑り止めパターンが付いていない「ティーガー 1」の「前期型」履帯を再現しており、モデルカステン製「ティーガー 1型 戦車用履帯 (初期型) (可動式)」がこれに対応しています
●キューポラの視察装置、ペリスコープ、操縦手の視察装置などを再現するクリアパーツが付属
●エンジングリルのメッシュ、エアフィルターの一部、各部のディテールを再現するエッチングパーツが付属しています
【 「ティーガー 1 初期生産型」の塗装とマーキング 】
●「ティーガー 1 初期生産型」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる3種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第504重戦車大隊 (チュニジア / 1943年4月)
・ 第502重戦車大隊 (ラドガ戦区 / 1943年3月)
・ 第505重戦車大隊 (ウクライナ / 1944年春)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、車体番号などを再現したデカールが付属しています
・ デカールのプリントはカルトグラフ社製
【 「ドイツ 重戦車 ティーガー 1 初期生産型 第504重戦車大隊 131 チュニジア」のパッケージ内容 】
・ ティーガー 1 初期型 ×1
・ エッチングシート ×5
・ 組立て説明書 ×1
●2015年 バリエーションキット