ロシア BMP-2D 歩兵戦闘車
「ロシア BMP-2D 歩兵戦闘車 (プラモデル) (トランペッター 1/35 AFVシリーズ No.05585 )」です
●現用ロシア軍の歩兵戦闘車「BMP-2D」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●「BMP-2」の装甲強化型となる「BMP-2D」を再現、砲塔、車体側面を中心に追加装甲を装備し、マッシブなフォルムになった姿を再現した内容となっています
●トランペッター社製「ロシア BMP-2 歩兵戦闘車」をベースに、「BMP-2D」を再現するために、砲塔、砲身、サイドスカートなどを新規パーツへと変更したバリエーションキットです
【 「歩兵戦闘車 BMP-2」について 】
●1950年代から1960年代、世界各国の陸軍では装甲兵員輸送車の形態や仕様の試行錯誤を繰り返していました
●西側諸国では一定の武装を装備した装甲兵員輸送車を試作、研究していましたが、1960年にアメリカ軍が「M113」を制式化、機銃のみの武装で兵士を戦場まで輸送する車両で充分と考えられた「M113」は、西側諸国の装甲兵員輸送車のスタンダード的な存在となります
●「戦場タクシー」とも言われた「M113」の設計思想とは全く異なった思想で、ソ連軍は1966年に「BMP-1」を開発、この「BMP-1」は対戦車ミサイルと低圧砲を装備した砲塔を搭載、歩兵を輸送するだけでなく、積極的に戦闘に参加して強力な武装で支援する能力を持ち、装甲兵員輸送車の中に「歩兵戦闘車(IFV)」という新しいカテゴリーを生み出しました
●この「BMP-1」の出現は西側諸国に大きな衝撃を与え、「BMP-1」に対抗できる歩兵戦闘車の開発が行われ、その後「M2 ブラッドレー」などの重武装を施した車両が開発されています
●「BMP-1」は装甲兵員輸送車としては強力な武装による戦闘能力の高さが評価されていましたが、1980年代のアフガニスタン戦では様々な弱点を露呈してしまいます
・ 最大の問題となったのが主砲として装備された「76mm低圧砲」で、この砲は反動が少ない分、射程が短くて命中精度が低く、また口径の関係で威力も小さく、支援火力としての威力不足は否めませんでした
・ 山岳地が多いアフガニスタンでは、半埋め込み式の砲塔は仰角が不十分で、武装勢力による上方からの攻撃になす術が無い状態となり、多数が撃破されてしまいます
●そこで、1980年代前半に開発されたのが「BMP-1」の改良型である「BMP-2」で、主砲を「30mm機関砲」へと換装、仰角も確保され、砲塔も2名を収納する大型砲塔となりました
●搭載する対戦車ミサイルも、新型で速度を増した「コンクルース」へと変更、大きく戦闘力を増しています
●「BMP-2」は、ソ連軍(ロシア軍)やCSI諸国の主力歩兵戦闘車として配備され、中東地域などの他国にも輸出、東側諸国及び親ソ連諸国の主要車両の一つになりました
●しかし、この歩兵戦闘車としては強力な「BMP-2」も、装甲兵員輸送車としての特性から防御力は決して強力とは言えず、紛争時に失われた車両も少なくありませんでした
●そこで、防御力強化型として登場したのが「BMP-2D」で、砲塔や車体側面に追加装甲を装着し、スカートは対弾能力を持つ装甲スカートへと変更しています
●ソ連軍ではその後歩兵戦闘車として「BMP-3」を開発、生産しますが、多くの装備を搭載したために高コスト車両となり、「BMP-2」や「BMP-2D」は装軌式装甲兵員輸送車の主力として今後も運用が続く予定となっているのです
【 「ロシア BMP-2D 歩兵戦闘車」のキット内容について 】
●この現用ロシア軍の歩兵戦闘車「BMP-2D」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●車体の基本構造は一体成型のパーツで構成、これに細かに分割したディテール用のパーツを付加するトランペッター社の1/35スケールシリーズのフォーマットに従い「BMP-2D」を再現
●「BMP-2」の独特なフォルムを捉えながら、ロシア軍(ソ連軍)車両の特徴となるスカートや車体下部、足周りのプレス構造、トリムベーン等の浮航装備、砲塔の細部や追加装甲の構造などを細かく再現した内容となっています
●「BMP-2」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成しています
【 砲 塔 】
●大型化した砲塔に追加装甲を施した「BMP-2D」の砲塔形状を再現、側面の溶接跡などを繊細なモールドで再現しています
●「30mm機関砲」の砲身は、先端部の「フラッシュハイダー」を含めて一体成型のパーツで再現
・ 砲口と「フラッシュハイダー」側面の穴は開口しています
・ 「防盾」は一体成型のパーツで再現、砲塔に固定した状態となっています
・ 「防盾」は「防塵カバー」が付いていない状態を再現
・ 「同軸機銃」は別パーツ化して再現しています
●対戦車ミサイル「9M113 コンクルース」は4パーツで構成、これを架台に取り付けて作製します
●砲塔は上下に分割したパーツで再現
・ 後部の「追加装甲」は一体成型のパーツで再現
・ 「車長キューポラ」は別パーツ化しており、内側の「視察装置」なども再現しています
・ 「車長ハッチ」「砲手ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 「ペリスコープ」はクリアパーツで個別にパーツ化しています
・ 「スモークディスチャージャー」は1本ずつパーツ化、砲塔へと取り付けます
●砲塔内部を再現、以下のパーツで構成しています
・ 砲塔バスケット
・ 砲尾
・ 照準器
・ 車長席、砲手席
など
【 車体上部 】
●前部に向かって車体幅の広がる「BMP-2D」の車体形状を再現、エンジングリルのスリット、溶接跡、点検パネルやボルトなどの細部を繊細な彫刻で再現しています
●車体上部は一体成型のパーツで再現
・ 「前部ハッチ」「後部ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択できます
・ 側面のガンポートの「蓋」は別パーツで再現
・ 車体上部の「ペリスコープ」は、成型色パーツとクリアパーツの2種が付属、選択して使用することができます
・ 前部の「トリムベーン」は展開状態と収納状態とを選択して組み立てることができます
・ 「エンジングリル」の「メッシュ」を再現するエッチングパーツが付属
・ 「前照灯」のガラス部はクリアパーツとなっています
・ 前照灯の「ライトガード」は前後に分割したパーツで再現
●車体側面の「追加装甲」は前後に分割したパーツで構成
・ 「装甲スカート」は左右それぞれ一体成型のパーツで再現しています
【 車体下部 】
●車体下部は、後部パネルも含めてバスタブ状になった一体成型のパーツで再現、前面パネルは別パーツ化しています
・ 複雑な形状となる床面構造を再現
・ 「サスペンションアーム」は別パーツ化して再現
・ 「下部転輪」は、本体部分と裏側内部とに分割、転輪のゴムの部分は特徴的なブロック状のパターンを彫刻で再現しています
・ 「誘導輪」は前後に分割したパーツ構成で、内側の5枚の仕切り板はエッチングパーツで再現しています
●「後部ドア」は前後に分割したパーツで再現、これに「ノブ」などのディテールパーツを取り付けます
・ 「後部ドア」は開閉状態を選択できます
●エンジンルーム以外の車体内部が再現、以下のパーツで構成されています
・ 車体内部壁面
・ エンジンルームの隔壁
・ 前部座席
・ 兵員室の座席
・ 兵員室の中央部の構造物
・ 操縦席のメーターパネル
・ 操縦ハンドル
など
【 履 帯 】
●履帯は、ガイドが2枚付いた「BMP-1」「BMP-2」用のダブルピン式履帯を再現しています
・ 履帯は、軟質素材によるベルト式となっています
●前照灯、サーチライトのガラス部、ペリスコープなどを再現したクリアパーツが付属
●エンジングリルのメッシュ、グリルの整風板、各部のディテールを再現するエッチングパーツが付属しています
【 「BMP-2D 歩兵戦闘車」の塗装とマーキング 】
●「BMP-2D」のマーキングとして、ロシア軍仕様となる2種の塗装例がカラー塗装図に記載されており、部隊マーク、車体番号などを再現したデカールが付属しています
●「ロシア BMP-2D 歩兵戦闘車」の完成時のサイズ
・ 完成後の全長 : 191mm
・ 完成後の全幅 : 85mm
●総パーツ数 :470点
【 「ロシア BMP-2D 歩兵戦闘車」のパッケージ内容 】
・ BMP-2D 歩兵戦闘車 ×1
・ エッチングシート ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
・ カラー塗装図 ×1
●2015年 一部新金型
・ トランペッター社製「」をベースとして、砲塔、砲身、サイドスカートなどを新規パーツへと変更したバリエーションキット