アメリカ海軍 戦艦 BB-35 テキサス
「アメリカ海軍 戦艦 BB-35 テキサス (プラモデル) (トランペッター 1/350 艦船シリーズ No.05340 )」です
●第2次世界大戦時におけるアメリカ海軍の戦艦「BB-35 テキサス」を1/350スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●アメリカ海軍初の超ド級戦艦として建造され、第2次世界大戦においては上陸支援を中心として活躍した「BB-35 テキサス」を再現、アメリカ戦艦独特のマストに艦橋を配し、衝角の名残りとなる尖った艦首形状を持つ独特のシルエットを再現した内容となっています
●トランペッター社製「アメリカ海軍 戦艦 BB-34 ニューヨーク」をベースに、「BB-35 テキサス」を再現するために、煙突、構造物の一部などを新規パーツへと変更したバリエーションキットです
【 「アメリカ海軍 戦艦 BB-35 テキサス」のキット内容について 】
●アメリカ海軍の戦艦「BB-35 テキサス」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●艦の主要部分となる船体部パーツなどは一体成型を多用しながらも、船体上に設置した構造物、艤装品類は細分化したパーツ構成とエッチングパーツにより「BB-35 テキサス」を再現した内容となっています
●「BB-35 テキサス」は、竣工時には籠状マストを装備していましたが、その後の近代化改装により三脚檣型へと変更しており、本キットでは近代化改装後、そして副砲の一部を撤去して対空兵装を増強した第2次世界大戦時の姿を再現しています
●「BB-35 テキサス」は、喫水線以下の部分も再現したフルハルモデルです
●「BB-35 テキサス」は、「船体」「上甲板」」「艦橋などの構造物」「主砲を含めた艤装類」のブロックに分割した構成となっています
●各ブロックをそれぞれ個別に組み立てて、上甲板、構造物と艤装類を船体ブロックへと取り付けて完成させます
●船体部は、艦底部分も含めて左右に分割したパーツで再現
・ バルジ部分も一体で成型、ビルジキールは別パーツ化して再現しています
・ 船体の歪みを防ぐための桁のパーツが付属、船体パーツ内側に桁パーツを挟んで作製します
・ 舷側の舷窓、ホースパイプ、塵捨て管などの細かなディテールを凹凸あるモールドで再現しています
・ バルジ部分には、ブロック状となる鋼板の継ぎ目を凸状のラインで彫刻
・ 艦底には2基のスクリューを別パーツ化して再現、推進軸も含めてそれぞれ4パーツで構成しています
・ 舵を再現するパーツが1個付属
●上甲板は、艦橋甲板後部のラインで前後に分割したパーツで再現
・ 上甲板上には、木甲板表現、主砲塔台座、機銃のブルワークなどのほか、ボラード、昇降口、天窓などの細かなディテールをモールドで再現しています
「BB-35 テキサス」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成しています
●艦橋構造物
・ 艦橋構造物は3層で構成しています
・ 各層はスライド金型を使用して側面の窓、扉などのディテールを再現
・ 「羅針艦橋」の「艦橋窓枠」は、窓の部分を開口して再現しています
・ 「艦橋」に装備する、「射撃指揮装置」(×1)、「測距儀」(×2)、「探照灯」(×2)などを別パーツ化
●メインマスト
・ 「メインマスト」は支柱部分を1本ずつ個別にパーツ化、その上に「戦闘艦橋」を取り付けます
・ 「戦闘艦橋」は上下に分割したパーツで再現、各スポンソンは別パーツとなります
・ 「戦闘艦橋」の「艦橋窓枠」は、窓の部分を開口して再現
・ ヤードはエッチングパーツにて再現しています
・ 「戦闘艦橋」に装備する、「レーダー」(×1)が別パーツ化、エッチングパーツで再現します
●後部艦橋
・ 「後部艦橋」は2層で構成
・ 下層にはスライド金型を使用してルーバー部分をモールドで再現しています
・ 「後部艦橋」の「艦橋窓枠」は、窓の部分を開口して再現、トップの「指揮所」は付属のエッチングパーツで窓枠を再現します
・ 「後部艦橋」に装備する、「レーダー」(×1)を別パーツ化、エッチングパーツで再現します
●煙突
・ 煙突は左右に分割したパーツで再現、トップは別パーツ化して再現しています
・ ファンネルキャップはエッチングパーツで再現
●後檣
・ 「後檣」は、3層の構成となるスポンソン部に支柱、マスト、マストトップなどを取り付けて作製します
・ 「後檣」に装備する、「射撃指揮装置」(×1)、「20mm単装機銃」(×4)、「探照灯」(×2)などを別パーツ化
●クレーン
・ 「クレーン」は4パーツで構成する支柱に、エッチングパーツによるアーム部を取り付けて作製します
●カタパルト
・ カタパルトはエッチングパーツにて再現、展開図状にプリントしたパーツを折り曲げて作製します
●主砲塔 「45口径 35.6cm連装砲」 ×5
・ 主砲塔は、上下に分割したパーツで再現、1本ずつ個別にパーツ化した砲身を挟み込んで接着します
・ 砲身の砲口部分は開口した状態となっています
●副砲 「51口径 12.7cm単装砲」 ×12
・ 副砲は、砲身と3パーツで再現した砲架とで構成しています
●対空機銃 「40mm 4連装機銃」 ×8
・ 機銃は、連装状に一体成型となった銃身パーツ2個と、銃架、そしてエッチングパーツによるシールドで構成しています
●対空機銃 「20mm単装機銃」 ×42
・ 機銃は、銃身と銃架とが一体成型となったパーツに、シールドを再現したエッチングパーツを取り付けて作製します
●内火艇、カッター及びボートダビッド
・ カッター ×4
・ 救命筏 ×27
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首旗竿
・ 錨
・ フェアリーダー
・ ケーブルホルダー
・ 通気筒
・ 弾薬収納庫
・ パラベーン
・ アンカーチェーン(金属製チェーンを使用)
などをセットしています
●艦載機として、水上偵察機「OS2U キングフィッシャー」(×2)が付属しています
・ 艦載機は、左右に分割した胴体、翼、プロペラ、フロートに分割したパーツ構成
・ クリア成型のパーツとなっています
【 付属しているエッチングパーツ 】
●「BB-35 テキサス」のディテールを再現するエッチングパーツが付属しています
・ 船体や艦橋などの各部の手摺り
・ 艦橋下部の梁
・ 戦闘艦橋のヤード
・ レーダー
・ ラッタル
・ クレーン
・ カタパルト
・ 機銃のシールド
・ フローターネット
など
●「BB-35 テキサス」の第2次世界大戦時における1種の塗装例がカラー塗装図に記載されており、艦番号、星条旗、艦載機の国籍マークなどを再現したデカールが付属しています
●ディスプレイスタンドとネームプレートが付属しています
●「アメリカ海軍戦艦 BB-35 テキサス」の完成時のサイズ
・ 全長 : 498mm
・ 全幅 : 94mm
●パーツ数 : 840点以上
【 「アメリカ海軍 戦艦 BB-35 テキサス」のパッケージ内容 】
・ 戦艦 BB-35 テキサス ×1
・ OS2U キングフィッシャー ×2
・ エッチングシート ×2
・ 金属製チェーン ×1
・ デカールシート ×1
・ ディスプレイスタンド ×1
・ ネームプレート ×1
・ 組立て説明書 ×1
・ カラー塗装図 ×1
●2015年 一部新金型
【 「戦艦 BB-35 テキサス」について 】
●アメリカ海軍と言えば、太平洋戦争後半において一方的な戦いを展開した強力な海軍というイメージが強いのですが、それまでの道程は日本海軍と同じような経緯を辿っています
●1900年代、アメリカ海軍は世界的に2流の海軍力しか持っておらず、世界一の戦力を誇るイギリス海軍とは雲泥の差がありました
●1906年イギリス海軍の戦艦「ドレッドノート」が竣工すると、それまでの戦艦は一気に旧式化してしまい、アメリカ海軍は同様な性能を持つド級艦となる戦艦「サウスカロライナ級」「デラウェア級」「フロリダ級」を建造、続いてド級艦を凌ぐ性能を持つ超ド級艦として建造が行われたのが「ニューヨーク級」です
●日本海軍ではド級艦を飛び越えて超ド級艦の建造技術を取得するために戦艦「金剛」の建造をイギリスに発注しましたが、アメリカ海軍では自国での建造にこだわりました
●そのため、幾多の海戦によりその戦訓を反映した「金剛」とは異なり、甲板部などの水平方向の防御力不足が決定的であり、外観上(特に近代化改装後)は近代的な戦艦に見えるものの、船体形状など古い思想で作られていたことが分かります
●1914年、「ニューヨーク級」の2番艦として「BB-35 テキサス」が竣工、竣工直後「BB-35 テキサス」は射撃管制装置を装備し、これにより「BB-35 テキサス」はアメリカ軍初の射撃管制装置搭載艦となりました
●1918年、アメリカの第1次世界大戦の参戦を受けて「BB-35 テキサス」はヨーロッパ方面へと移動、イギリス海軍と歩調を合わせてドイツ海軍の脅威に備えます
●しかし、アメリカの参戦時期はドイツ海軍の活動がピークを越した頃で、ドイツ海軍は連合軍との交戦を控えるようになっており、「BB-35 テキサス」はイギリス沿岸部で待機の日が続きました
●「BB-35 テキサス」は大きな活動もなく第1次世界大戦の終戦を迎え、アメリカ本国へと帰還します
●第1次世界大戦後の「BB-35 テキサス」は、アメリカ海軍の象徴的存在となり、本国艦隊の旗艦や訓練艦隊の旗艦を歴任します
●また、実験艦的な役割も与えられ、1919年には艦上機の発艦、1939年にはアメリカ海軍初となる商業用レーダーを装備した艦になりました
●1925年から「BB-35 テキサス」は近代化改装を受け、それまでの籠状マストから三脚檣型のマストへと変更、メインマストには戦闘艦橋を配置し、その艦容は大きく変化しました
●しかし、基本となる設計思想の古さは近代化改装によって補えるものではなく、第2次世界大戦にアメリカが参戦した後は、「BB-35 テキサス」は主に輸送船団の護衛など、戦艦としては2線級の任務が中心となりました
●1942年10月、「BB-35 テキサス」は北アフリカ戦線の西方に上陸する「トーチ作戦」に参加、その後は再び護衛任務へと戻ります
●1944年4月、「ノルマンディ上陸作戦」のために「BB-35 テキサス」はイギリスへと移動
、作戦が開始されると、フランス沿岸部のドイツ軍陣地に向けて艦砲射撃を行います
●また、陸上部隊の火力支援要請から主砲による艦砲射撃も頻繁に行っており、大口径の主砲の威力によりドイツ軍に甚大な被害を与える戦果を挙げました
●1944年6月、「BB-35 テキサス」はノルマンディ地方の最大の港湾都市「シェルブール」を制圧するためにドイツ軍の砲台と砲撃戦を展開、しかし陸上の固定砲台は手強く、「BB-35 テキサス」には多くの砲弾を被弾し、修理のためにイギリスへと寄港しました
●1945年1月、ヨーロッパ方面において戦局が一段落し、戦艦の必要性がなくなったために、「BB-35 テキサス」は太平洋方面へと移動、1945年2月に硫黄島上陸作戦に参加し、火力支援を実施します
●続く3月には沖縄上陸作戦に参加、アメリカ海軍は日本軍の特攻機による猛攻に曝されますが、「BB-35 テキサス」は無事に役割を終了し、1945年5月に沖縄を離れてフィリピンへと向かいます
●フィリピンにおいて終戦を迎えた「BB-35 テキサス」は、復員輸送に従事、任務を完了した後、1948年に退役しました
●1983年、「BB-35 テキサス」は記念艦として保存することが決定、テキサス州においてその余生を過ごしています