ロシア ウラル-375D 汎用トラック
「ロシア ウラル-375D 汎用トラック (プラモデル) (トランペッター 1/35 AFVシリーズ No.01027 )」です
●冷戦時代初期におけるソ連軍の大型トラック「ウラル-375D」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●冷戦時代初期、ソ連軍の主力トラックとして運用された「ウラル-375D」を再現、大戦時に供与されたアメリカ製トラックの影響を受けた、質実剛健かつ骨太なスタイルを再現した内容となっています
●トランペッター社製「ロシア ウラル-4320 6X6 トラック」をベースに、「ウラル-375D」を再現するため、キャビンの一部、荷台などの新規パーツを追加したバリエーションキットです
【 「ウラル-375D」について 】
●第2次世界大戦時のソ連は戦車開発やその技術力は世界のトップレベルでしたが、自動車やオートバイなどの通常の車両の生産技術は立ち遅れ、トラックでは1920年代のアメリカ製トラックをコピー生産することしかできませんでした
●これは独ソ戦の開始になると深刻な問題となり、正面装備である戦闘車両の開発と生産に重点が置かれ、トラックなどの車両は従来のコピー生産とアメリカなどからの供与車両によってまかなわれることになります
●第2次世界大戦終結後、ソ連とアメリカとの関係は急速に悪化、当然ながら冷戦状態にあるアメリカから軍用車両を輸入することはできず、ソ連は独自に軍の機械化に尽力を注ぎます
●ただし、国産のトラックは上記のように1920年代のアメリカ製トラックを自国向けに改良したものを生産していた程度であったため、トラックとしての能力は完全に時代遅れとなっており、まず大戦時にアメリカから供与された「スチュードベーカー トラック」などをベースに開発が進められます
●このような状況下で「KrAZ214 トラック」などの国産の大型トラックが誕生、この車両はアメリカ製のトラックの影響が強いものでしたが、当時のアメリカ製トラックは世界の頂点的な存在であり、シンプルな構造ながら機械的な堅牢さと信頼性はピカイチで、それを手本としたソ連製車両も質実剛健さに支えられた良好な性能を有していました
●しかしながら、1960年代に入るとこのような戦後世代のトラックも性能的に不十分なものとなり、時代に沿った新型のトラックが求められることになります
●「ウラル-375」は、戦後第1世代のソ連軍の大型トラック「ZIL-157」の後継車両として1961年に「ウラル自動車工場」で開発されました
●「ウラル-375」は、6×6の足周りを備え、180馬力のガソリンエンジンを搭載、4.5tの最大積載量、最高速度は76km/hという性能を有していました
●この「ウラル-375」のキャビンはキャンバストップ型でしたが、寒冷なソ連における運用に適さず、1964年に密閉型のキャビンへと変更した改良型が「ウラル-375D」です
●また、それまで足周りの駆動がパートタイムであったのに対して、「ウラル-375D」ではフルタイム6輪駆動へと改良し機動性を高めています
●「ウラル-375D」は、「ウラル-375」シリーズの主生産型として約10万両程度を生産、通常のカーゴトラックだけではなく各種派生型も登場し、ソ連軍を中心としたワルシャワ条約機構軍で広く運用されました
●この「ウラル-375D」は1976年まで生産、その後は後継となる「ウラル-4320」へと生産は移りますが、生産終了後も運用を続けられ、旧東側諸国をはじめ、世界各国で見ることができるのです
【 「ロシア ウラル-375D 汎用トラック」のキット内容について 】
●このソ連軍の大型トラック「ウラル-375D」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●「ウラル-375D」のプレス式のキャビン形状や特徴的なタイヤのトレッドパターン、そして車体の構造や細かなディテール類を、トランペッター社の高い成型技術を用いて再現した内容となっています
●「ウラル-375D」は、「キャビン」「荷台部」「エンジン」「シャーシ」の4ブロックで構成しています
【 キャビン 】
●プレス式の独特のキャビン形状を再現、キャビン各所に設けられた補強用のプレスラインを深めのモールドで再現しています
●キャビンは、各パネルを箱組み状に貼り合せて作製します
・ 「側面ドア」は3パーツで構成、開閉状態を選択することができます
・ 「ドアノブ」「把手」「ワイパー」などを別パーツ化して再現
・ 各「ウィンド」はクリアパーツで再現、窓枠ゴムのラインをパーツ上のモールドで再現しています
・ 「前照灯」のガラス部と「ウインカー」、キャビン上部の「速度表示灯」もクリアパーツで再現
・ 「ライトガード」はエッチングパーツで再現、形状を作るための治具が付属しています
・ 「排気管」は4パーツで構成
●キャビン内部を再現、以下のパーツで構成しています
・ フロアパネル
・ メーターパネル
・ 座席
・ ハンドル
・ 各種レバー
・ ペダル類
など
【 荷台部 】
●スチール製の台座と木枠を組み合わせた荷台部を再現、パネルの境目と木目とを強弱を付けたモールドで再現しています
●荷台部は、各パネルを箱組み状に貼り合せて作製します
・ 幌を固定するフックをパーツ化
・ 両側部の「ベンチシート」は、完成後も可動させることができます
・ 後部パネルの開閉状態を選択することができます
・ 後輪の「マッドフラップ」はエッチングパーツで再現
・ 幌のパーツは付属していません
【 エンジン 】
●エンジンは、本体部分を各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製、これにシリンダーヘッドや冷却ファンなどを取り付ける構成となっています
・ 「ファンベルト」はエッチングパーツで再現しています
【 シャーシ 】
●シャーシは細分化したパーツ構成でその構造を細かく再現しています
●シャーシのメインフレームは、縦方向のフレームと横方向のフレームを組み合せて作製します
・ 「リーフサスペンション」はそれぞれ一体成型のパーツで再現
・ 各「デファレンシャル」は、6~10パーツで構成
・ 前輪のステアリングはステアリングは直進方向に固定した状態となります
●タイヤはホイール部とゴムの部分とに分割しています
・ ゴムの部分はラバー製で、深めのモールドでトレッドパターンを再現しています
●前照灯、尾灯のガラス部、ウインカー、各ウィンドなどを再現したクリアパーツが付属
●後輪のマッドフラップ、車体の細かなディテールなどを再現したエッチングパーツが付属しています
【 「ウラル-375D」の塗装とマーキング 】
●「ウラル-375D」のマーキングとして、ソ連軍仕様となる1種類の塗装例が説明書に記載されており、塗装例に基づく、親衛旗マークなどを再現したデカールが付属しています
●「ロシア ウラル-375D 汎用トラック」の完成時のサイズ
・ 全長 : 211mm
・ 全幅 : 78.5mm
●全430パーツ
【 「ロシア ウラル-375D 汎用トラック」のパッケージ内容 】
・ ウラル-375D トラック ×1
・ エッチングシート×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
・ カラー塗装図 ×1
●2016年 一部新金型