ドイツ 2cm 38(t) 対空戦車
「ドイツ 2cm 38(t) 対空戦車 (プラモデル) (ホビーボス 1/35 ファイティングビークル シリーズ No.80140 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の対空戦車「Sd.kfz.140 38(t)対空戦車」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●自走砲用の「38(t)車台」をベースに「Flak38 20mm機関砲」を搭載した対空戦車「Sd.kfz.140 38(t)対空戦車」を再現、後方の戦闘室を拡大して単装砲を装備した、特異なフォルムを再現した内容となっています
【 「ドイツ 2cm 38(t) 対空戦車」のキット概要 】
●細分化したパーツとエッチングを交えたパーツ構成で「38(t)対空戦車」のディテールをできるだけ忠実に再現
●車体各部のボルト、ヒンジ、フックなどは繊細かつシャープなモールドで再現
●戦闘室の装甲板や機関砲の防盾などの実車が持つ薄さをパーツへと反映
●戦闘室内部やエンジンンルームなどの車体内部を再現
●機関砲は、上下及び左右に可動させることが可能
●戦闘室の上部パネルは、開閉状態を選択可能
●薬莢受けのメッシュ、照門、車載工具の固定具の一部などを再現したエッチングパーツが付属
●履帯は、「38(t)戦車」用のシングルピン式履帯、1枚ずつ分割した接着連結式
●塗装例は、ノルマンディ戦におけるドイツ軍仕様2種、国籍マーク、部隊マークなどを再現したデカールが付属
【 「Sd.kfz.140 38(t)対空戦車」について 】
●ドイツ軍は、戦前から地上部隊に対する航空攻撃を脅威として捉え、防空の要となる高射砲や対空機関砲の開発と配備を積極的に行っていました
●併せて、機甲部隊にはその機動力に追従することができる対空自走砲の必要性も早くから意識しており、ハーフトラックをベースとした対空自走砲を生産していました
●ただ、このようなハーフトラックをベースとした対空自走砲は、車両自体に装甲が無かったことから、攻撃に対しては脆弱であり、戦車をベースとした対空自走砲の配備が望まれます
●そこで、ドイツ軍では旧式化していた「1号戦車」をベースとした対空自走砲を1941年中頃に開発・生産、実戦に参加して一定の評価を獲得します
●もっとも、「1号戦車」は、対空自走砲の車体に用いるには小さ過ぎて、スペースの余裕がなく、本格的な対空戦車には程遠い存在でした
●そこで。ドイツ軍は「1号戦車」よりも大きな車体をベースにした本格的な対空戦車(後の「メーベルワーゲン」)の開発を開始しますが、車体や砲の選定に手間取り、最終的に仕様が定まったのは1943年末となります
●連合軍の航空機の脅威が増す中、早くても生産開始が1944年6月となる「メーベルワーゲン」を待つ猶予はドイツ軍にはなく、「メーベルワーゲン」の実戦配備までの繋ぎとして1943年11月に開発されたのが「Sd.kfz.140 38(t)対空戦車」です
・ 「Sd.kfz.140 38(t)対空戦車」は、「38(t)戦車」をベースとした自走砲の専用車台である「38(t)車台」を利用、この「38(t)車台」はエンジンを中央に配置してその後方に戦闘室用の一定のスペースを確保していることから、対空自走砲として用いることに支障はありませんでした
・ ただ、搭載する「Flak38 20mm機関砲」は、単装ながらも対空機関砲として通常の機関砲よりも広い操作スペースが必要であり、「38(t)対空戦車」の戦闘室は対戦車自走砲型などよりも大きく拡大し、車体後部も大きくオーバーハングしているのが特徴です
●「38(t)対空戦車」は、1944年2月までに141両を生産、そのほとんどが風雲急を告げる西部戦線に展開する戦車師団や装甲擲弾兵師団に配備されました
●また、ノルマンディ戦が始まると、「38(t)対空戦車」はノルマンディ戦に投入される部隊へと優先配備が行われ、圧倒的な航空戦力で挑む連合軍に対抗しました
●ただ、「38(t)対空戦車」は、あくまでも「メーベルワーゲン」への繋ぎとなる車両であり、武装も「Flak38 20mm機関砲」を1門のみというもので、対空戦車としての非力さは否めませんでした
●それでも「38(t)対空戦車」は、ドイツ軍の機甲部隊にとって、部隊に随伴して対空防御を行うことができ、一定の防御力も有する貴重な装甲車両であり、絶対的な連合軍の制空権下のノルマンディの地において欠かすことができない存在となったのです
【 「ドイツ 2cm 38(t) 対空戦車」のキット内容について 】
●このドイツ軍の対空戦車「Sd.kfz.140 38(t)対空戦車」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●細分化したパーツとエッチングパーツを交えた構成で「Sd.kfz.140 38(t)対空戦車」のディテールを追及しながら、戦闘室の装甲板、ルーバー、フェンダー、起動輪、誘導輪などのパーツを薄く成型、戦闘室を中心とした各部位に実車が持っていた薄さを反映し、「38(t)戦車」シリーズを踏襲した細かな構造の再現に重きを置いた内容となっています
・ 「38(t)対空戦車」は小型の車両ですが、機関砲を中心に細かなパーツが多く、エッチングパーツも多く含まれていますので、上級者を対象としたキットとなります
●エンジンルーム内部を含めた車体内部を再現しています
●「Sd.kfz.140 38(t)対空戦車」は、「砲」「車体」の2ブロックで構成しています
【 砲 】
●機関砲は、細分化したパーツとエッチングを交えた構成でメカニカルで細かな構造を再現、防盾は薄く成型しており、裏面のディテールもモールドで再現しています
●「Flak38 20mm機関砲」の砲身は、砲身本体と機関部上下の3パーツで構成
・ 砲口を開口しています
・ 「揺架」は6パーツで再現
・ 「揺架」に接続する「照準器」の連動アームは、シリンダー状に分割したパーツ構成となっており、「揺架(砲身)」は上下に可動させることができます
●砲架は左右に分割したパーツで再現
・ 「照準器」は7パーツで再現、リング状の照門はエッチングパーツで再現しています
・ 「照準手席」は7パーツで再現、後部のガードはエッチングパーツとなります
・ 「予備弾倉入れ」は、展開図状となったエッチングパーツを折り曲げて作製します
・ 「薬莢受け」は、フレームの部分はプラスチック製のパーツ、メッシュはエッチングパーツで再現
・ 「操作ハンドル」などを別パーツ化して再現
・ 各部の脱落防止チェーンを再現したエッチングパーツが付属
・ 「防盾」は個別にパーツ化しています
・ 「砲架」は左右に可動させることができます
【 車 体 】
●車体後部にオーバーハングした戦闘室を備えた「38(t)対空戦車」の車体レイアウトを再現、各部のリベット、フェンダーのプレスパターン、雑具箱のパンチングなどを繊細かつシャープなモールドで再現しています
●車体は、各パネルを箱組み状に貼り合せて作製します
・ 「操縦手ハッチ」と「視察クラッペ」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 「ノテックライト」「車間表示灯」などを別パーツ化して再現
・ 「アンテナマウント」は3パーツで再現
・ 「前部点検ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択できます
・ 「エンジングリル」は、フレーム・スリットを1本ずつパーツ化しています
・ 「排気管」は4パーツで再現、先端部は開口しています
・ 「牽引ワイヤー」は、アイの部分はプラパーツ、ワイヤー本体は付属の金属製ワイヤーで作製します
●フェンダーは左右それぞれ一体成型のパーツで再現
・ 「フェンダー支持架」は、フェンダーに一体成型化、最前部の支持架のみは別パーツとなっています
・ 車載工具類は個別にパーツ化、それぞれ固定具の一部を一体成型化しており、固定クランプ、固定バンドはエッチングパーツで再現します
・ パンチング状の「雑具箱」は各パネルを箱組み状に貼り合せて作製します
●戦闘室は、各パネルを貼り合せて多角形の独特の形状を作製します
・ 戦闘室の上部パネルは開閉状態を選択することができます
・ 各パネルを固定具を個別にパーツ化しています
●戦闘室内部を再現、以下のパーツで構成しています
・ 無線機
・ 変圧器
・ 消火器
・ MP40 サブマシンガン
・ ガスマスクケース
・ 予備砲身及びケース
・ 機関砲の弾倉
・ 弾倉入れ
など
●大型転輪を採用した「38(t)車台」の車体下部足周りを再現
・ 「サスペンションユニット」はそれぞれ7パーツで構成 (全4ユニット)
・ 「起動輪」「誘導輪」は前後に分割したパーツで再現、ハブキャップは別パーツとなっています
・ 「転輪」は、ホイール、ゴムの部分、ハブキャップの3パーツに分割して再現しています
【 車体内部 】
●車体内部を再現、以下のパーツで構成しています
・ エンジン
・ ラジエター
・ トランスミッション
・ クラッチ
・ 最終減速器
・ 隔壁
・ 燃料タンク
・ 操縦席
・ メーターパネル
・ ペダル類
・ 操行レバー
・ 変速レバー
など
【 履 帯 】
●履帯は、裏側のガイドが2枚となる「38(t)戦車」用のシングルピン履帯を再現しています
・ 履帯は、1枚ずつに分割した接着連結式で再現しています(説明書には嵌め込みによる可動式となっていますが、実際には可動式として組むことは極めて困難です)
・ より精密で立体感ある履帯に交換したい場合には、「プラガ 38(t)戦車系列 自走砲用履帯 (可動式)」がこれに対応しています
●薬莢受けのメッシュ、照門、車載工具の固定具の一部、無線機のラック、各部のディテールなどを再現したエッチングパーツが付属しています
【 「Sd.kfz.140 38(t)対空戦車」の塗装とマーキング 】
●「38(t)対空戦車」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる2種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第2戦車師団 (フランス / 1944年)
・ SS第12戦車師団
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、部隊マーク、車体番号などを再現したデカールが付属しています
【 「ドイツ 2cm 38(t) 対空戦車」のパッケージ内容 】
・ Sd.kfz.140 38(t)対空戦車 ×1
・ エッチングシート ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●再販アイテム (旧トライスター製)