Sd.Kfz.182 キングタイガー ポルシェ砲塔 (フルインテリア/ツィメリット無)
「Sd.Kfz.182 キングタイガー ポルシェ砲塔 (フルインテリア/ツィメリット無) (プラモデル) (タコム 1/35 ミリタリー No.2074S )」です
●第2次世界大戦後期におけるドイツ軍の重戦車「Sd.kfz.186 キングタイガー」の「ポルシェ砲塔型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●第2次世界大戦時における最強戦車として各戦線に投入された重戦車「キングタイガー」の「ポルシェ砲塔型」を再現、傾斜装甲を用いた車体と、曲面を基調とした砲塔が織り成す、重厚ながら美しいフォルムを再現した内容となっています
●本キットで再現している「キングタイガー」は
・ 砲塔 : 曲面を基調とした形状の「ポルシェ砲塔」
・ 砲塔前部の照準口 : 双眼タイプで樋が付く
・ 砲身 : ワンピース型と2ピース型とを選択できる
・ 装填手ハッチ : 1944年6月以前の15mm厚となる角が丸いタイプ
・ 砲塔予備履帯ラック : 装着の有無を選択できる
・ 車体天板 : ターレットガードが付く
・ エンジンデッキ : シュノーケル収納カバーを廃止
・ 排気管 : 細い筒型のタイプで、排気管カバーは廃止
・ 起動輪 : 標準型 (9枚歯)
・ 履帯 : Gg26/800/300
という、「Sd.Kfz.182 キングタイガー」の「ポルシェ砲塔型」の後期生産の車両を再現しています(時期的には1944年4月頃の生産車両となります)
●タコム社製「ドイツ軍 重戦車 キングタイガー ポルシェ砲塔 (インテリア/ツィンメリット付)」をベースに、車体や砲塔などを新規パーツへと変更したバリエーションキットです
【 「Sd.Kfz.182 キングタイガー ポルシェ砲塔 (フルインテリア/ツィメリット無)」のキット概要 】
●タコム社のこだわりと徹底したリサーチに基づき「Sd.kfz.186 キングタイガー」を再現
●ディテール再現を重視しながらも、内部パーツを除くと、1/35スケールとしてはオーソドックスなパーツ構成、エッチングパーツも最小限に絞り、作りやすさにも配慮した内容
●「Sd.kfz.186 キングタイガー」の各部の装甲厚を忠実に再現、成型の関係から厚みが不足する部分はパーツを2枚重ねて作製
●エンジンルームを含めて車体内部を詳細に再現、配管や機銃の弾薬嚢などの通常の内部再現キットではオミットされてしまうような部分も再現
●各乗員ハッチは開閉状態を選択可能
●ペリスコープなどを再現したクリアパーツが付属
●エンジングリルの異物混入防止ネット、手榴弾避けネットなどを再現したエッチングパーツが付属
●履帯は、起動輪9枚歯タイプに合わせた、2枚組みとなる「キングタイガー」用の「Gg26/800/300履帯」、履板1枚ずつに分割した接着連結式
●塗装例はドイツ軍仕様3種、国籍マーク、車体番号などを再現したデカールが付属
【 「Sd.Kfz.182 キングタイガー ポルシェ砲塔 (フルインテリア/ツィメリット無)」のキット内容について 】
●ドイツ軍の重戦車「Sd.kfz.186 キングタイガー」の「ポルシェ砲塔型」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●タコム社の実車へのこだわりと、徹底したリサーチに基づいて「キングタイガー ポルシェ砲塔型」を再現、ディテール再現を重視しながらも、車体内部を除けば1/35スケールとしてはオーソドックスなパーツ構成とエッチングパーツは必要最小限に絞り、作りやすさにも配慮した内容となっています
・ キットのパーツは車体外側よりも車体内部の方が多くを占めていることから、車体内部の再現に重きを置いた内容とも言えます
●「Sd.kfz.186 キングタイガー」を構成する各装甲板の厚みも再現、成型の関係で厚みが不足する箇所はパーツを貼り合せることで再現しています
●エンジンルームを含めて車体内部を再現、通常の内部再現のキットでは省略されてしまいがちなエンジン部分内部の配管や機銃の弾薬嚢、そして床面に露出したトーションバーなども含まれ、「Sd.kfz.186 キングタイガー」の詳細な内部構造を楽しむことができます
・ 砲弾ラックには、砲弾を積載した状態を再現しています
●「キングタイガー ポルシェ砲塔型」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成しています
【 砲 塔 】
●独特な曲面構成となった「キングタイガー ポルシェ砲塔型」の砲塔形状を再現、装甲の切断面の荒れや溶接跡などを強弱を付けたモールドで再現しています
●「KwK43 71口径 88mm戦車砲」の砲身は、ワンピース型と2ピース型の2種をセット、選択して使用します
・ 砲身は一体成型のパーツで再現、「マズルブレーキ」は別パーツとなっています
・ 「マズルブレーキ」は前後方向に3分割したパーツで再現、内部の仕切り板も再現しています
・ 「防盾」は前後方向に分割したパーツで再現
・ 「防盾」は、完成後も上下に可動させることができます
●砲塔は、天板、本体、底部、後面に分割したパーツで構成
・ 「装填手ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択できます
・ 「エスケープハッチ」は前後及び装甲栓の3パーツで構成、ハッチの開閉状態を選択できます
・ 「ベンチレーター」は、通常の状態と防水カバーが状態とを選択できます
・ 「吊り下げフック」「Sマイン発射機」などを別パーツ化して再現
・ 「予備履帯フック」は個別にパーツ化、装着の有無を選択できます
●車長キューポラは、2層のパーツで再現
・ 「ペリコープガード」は個別にパーツ化、「ペリスコープ」はクリアパーツで再現しています
・ 「車長ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択できます
・ リング状の対空機銃架のレールは一体成型のパーツで再現
・ 「対空機銃架」は3パーツに分割して再現しています
●砲塔内部を再現、以下のパーツで構成しています
・ バスケット
・ 各座席
・ 砲塔旋回装置
・ 砲尾
・ 同軸機銃
・ 照準器
・ 砲架
・ 操作ハンドル
・ ベンチレーター
・ Sマイン発射機
・ ハッチのダンパー
・ 砲弾ラック及び砲弾
・ 機銃弾薬嚢
など
【 車体上部 】
●車体は外装パーツと内装パーツとを貼り合せることで装甲板の厚みを再現、装甲の切断面の荒れや溶接跡などを強弱を付けたモールドで再現しています
●車体上部は、一体成型のパーツで再現
・ 「前方機銃マウント」は4パーツに分割して再現、機銃は別パーツ化しています
・ 「ターレットガード」は一体成型のパーツで再現
・ 「トランスミッション点検パネル」は別パーツ化して再現
・ 「操縦手ハッチ」「前方機銃手ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 「ペリスコープ」はクリアパーツで再現
・ 「ボュシュライト」は前後に分割したパーツで再現、内部のガラス部を再現したクリアパーツや配線を再現したパーツが付属しています
・ 「ペリスコープガード」「ベンチレーター」「吊り下げフック」などを別パーツ化して再現
・ 車載工具類は個別にパーツ化、それぞれ固定具をパーツとともに一体成型した状態となっており、固定ハンドルのみはエッチングパーツで再現しています
・ 「牽引ワイヤー及びクリーニングロッド」「履帯交換ワイヤー」は、それぞれ一体成型のパーツで再現
・ 「前部フェンダー」「サイドフェンダー」もそれぞれ一体成型の1パーツで再現
●エンジンデッキは、シュノーケル収納カバーを廃止した「キングタイガー ポルシェ砲塔型」の後期生産車両のレイアウトを再現
・ エンジンデッキの各パネルは個別にパーツ化しています
・ 「エンジン点検ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ エンジンデッキ各部の「吊り下げフック」を別パーツ化
・ 各通気口のカバーや蓋は別パーツ化して再現、中央の通気口の異物混入防止ネットはエッチングパーツで再現しています
・ エンジングリルの異物混入防止ネットはエッチングパーツで再現
・ 「手榴弾除けネット」の枠の部分はプラスチック製パーツ、ネット部分はエッチングパーツで構成しています
●車体内部を再現、以下のパーツで構成しています
・ トーションバー
・ 戦闘室のフロアパネル
・ 砲弾ラック及び砲弾
・ 操縦席、前方機銃手席
・ メーターパネル
・ ハンドル
・ 各種レバー
・ ペダル類
・ 無線機
・ 機銃弾薬嚢
・ 非常脱出用ハッチ
・ トランスミッション
・ クラッチ
・ 最終減速装置
・ ドライブシャフト
・ エンジン
・ 燃料タンク
・ 配管
・ 冷却ファン
など
【 車体下部 】
●車体下部は、バスタブ状に一体成型となったパーツで再現、後部パネルは別パーツとなっています
・ 「サスペンションアーム」は別パーツ化
・ 「転輪」は表・裏に分割したパーツで再現、ハブキャップは別パーツとなっています
・ 「起動輪」は表・裏に分割したパーツで再現
・ 「誘導輪」は表・裏方向に3分割したパーツで再現しています
●後部パネルは一体成型のパーツで再現
・ 「エンジン始動口カバー」「履帯張度調整口カバー」を別パーツ化して再現
・ 「車間表示灯」はモールドにて再現
・ 「排気管」は左右に分割したパーツで再現、先端部の異物混入防止用のポールもパーツ化しています
・ 「排気管」下部の「装甲カバー」は1パーツで再現、「吊り下げフック」は別パーツ化しています
・ 「ジャッキ」は5パーツで再現、「固定具」は別パーツ化しています
【 履 帯 】
●履帯は、「キングタイガー」用の通常型履帯「Gg26/800/300」を再現しています
・ 履帯は、履板1枚ずつに分割したプラスチック製パーツによる接着連結式履帯となっています
・ より精密で立体感ある履帯に交換したい場合には、「ティーガー 2型 戦車用履帯 (可動式)」がこれに対応しています
●ペリスコープなどを再現したクリアパーツが付属
●エンジングリルの異物混入防止ネット、手榴弾避けネット、車載工具の固定ハンドル、砲弾の底部などを再現したエッチングパーツが付属しています
【 「キングタイガー ポルシェ砲塔型」の塗装とマーキング 】
●「キングタイガー ポルシェ砲塔型」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる4種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第503重戦車大隊 「324」 (フランス / 1944年7月)
・ フェルトヘルンハレ重戦車大隊 「314」 (ハンガリー / 1945年1月)
・ 第503重戦車大隊 「114」 (ノルマンディ / 1944年)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、車体番号などを再現したデカールが付属しています
【 「Sd.Kfz.182 キングタイガー ポルシェ砲塔 (フルインテリア/ツィメリット無)」のパッケージ内容 】
・ Sd.Kfz.186 キングタイガー ポルシェ砲塔型 ×1
・ エッチングシート ×2
・ デカールシート ×2
・ 組立て説明書 ×1
●2016年 一部新金型
【 「Sd.Kfz.182 キングタイガー ポルシェ砲塔型」について 】
●ドイツ軍は、独ソ戦の開戦前の1941年5月に重戦車「タイガー 1」の開発を開始、この「タイガー 1」の開発は「ポルシェ」社と「ヘンシェル」社の2社による競合という方式を採りました
●この「タイガー 1」の開発開始後「独ソ戦」が開戦し、ドイツ軍はソ連軍がさらなる重戦車を開発すると予想、当時の最新鋭高射砲であった「Flak41 88mm高射砲」を車載化した砲を搭載し、「タイガー 1」よりも装甲を強化した重戦車「キングタイガー」の開発も同時に進めました
●この重戦車の開発に関しては、当初「ポルシェ」社が担当しており、同社では「タイガー 1」の試作車両として「VK.45.01(P)」を製作しており、この「VK.45.01(P)」をベースとして「キングタイガー」の試作車である「VK.45.02(P)」を開発することを計画します
●「VK.45.02(P)」は、大重量に対応可能な変速機能を持たせるため、エンジンで発電し、その電力でモーターを回転させて走行するという「VK.45.01(P)」と同じハイブリッド方式の駆動装置を備えていました
●しかし、「VK.45.01(P)」は、このハイブリッド方式の駆動装置がアダとなり、機動性能に難があるとして「タイガー 1」の採用競争で破れてしまい、この結果を受けて「VK.45.02(P)」の開発も中止になってしまいます
●一方、「ヘンシェル」社では「タイガー 1」の後継車両として「VK.45.01(H)」のコンポーネントを流用した「VK.45.03」を開発、これが後の「キングタイガー」の車体へと発展することになります
●「ポルシェ」社の「VK.45.02(P)」は試作車が誕生する前に開発が中止となりましたが、車体の開発とは別に「クルップ」社によって砲塔の開発、生産が行われており、「VK.45.02(P)」用として、その開発中止が決定するまでに砲塔を50基製造していました
●この砲塔を有効活用する形で、「キングタイガー」の生産50両目までには「VK.45.02(P)」用の「ポルシェ砲塔」を搭載しています
・ 上記のように、この砲塔は「クルップ」社が開発したものですが、通称名として「ポルシェ砲塔」と呼ばれています
●この「キングタイガー ポルシェ砲塔型」は、実際に車輌を見た「ヒトラー」に「世界一美しい戦車」と言わしめましたが、曲面で構成した砲塔は量産向きではなく、さらに砲塔前面部分の曲線形状に被弾した際、跳弾して車体上面部への損害(ショットトラップ)を引き起こしやすいという指摘もあり、「クルップ」社では新たに前面部分を直線形状に変更した「ヘンシェル砲塔」を開発、生産51両目からはこの「ヘンシェル砲塔」を搭載しています
●「キングタイガー ポルシェ砲塔型」は、部隊編成の関係から「第503重戦車大隊」「第506重戦車大隊」「第316無線操縦戦車中隊」などに分散配備され、「ノルマンディ戦」頃から実戦に参加、極めて強力な火力と重装甲で連合軍戦車に対して圧倒的な強さを発揮しました
●ただ、「ノルマンディ戦」では制空権が完全に連合軍が掌握していたため徐々に消耗、残存した車両は「アルンヘム戦」や「ハンガリー戦」などに参加し、相変わらぬ強力さを誇示しています
●「キングタイガー ポルシェ砲塔型」は、生産数が50両と少なく、当初は「ノルマンディ戦」での大消耗戦という洗礼を受けてしまいますが、曲面で構成した砲塔と直線的な車体というフォルムは、平面構成の車両が多いドイツ戦車の中で異彩を放ち、最強の重戦車である「キングタイガー」の一形態として鮮烈な印象を残しているのです