「ドイツ超重戦車 マウス 本 (モデルアート 臨時増刊
No.482
)」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の試作超重戦車「マウス」を解説した資料集及び模型作例集です
●同書は、1996年に出版されたモデルアート社刊「ドイツ超重戦車 マウス」を新装丁により再版したものです
【 「ドイツ超重戦車 マウス」について 】
●第2次世界大戦時のドイツ軍の戦車といえば重装甲で強力な武装というイメージが強いものの、大戦初期においては装甲、武装共に貧弱であり、特に独ソ戦が開始されるとソ連軍戦車に対してその弱点が目立つようになります
●この事態に対してドイツ軍では、「タイガー」や「パンター」などの重量級の戦車を開発する一方、移動式の対戦車トーチカとも言うべき、極端までに強力な装甲と武装を持つ超重戦車「マウス」の開発が開始されます
●この「マウス」は、3000~4000mの射程距離においてソ連軍戦車の前面装甲を貫く「128mm砲」を搭載、その装甲は前面はもとより、側面、後面に至るまで分厚いものとなっており、実質的に戦車では撃破不能という無敵戦車となりました
●動力システムは、「マウス」の188tにもなる大重量に対応できるトランスミッションはなく、エンジンからの発電によりモーターを動かして動力とするハイブリッド式を採用、これにより一定の機動力を擁していたものの、その動きはあくまでも緩慢となっていました
●「マウス」は試作車として2両が作られたものの、その機動力の低さと、大重量による専用の整備器材や回収車両の必要性、そして渡れない橋梁が多いなど運用上の問題が山積みとなり、実用性が低いとして結局量産は行われませんでした
●1945年のベルリン戦において砲塔を搭載した「マウス 2号車」は戦場へと向かいますが、その途上において乗員によって爆破処理され、捕獲したソ連軍によって2号車の砲塔と1号車の車体を結合した状態でソ連国内に送致、現在でもその姿を見ることができます
●しかし、戦後のソ連は秘密のベールで覆われ、現存していた「マウス」も謎の部分が多く、実車の詳細は不明でした
●本書は、ソ連崩壊時の情報公開により、ソ連側の資料からこの「マウス」の全貌を解説、その姿に迫ります
●自爆処理された「マウス 2号車」の様子や、その後の再生状況を撮影した写真を交えて、各部の構造や特徴、ドイツ軍で行われた試作車としての試験など、「マウス」の詳細が解説されています
●巻末には、モデルフィーベルとして模型の作例を紹介、実車の資料としてだけではなく、模型製作の際に役立つ一冊となっています
【 「ドイツ超重戦車 マウス」の内容目次 】
●ポルシェ205 - マウス戦車製造の歴史
●戦車の構造解説
・ 戦車の構成
・ 装甲
・ 砲塔
・ 武装
・ 動力系統
・ 変速装置
・ 走行装置
・ 潜水渡河装置
・ 戦車の塗装・結論
・ 英語解説
●不思議の国のマウス
●マウスの電気機械式変速装置についての概要説明
●超重戦車マウスの考察
●マウス モデルフィーベル
・ マウス試作第1号車
・ マウス試作第2号車
【 「ドイツ超重戦車 マウス」の内容について 】
●ポルシェ205 - マウス戦車製造の歴史
・ 「マウス」に至るまでの経緯と、開発状況を解説
・ 開発と各部の生産に加わった各工場を地図上で表示
・ 試作車の試験状況と、「マウス」試験地であったクンマースドルフ戦車試験場の様子が解説されています
・ ソ連軍によって撮影された「マウス 1号車」と、爆破された状態の「マウス 2号車」の写真を掲載、その後2両を接合させて完全状態となった姿も収録されています
●戦車の構造解説
・ 「マウス」の構造が「戦車の構成」「装甲」「砲塔」「武装」「動力系統」「変速装置」「走行装置」「潜水渡河装置」「戦車の塗装・結論」の各部分に分けて詳細に解説されています
●不思議の国のマウス
・ 戦後、謎に包まれていた「マウス」を、ソ連(ロシア)側の情報から考察します
●マウスの電気機械式変速装置についての概要説明
・ 「マウス」の動力として採用された、モーターを使用した変速システムを解説
●超重戦車マウスの考察
・ 「マウス」のディテールと、1号車と2号車の違いが、イラストを交えて解説されています
●マウス モデルフィーベル
・ 「マウス試作第1号車」のジオラマ作品 ~ 「
ドイツ超重戦車 マウス」 (ドラゴン 1/35)改造
・ 爆破処理された「マウス試作第2号車」を再現したジオラマ作品 ~ 「
ドイツ超重戦車 マウス」 (ドラゴン 1/35)使用
【 「ドイツ超重戦車 マウス」の奥付 】
●版型 : A4版 / ソフトカバー
●全104ページ / うちカラー16ページ 「マウス」の実車写真57点収録 1/35スケール折込図面2枚付属
●発行日 : 初版 1996年12月31日 初版発行