ドイツ 4号戦車 D型
「ドイツ 4号戦車 D型 (プラモデル) (タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.096 )」です
●「ドイツ 4号戦車 D型」です
●第2次世界大戦初期におけるドイツ軍の戦車「4号戦車D型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●ドイツ電撃戦を象徴する「4号戦車D型」を再現、ドイツ的な直線を基調としたデザインに短砲身の主砲を搭載した独特のフォルムが表現されています【 「4号戦車D型」について 】
●1935年、ドイツはベルサイユ条約を破棄して再軍備化を開始、戦車は「1号戦車」~「4号戦車」という4つの車種に分けられ、開発が進められました
●各戦車は、それぞれの役割が決められており、「1号戦車」は訓練用、「2号戦車」は偵察及び補助戦車、「3号戦車」は戦車部隊の主軸となる主力戦車、「4号戦車」は火力支援用の戦車と位置付けられます
●「4号戦車」は、サスペンションなどの足周りの開発に手間取った「3号戦車」とは異なり、比較的早期に開発と量産化が進められました
●しかし、最初の量産型である「4号戦車A型」は装甲が極めて脆弱であり、続く「B型」によって防御力の強化が行われます
●ただ、この「A型」「B型」は試作型としての意味合いが濃く、生産台数は極少数でした
●最初の大量生産型となった「4号戦車C型」は、一定数が作られたものの被弾に弱い内装式防盾を装備しており、戦車としての完成度はまだ低いのが現状でした
●ポーランド戦が終結した1939年10月からは外装式防盾を備えた「4号戦車D型」の生産が開始、この「D型」により「4号戦車」の基本スタイルが確立されています
●「4号戦車」は、ベルサイユ条約下において密かに研究、開発された戦車技術を応用した車輌で、堅実な設計により機械的信頼性が高いのが特徴でした
●また、その車内のレイアウトは乗員の利便性やその役割を重視しており、5名という乗員数は同時期の他国の戦車よりも、その戦車の潜在的能力をフルに発揮する人数であり、実際カタログスペックでは遥かに性能が上回るソ連軍の「T-34」などの戦車に対しても優位に立つことができました
・ 砲塔側面のハッチは、防御上ではかなり問題がありましたが、各乗員に1つずつのハッチを持つことは利便性や乗員の生存性から重要な要素であり、このスタイルは終戦時まで変わりませんでした
●ただし「4号戦車D型」の正面装甲厚は30mmしかなく、対戦車火器に対しては防御上の不利を抱えており、1940年頃からは車体前面と側面上部に追加装甲が付けられました
●1940年9月からは生産が「E型」へと移行しましたが、「4号戦車D型」はそのまま継続使用され、更には主砲を長砲身型へと変更し、シュルツェンを装備した改修車輌も作られています
【 「ドイツ 4号戦車 D型」のキット内容について 】
●このドイツ軍の「4号戦車D型」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●第2次世界大戦初期のドイツ軍戦車を代表する「4号戦車D型」を再現、キット自体は1975年製のものですが、タミヤらしいシャープでキレのあるモールドと、センスに優れた造形力とで、同車の特徴が表現されています
●タミヤMMシリーズとして、複雑な面構成で、情報量の多い「4号戦車D型」をパーツ数を抑えて再現、パーツ同士の合いも良好で組立て易く、それでいてディテールも実車のポイントを掴んで表現されており、同車の魅力を気軽に楽しむことができる内容となっています
●「4号戦車D型」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」「後部パネル」の4ブロックで構成されています
●「24口径 75mm砲」の砲身は一体成型となっており、砲口が開口処理されています
・ 砲身基部の駐退装置カバーは上下分割式です
・ 防盾は1パーツで構成
・ 砲身下部に装備されるアンテナ除けがパーツ化
・ 砲尾部分も再現され、防危板、閉鎖ハンドル、薬莢受けなどがパーツ化されています
・ 砲身は完成後も上下可動が可能です
●砲塔は、左右側面と天板との3分割式です
・ 側面ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 側面のクラッペ、吊り下げフック、後部のピストルポートがパーツ化
・ 天板部の信号灯、換気用ハッチなどはモールドで再現
・ 砲塔後部のゲベックカステンは上下2分割式で、その装着の有無を選択できます
●車長キューポラは、上下方向に3分割式となっています
・ 車長ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
●車体上部は、フェンダー部分も含めて一体成型され、フェンダー後部、エンジンデッキ後部パネル、戦闘室前面パネルは別パーツです
・ エンジン点検パネルは別パーツで、平滑なタイプの「前期型」と、吸気グリルが付く「後期型」とが用意されており、選択して使用します
・ 操縦手ハッチ、前方機銃手用ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 前部のブレーキ点検ハッチは別パーツです
・ マッドフラップ用のバネがパーツ化
・ 車体前部と側面部の追加装甲板がパーツ化、装着の有無を選択できます
・ フェンダー上に装備される尾灯、車間表示灯、前照灯、ノテックライト、アンテナケース、各種車載工具類がパーツ化されています
・ 車体後部に装備されるラックが付属、その装備の有無が選択できます
●車体下部はバスタブ式に一体成型されています
・ サスペンションユニットは各1パーツで構成(全8ユニット)
・ 起動輪、誘導輪、転輪は左右分割式で、下部転輪のハブキャップは別パーツです
・ 起動輪と下部転輪は内蔵させるポリキャップにより可動します
・ 予備転輪用のハブキャップは後期型タイプとなっています
・ 前部の牽引ピントルは前後分割式です
・ 履帯は、ラバー製のベルト式履帯が付属しています
●後部パネルは一体成型となっています
・ 排気管は前後分割式で、左右のステー部分は別パーツです
・ 発電機用エンジンの排気管は4パーツで構成
・ 後部の誘導輪調整ボルトは別パーツとなっています
・ 後部の発煙装置がパーツ化、ステー部分と発煙装置本体との2分割式です
●アクセサリーパーツが付属しています
・ ジェリカン ×3
・ 予備履帯 ×8
・ 塗料用カン(バケツ) ×1
●フィギュアが3体付属しています
・ フィギュアの内訳は車長、操縦手、砲手です
・ 車長と砲手のフィギュアは全身像、操縦手は半身像です
・ フィギュアの服装は、戦車服(「パンツァージャケット」)を着用、戦車兵用のベレー帽を着用した姿となっています(このベレー帽は、フランス戦まで着用され、以後は略帽へと変化しました)
●「4号戦車D型」のマーキングとして、ドイツ軍仕様の4種類の塗装例が説明書に記載されています
・ ポーランド戦線
・ フランス進攻作戦
・ バルカン戦線
・ アフリカ戦線
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、車体番号、部隊マーク、師団マークなどを再現したデカールが付属しています
●1975年 完全新金型
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【 「ドイツ 4号戦車 D型」のワンポイント 】
●キットは1975年製であり、現在の目で見ると確かにディテール表現などでは現在のキットには劣りますが、車体の基本的なディテールはしかっりと表現されています
●車載工具類の表現は、タミヤの新版の「4号戦車」シリーズの方が優れていますので、同キットの基本設計の良さを活かし、タミヤ社製「4号戦車 車外装備品セット」のパーツを活用すると、全く見違える仕上がりとなることでしょう(同セットには「4号戦車」の初期型に対応するパーツが付属しています)