ドイツ対戦車自走砲 マーダー 3M (7.5cm Pak40搭載型)
「ドイツ対戦車自走砲 マーダー 3M (7.5cm Pak40搭載型) (プラモデル) (タミヤ 1/48 ミリタリーミニチュアシリーズ No.068 )」です
●「ドイツ 対戦車自走砲 マーダー3 M (7.5cm Pak40搭載型)」を1/48スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●独ソ戦におけるドイツ軍は、常に戦車不足とソ連軍の「T-34」と「KV-1」などの新鋭戦車に苦しめられていました
●大戦開戦当初、ドイツ軍の主力対戦車砲は「3.7cm対戦車砲 Pak36」でしたが、対仏戦において分厚い装甲を持つ連合軍戦車にこの「Pak36」は歯が立たたないことが判明していました
●このため、時期主力対戦車砲として想定されていた「5cm対戦車砲 Pak38」の配備が急がれましたが、「Pak38」の生産は一向に進まず、独ソ戦開始時においても主力対戦車砲は「3.7cm対戦車砲 Pak36」のままでした
●しかし、傾斜装甲を持つ「T-34」や、75mm以上の装甲厚を誇る「KV-1」に対しては、この「5cm対戦車砲 Pak38」を持ってしても威力不足は明らかなことで、ドイツ陸軍は、ただちに「5cm対戦車砲 Pak38」を拡大化した「7.5cm対戦車砲 Pak40」の戦力化が進めるように督促しました
●この「7.5cm対戦車砲 Pak40」は、充分な威力を持ち、通常の連合軍戦車ならば、有効射程内で効力を発揮し、中期以降のドイツ軍対戦車部隊の中核となりました
●ただ、「7.5cm対戦車砲 Pak40」は、重量が嵩むのが欠点で、早々に自走砲化も開発されており、フランス戦で大量に捕獲した「オチキス戦車」をベースにした「マーダー1」、「2号戦車」をベースとした「マーダー2」、そして「38(t)戦車」をベースとした「マーダー3 (Sd.Kfz.138)」が生産されました
・ 旧チェコスロバキアが開発した「38(t)戦車」は、優秀な戦車で、各種自走砲のベース車両として多用されており、ロシア製「76.2mm砲」を搭載した「マーダー 3 (Sd.Kfz.139)」も、同車両をベースにしています
●「マーダー3」は、当初「38(t)戦車」をそのままベースとして中央部に戦闘室を持つ「マーダー3 H型」が生産されましたが、シルエットの高さと、戦闘室の狭さから、中央部にエンジンを移して戦闘室を後方に配置した「マーダー3 M型」が登場しました
●「マーダー3 M型」は、1943年5月から生産が開始され、同じ「38(t)戦車」の車体をベースとした駆逐戦車「ヘッツァー」の生産に移行される1944年5月までの間に942両が作られ、各師団直属の対戦車砲部隊の中心として敗戦時まで活躍しました
●この「ドイツ 対戦車自走砲 マーダー3M (7.5cm Pak40搭載型)」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●キットは、小型の車輌に似合わない長大な主砲、そしてオープントップ車輌独特の構造となる「見える戦闘室」と、ドイツ対戦車自走砲の魅力が充分に再現されています
●同社「ドイツ対戦車自走砲マーダー3 (7.62cm Pak36搭載型) (No.060)」のキットの転輪・キャタピラパーツのみを流用、他の部分は新金型で再現したバリエーションキットとなります
●キットのモールドはシャープな彫刻、装甲板を固定するリベット類は、スケール感に見合った表現が施されています
●車体上部は、フェンダーを含めた一体成型のパーツで再現
●戦闘室は6分割の箱組みで、左右側面前後、後面、一体化された防盾で構成され、取り付けガイドも付いており、確実に形を作製することができます
・ 戦闘室側面パーツは、裏側部分の端の方が緩やかに傾斜した状態となっており、戦闘室装甲板の薄さが表現されています
・ 湾曲した形状の防盾パーツは、一体成形となっています
●車体下部は、プラスチック製パーツによる5分割の箱組み方式、ガイドもしっかりと入っており、確実に車体下部の形状を再現することができます
・ 「1/48 MMシリーズ」当初採用されてきたダイキャストシャーシではなく、車体下部のパーツに「ウェイト」を取り付ける方法に変わっていますので、より組み易くなっています
・ 「ウェイト」の装着は選択することが可能、ウェイトを装着して従来通りの重量感を楽しむこともできます
●キャタピラは、プラスチック製パーツによる一部連結式が付属
・ 上部は上部転輪による弛み、下部は直線状態が再現された一体パーツ、曲面部は2枚組みのパーツが用意され、連結式ながらも比較的組み易くなっています
●「7.5cm対戦車砲 Pak40」の主砲砲身は、最小のパーツ構成ながら精密な雰囲気を再現しています
・ 砲身本体部分は一体化されたパーツで構成、マズルブレーキ及び砲身後部は分割式となっています
・ 砲架部分も再現されていますので、オープントップ車両の戦闘室内部のメカニカルな雰囲気を損なうことなく再現しています
・ 砲架先端の鋭利な形状、砲手と砲尾とを隔てる板など「7.5cm対戦車砲 Pak40」の特徴が豊かに表現されています
・ 主砲弾4発と空薬莢4発とが付属
●戦闘室内部に存在する砲弾ラックは、特徴ある先鋭的な形状が再現され、無線器やペリスコープのパーツも付属しています
●後部マフラーの細かい「穴」と、無線器の表面のディテールは、デカールで再現するようになっています
●パンツァージャケットとM43規格帽を着用した立ち姿の乗員フィギュアが1体付属しています
●マーキングは、3種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 歩兵師団戦車駆逐大隊 所属 (1944年 春/ベルギー)
・ 第348歩兵師団 第348戦車駆逐大隊 第1中隊 (1944年 春/ベルギー)
・ 第346歩兵師団 第346戦車駆逐大隊 第1中隊 (1945年/オランダ)
●説明書のマーキング指示に基づいた国籍マーク、車体番号などを再現したデカールが付属
●2010年 一部新金型
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●キットの完成全長110mmという手頃な大きさに、凝縮された精密感、組み易いパーツ構成など、1/48スケールならではの楽しみを味わえるキットです