アメリカ M10 駆逐戦車
「アメリカ M10 駆逐戦車 (プラモデル) (タミヤ スケール限定品 No.89554 )」です
●第2次世界大戦におけるアメリカ軍の駆逐戦車「M10」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●直線的なフォルムにより、ドイツ戦車のデザインを彷彿させる駆逐戦車「M10」を再現、オープントップ式の砲塔を搭載した先鋭的な車体形状が表現されています【 駆逐戦車「M10」について 】
●アメリカ軍は、第2次世界大戦が開戦すると将来の参戦を考慮し、軍備の拡充と、各種車両、火砲の開発を急ピッチで進めました
●当初、対戦車自走砲として「M3 ハーフトラック」をベースに36口径の75mm砲を搭載する「M3 自走砲」が生産されましたが、同砲の装甲貫通能力は低く、ハーフトラックの車体のために防御力は小火器射撃に耐えうる程度しか持っていませんでした
●このため、より能力の高い全装軌式の対戦車自走砲の開発が1941年9月頃から進められ、3インチ(76.2mm)高射砲を搭載する「T24」「T35」「T40」という3種類の車両が試作されました
●これらの車両は、試験と検討の結果、「T35」に開発を絞ることが決定、同車を元に改良が重ねられ、1942年6月に「M10」として制式化されました
●「M10」は、「M4A2」中戦車の車体をベースに、傾斜した装甲を持ち、砲塔はオープントップ式となっており、当時のアメリカ軍車両の中では最も装甲貫通能力の高い「3インチ 高射砲 M7」を搭載していました
●ただし、対戦車自走砲という役割と、比較的大きな火砲を積む必要性から装甲は比較的薄く、ベースとなった「M4A2」と比べるとその装甲厚は2/3程度でした
●「M10」は、1943年初めの北アフリカ戦線から実戦に参加、その主砲の優れた威力で、対戦車大隊(駆逐戦車大隊)の主力車両として大戦を通じて使用されました
●また、同車のベース車両を「M4A3」としたタイプも生産されており、このタイプは「M10A1」と呼称されています
【 「アメリカ M10 駆逐戦車」のキット内容について 】
●このアメリカ軍の駆逐戦車「M10」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●駆逐戦車「M10」をシャープに再現、オープントップ式の砲塔内部も表現されています
●1975年製のモーターライズ版をベースにしており、パーツ数は現在のニューキットよりも遥かに少なめであり、同車の雰囲気を気軽に楽しむことができる内容となっています
●タミヤ社製「アメリカ M36 ジャクソン 駆逐戦車」をベースキットとし、「M10」を再現するための砲塔、装備品パーツへと変更したバリエーションキットとなります
●「M10」は、砲塔、車体上部、車体下部の3ブロックで構成されています
●主砲は左右分割式となっています
・ 特徴的な砲尾部分も再現され、周囲のガード部、操作ハンドルがパーツ化
・ 砲身は上下に可動します
●砲塔は左右分割式です
・ 砲塔内部の砲弾ラック、座席、旋回ハンドルなどがパーツ化されています
・ 後部の雑具箱は各1パーツで再現
・ 砲塔は旋回可動式です
●車体上部は、フェンダーも含めて一体成型されています
・ 各面の特徴的な大型ボルトはモールドにて再現
・ 車載工具類は、車体パーツに一体成型されています
・ 戦闘室床面を再現したパーツが付属
・ 側面の予備履帯ラック、起動輪ラックなどがパーツ化
●車体下部は、バスタブ式に一体成型され、デフカバー、後部パネルは別パーツとなっています
・ VVSSサスペンションは左右分割式で、転輪、リターンローラを挟み込む方式です
・ 起動輪は内蔵させるポリキャップにより回転可動します
・ 履帯は、ラバー製のベルト式履帯が付属しています
●アクセサリーパーツが付属しています
・ 砲弾 ×6
・ ジェリカン ×2
・ 毛布 ×4
・ 雑嚢 ×4
・ 予備転輪 ×2
など
●マーキングは、3種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第701駆逐戦車大隊 A中隊 23号車
・ 第601駆逐戦車大隊 B中隊 11号車
・ 第704駆逐戦車大隊 C中隊 15号車
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、部隊番号、車両番号などを再現したデカールが付属しています
●再販アイテム
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【 「アメリカ M10 駆逐戦車」のワンポイント 】
●前述のように、キットは1975年に製品化されたモーターライズ版が元となっています
●当時は、現在のように縮尺が厳密化されておらず、この「M10」は1/35よりも若干大きめ(1/32くらい)ですので、他のキットのパーツを流用する際などには注意が必要です