イギリス陸軍 6ポンド対戦車砲
「イギリス陸軍 6ポンド対戦車砲 (プラモデル) (タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.005 )」です
●第2次世界大戦時におけるイギリス軍の対戦車砲の主力として運用された「オードナンス QF 6ポンド砲」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット。
●キットは、1970年に開発されたものですが、タミヤらしいかっちりとした造型と、パーツ上にシャープなモールドでィテールを再現しており、実際の火砲のポイントをしっかりと押さえた内容となっています。
●細分化したパーツで構成されている輸入キットと比較すると、本キットのパーツ数は極めて少ないため組立にストレスがかからず、かつ、完成時には実感ある「6ポンド砲」の姿を堪能することが可能、火砲単体だけではなく、同社「イギリス ブレンガンキャリアー (ヨーロッパ戦線)」に牽引させたり、対戦車砲陣地などのジオラマ製作のいち要素として活用することもできます。
【 イギリス陸軍 6ポンド対戦車砲 (タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.5) プラモデルの内容 】
●「オードナンス QF 6ポンド砲」の「後期型」を再現したプラスチックモデル組立てキットです。
■ 6ポンド対戦車砲
●「6ポンド砲」は、砲身部、防盾、砲脚部の3ブロックに分割した構成。
●砲身は、下部の揺架も含めて左右に分割したパーツ。
・ 砲尾と閉鎖器は別パーツ化、閉鎖器は開閉状態を選択することができます。
・ 閉鎖ハンドル、防危板なども別パーツ化して再現。
・ 砲架は一体成型のパーツで再現、照準器は別パーツ化しています。
・ 完成後も砲身は上下に可動、砲架は左右に旋回させることができます。
●防盾は、砲の防盾および砲脚の防盾を、それぞれ一体成型化したパーツで再現、裏側のディテールもモールド化して再現しています。
●砲脚部は、左右の砲脚と車軸部、タイヤに分割したパーツ構成。
・ 砲脚は本体部分と後部の駐鋤部に分割したパーツ構成。
・ 砲脚は完成後も開閉させることができます。
・ タイヤは、本体、内側ホイール部、ハブキャップの3パーツに分割して再現、タイヤ表面の独特なトレッドパターンは凹凸をつけたモールドで再現しています。
■ 付属フィギュア
●イギリス軍の対戦車砲兵のフィギュアを3体セット。
・ フィギュアの内訳は、指揮官、照準手、装填手の各1体です。
・ 6ポンド対戦車砲を操作し射撃中の姿を再現しています。
・ 服装は、野戦服を着用し、ヘルメットを被ったヨーロッパ戦線時の軍装になっています。
●各フィギュアのポージングについて。
・ 指揮官のフィギュアは、双眼鏡を持ち、片手を上げて射撃の合図を行なう姿。
・ 照準手のフィギュアは、しゃがんだ姿勢で照準を行なう姿。
・ 装填手のフィギュアは、砲弾を持って装填しようとする姿。
■ 付属アクセサリー
●完成時に「6ポンド砲」を雰囲気を高めてくれるアクセサリパーツが付属しています。
・ 弾薬箱 ×2
・ 砲弾 ×3
・ 空薬莢 ×3
・ エンフィールドライフル ×2
●フィリピン成型
●2019年 再販アイテム
●2011年 再販アイテム
【 イギリス陸軍 6ポンド対戦車砲 (タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.5) パッケージ内容 】
・ オードナンス QF 6ポンド対戦車砲 ×1
・ イギリス軍兵士 ×3
・ アクセサリーパーツ (上記参照)
・ 組立説明書 ×1
【 オードナンス QF 6ポンド対戦車砲 について 】
●第2次世界大戦の初期においてイギリス軍の主力対戦車砲は口径40mmの「2ポンド砲」で、対戦車砲として運用されるだけではなく、戦車にも広く搭載されましたが、この「2ポンド砲」の威力は充分ではなく、会戦中ドイツ戦車に対して苦戦を強いられる事になります。
●この「2ポンド砲」の後継兵器として1941年に開発されたのが口径57mmの「オードナンス QF 6ポンド砲」です。
●この「6ポンド砲」は、口径の割りには高い威力があり、当時のドイツ戦車を撃破するのに充分な貫通能力を有し、北アフリカ戦などで活躍しました。
●また、簡潔な構成による確実な作動と取り扱いの容易さにより戦場の将兵から高い信頼を獲得、この砲も対戦車砲としてだけではなく、戦車にも搭載、そしてトラックにも搭載されて自走砲代わりにも運用されています。
●しかし、北アフリカ戦の末期に登場したドイツ軍の「タイガー1」重戦車は強固な防御力を持っており、「6ポンド砲」では分が悪く、その後継兵器としての「17ポンド砲」の開発へと繋がります。
・ 「タイガー1」は当時の戦車とは全く異なる性能を持った重戦車で、連合軍を恐怖に陥れましたが、前線での配備数は少なく、「6ポンド砲」によって撃破された車両もありました。
●1944年6月、戦争が北ヨーロッパに移ると、対戦車砲部隊の主力火砲は「17ポンド砲」へと更新され、強力な威力を発揮しましたが、重量が重く移動には必ず牽引車が必要であり、歩兵部隊所属の対戦車チームは従来の「6ポンド砲」を装備し続けていました。
●イギリス軍は、このような高火力の火砲の開発を進めると同時に砲弾の開発も進め、「6ポンド砲」用により高い威力を有する砲弾の開発に成功します。
●この砲弾を用いると近距離であればドイツ軍戦車を撃破する威力を発揮することも可能で、「6ポンド砲」は大戦後期においても広く運用が続けられ、小型サイズを活かして重量物を輸送できない空挺部隊の主力対戦車火砲にも用いられています。
●また、同砲はアメリカ軍も採用、専用仕様としたタイプが「57mm M1対戦車砲」として使われています。
●「6ポンド砲」は、「前期型」と「後期型」とに分類されており、外観上はマズルブレーキの無いタイプが「前期型」、マズルブレーキが付いたタイプが「後期型」で判別することができます。