海上自衛隊 護衛艦 DD-107 むらさめ (初代) (エッチング&船底付)
「海上自衛隊 護衛艦 DD-107 むらさめ (初代) (エッチング&船底付) (プラモデル) (ピットロード 1/700 スカイウェーブ J シリーズ No.J-045SP )」です
●1957(昭和34)年に竣工した海上自衛隊の護衛艦、初代むらさめ型のネームシップ「DD-107 むらさめ (初代)」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組み立てキット
●船体の後半にオランダ坂と言われるスロープを備え、対空能力重視の思想に基づき多くの砲を備えた重武装護衛艦「DD-107 むらさめ (初代)」の船体をフルハルモデルで再現した内容となっています
●ピットロード社製「海上自衛隊 護衛艦 DD-107 むらさめ (初代)」をベースに、フルハルモデル再現用のレジン製の船底パーツと専用のエッチングパーツ「海上自衛隊 護衛艦 初代 むらさめ型用」と歩行帯デカールを追加したスペシャルバージョンとなります
【 「海上自衛隊 護衛艦 DD-107 むらさめ (初代) (エッチング&船底付)」のキット内容について 】
●海上自衛隊DD-107 むらさめ(初代)を再現したプラスチックモデル組み立てキットです
●海上自衛隊の艦艇を積極的にモデル化してきたピットロード社のリサーチ力と、実艦への深い造詣により汎用護衛艦「DD-107 むらさめ (初代)」を再現、全体のシルエットを捉えながら、同社らしいシャープでメリハリのある彫刻で、海上自衛隊黎明期の護衛艦らしい様々な装備による複雑なディテールを再現した内容となっています
●艦体喫水線以下の部分も再現したフルハルモデルです
・ 「海上自衛隊 護衛艦 DD-107 むらさめ (初代)」のオリジナルパーツとして下面が平らな形状となる船底パーツもセットしていますので、洋上モデルとして作製することもできます
●むらさめ(初代)は短魚雷落射機を装備し、前部3インチ砲にカバーが装備されていない「竣工時」の姿と3連装短魚雷発射管を装備した「1979(昭和54)年以降~最終状態」を作り分けることが出来ます
●「DD-107 むらさめ (初代)」は、「船体」「上甲板」「艦橋などの上部構造物」「主砲などの艤装類」の各ブロックごとに分割した構成となっています
●各ブロックをそれぞれ個別に組み立て、上甲板、構造物と艤装類を船体ブロックへと取り付けて完成させます
●船体は上甲板を含めた船体上部と、船体下部を上下に分割したパーツで再現
・ 船体は現用艦に通じる舷窓のないフラットな舷側を再現しています
・ 船底はレジン製パーツで、フルハルモデル用の推進軸(×2)、スクリュー(×2)、舵(×2)を別パーツ化しています (レジン製パーツ)
●上甲板は、船体に一体成型となった上甲板と別パーツ化した艦尾部作業甲板とで構成
・ 甲板全体にある歩行帯は繊細な凸モールドで再現、ガイド無しでの塗装を容易にしているだけでなく、専用のデカールが準備されており、単調となりがちな1/700スケール艦艇に情報量を盛り込む工夫が施されています
「DD-107 むらさめ (初代)」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成しています
●艦橋
・ 上下構造物共に半円形の前面を持つ艦橋部を再現しています
・ 艦橋部分は、前部、側面、上構、天板、射撃統制装置架台に分割したパーツ構成となっています
・ 艦橋上構の窓、リブ、旗箱、水密扉、救命浮き輪などのディテールをモールドで再現しています
●メインマスト、後檣
・ メインマストは四脚檣型、側面はトラスが張られており上下のヤードは別パーツとなっています
・ マスト上に設置された「OPS-1 対空レーダー」「OPS-16 対水上レーダー」は別パーツ化して再現
● 第1煙突・第2煙突
・ ファンネルキャップは別パーツ化しています
・ 煙突側面のダクトや補助ボイラー用小煙突などをモールドで再現しています
●探照灯台座、及び探照灯は別パーツで構成
●主砲塔部 「5インチ 54口径単装砲 Mk.39」 ×3
・ 砲塔は砲塔本体と砲身の2パーツで再現
●主砲塔部 「50口径 3インチ連装速射砲 Mk.33」 ×1
・ 砲塔は砲架と砲身の2パーツで再現、これにシールドパーツを取り付ける構成となっています
・ シールドの有無により就役直後と後日装備完了後の姿を作り分けることが出来ます
●「5インチ・3インチ装填演習砲」 ×各1
・ 5インチは探照灯台座左舷、3インチは第2煙突の直後に装備します
●「対潜弾発射装置 ヘッジホッグ Mk.15」 ×1
・ 架台と発射機の2パーツで構成、艦橋の直前に装備します
●「短魚雷落射機 (左右)」
・ 竣工時に使用、後部射撃統制装置架台の両脇に装備します
・ 短魚雷落射機を装備する際は短魚雷発射管取付け穴のモールドを削り取る必要があります
●「3連装短魚雷発射管 (左右)」
・ 1979年(昭和54年)以降に装備、後部射撃統制装置架台の両脇に装備します
●「Mk.63 射撃指揮装置」 (×1)
・ 艦橋上部雛壇の下段に装備
●「MK.57 射撃指揮装置」 (×2)
・ 1基を艦橋上部雛壇の上段に、もう1基を第2煙突後方の架台に装備し、装置本体と架台は別パーツとなっています
●爆雷投射器(Y砲)
・ 砲本体と爆雷ラックは甲板と別パーツで再現しています
●爆雷装填台
・ 作業甲板は船体と別パーツで構成、爆雷投下軌条も別パーツで再現しています
●内火艇、カッター、救命筏及びボートダビッド
●その他、艤装類などを再現したパーツとして
・ 艦首及び艦尾旗竿
などが付属しています
【 付属しているエッチングパーツについて 】
●ディテールアップ用のエッチングパーツとして、ピットロード社製「海上自衛隊 護衛艦 初代 むらさめ型用 エッチングパーツ」が付属しています
●エッチングパーツの内容は
・ 艦橋窓枠
・ メインマスト
・ 後部マスト
・ マストヤード
・ OPS-1レーダー
・ OPS-16レーダー
・ レーダー用フラット
・ 後部機銃架ディテール
・ 爆雷投下軌条
・ 爆雷装填台
・ 救命筏ラック
・ 前部ブルワーク
・ 後部ブルワーク
・ 艦首、艦尾旗竿
など、となっています
●デカールは「DD-107 むらさめ (初代)」の1隻分が付属
・ 艦首・艦尾の日章旗海軍旗、艦名、ハルナンバー、昭和45年まで採用されていた船体側面の大判の艦名表記が付属
●歩行帯デカールが付属
・ 現用艦艇モデルで制作上のネックとなる歩行帯を別版のデカールで再現しました
・ このデカールは先に甲板を塗装し、構造物を接着する前に貼り付ける事により綺麗に歩行帯が再現できます
・ 事前に周囲のニスをカッターナイフで切除してから「Mr.マークソフター 」等のデカール軟着剤を併用するとフィットし易くなります
・ 完全に乾燥させてから次の作業に移ってください
●フルハルモデル用のディスプレイスタンドが付属しています
●「DD-107 むらさめ (初代)」の船体サイズ
・ 全長 : 約154mm
【 「海上自衛隊 護衛艦 DD-107 むらさめ (初代) (エッチング&船底付)」のパッケージ内容 】
・ 護衛艦 DD-107 むらさめ (初代) ×1
・ レジン製パーツ ×7
・ エッチングシート(「海上自衛隊 護衛艦 初代 むらさめ型用 エッチングパーツ」) ×1
・ ディスプレイスタンド ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
・ レジン製パーツの取り付け説明書 ×1
●スポット生産品
【 「護衛艦 DD-107 むらさめ (初代)」について 】
●戦後約10年の技術的空白を埋め、国産護衛艦のスタイルを確立した「あやなみ型」に続き建造が行われた戦後3番目の国産護衛艦(当初は甲型警備艦)が初代「むらさめ型」です
●戦後2番目の国産護衛艦「あやなみ型」は対潜護衛艦「DDK」としてデビューしましたが、続く初代「むらさめ型」は性格が異なり、対空戦闘を主眼に対水上打撃力の強化も目指し、多くの砲を搭載した結果、汎用護衛艦「DDA (A:All Purpose)」と称されました
●「あやなみ型」で実績を積んだ、長い船首楼の継ぎ目をスロープ化した「オランダ坂」を有する独特の艦型は、初代「むらさめ型」にも引き継がれ、この時代の国産護衛艦の大きな特徴となっています
●対空能力を優先した初代「むらさめ型」は、対空誘導兵器がまだ一般的ではなかった時代に「5インチ 54口径単装砲 Mk.39」を3基、及び「50口径 3インチ連装速射砲 Mk.33」を2基、計5基を搭載して対空火力の充実を図り、対潜用の副装備として「Mk.15 ヘッジホッグ」「爆雷投射機(Y砲)」「短魚雷落射機」「爆雷投下軌条」も併せ持つ重武装護衛艦として建造が行われました
●このような重武装を施した結果、初代むらさめ型の排水量に占める兵装の重量は18パーセントにも及び、重武装で知られた旧帝国海軍時代の駆逐艦の平均13~15パーセントを上回り、ハリネズミの様な重武装護衛艦となりました
●初代「むらさめ型」に装備された主砲「5インチ 54口径単装砲 Mk.39」は初代「むらさめ型」と初代「あきづき型」の2型式のみに装備された特殊な砲で、もともとアメリカ海軍のミッドウェー級空母3隻だけに搭載されていた珍しい砲でした
●ミッドウェー級空母は改装を受けた際、この砲を下ろし、1隻あたり18門装備されていたこの砲は「MAP (Military Assistance Program:軍事援助計画)」供与として無償でわが国に供与されましたが、当時、わが国が手にすることの出来た最新鋭の「5インチ砲」でした
●この「5インチ砲」は比較的軽い砲身を持ち、発射速度は毎分15発、シールドは護衛艦搭載にあたり薄い高張力鋼で作られた軽いものに変更、重武装でかさむ重量の軽減に役立っています
●また、初代「むらさめ型」は新造時より洋上給油装置を装備しており、これは海上自衛隊護衛艦で初の先進的装備として知られています
●初代「DD-107 むらさめ」は、1959(昭和34)年の就役当初は舞鶴地方隊に編入、「第3護衛隊 第10護衛隊」を新編し、退役まで一貫して舞鶴以外には配備はされていません
●1984(昭和59)年、老朽化による特務艦への種別変更を経て1988(昭和63)年の除籍まで、わが国の海防を29年間にわたって勤め上げています