ロシア BM-21 グラート (ウラル-375D)
「ロシア BM-21 グラート (ウラル-375D) (プラモデル) (トランペッター 1/35 AFVシリーズ No.01028 )」です
●1960時代に登場したソ連軍の多連装ロケットランチャー「BM-21 グラート」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●「ウラル-375D」をベースとした「BM-21 グラート」を再現しています
●第2次世界大戦で猛威を奮った自走ロケット砲「カチューシャ」の発展型となる「BM-21 グラート」を再現、無骨なスタイルのトラックに多連装ロケット砲を搭載した量を欲するソ連独特の様式の車体を再現した内容となっています
●トランペッター社製「ロシア BM-21 グラート 初期型」をベースに、「ウラル-375D」をベースしたタイプを再現するために、フロントグリルやボンネットなどを「ロシア ウラル-375D 汎用トラック」のパーツに変更したバリエーションキットです
・ 「ロシア BM-21 グラート 初期型」「ロシア BM-21 グラート 後期型」は「ウラル-4320」をベースとしているのに対して、本キットではそれよりも以前のタイプとなる「ウラル-375D」をベースとした「BM-21」を再現しています( 「ウラル-4320」ベースのタイプは「BM-21-1」とも呼ばれています)
・ 「ウラル-375D」と「ウラル-4320」との違いは少なく、「ウラル-375D」のフロントグリルはフレーム構造となっているのに対して、「ウラル-4320」ではプレス状となっているのが最大の識別ポイントとなります
【 「ロシア BM-21 グラート (ウラル-375D)」のキット概要 】
●「ウラル-375D」をベースとした「BM-21 グラート」を再現
●細分化したパーツとエッチング、クリアパーツを交えたパーツ構成で細部再現に重きを置いた内容
●トランペッター社らしい深めのモールドでソ連車両特有のプレスパターンなどを再現
●ロケットランチャーは、ロケット弾の装填の有無を選択可能
●ドアやボンネットは開閉状態を選択可能
●ステアリングは前方に固定した状態
●エンジンを再現
●タイヤゴム部分は軟質素材製のパーツ
●前照灯、尾灯のガラス部、ウィンドなどを再現したクリアパーツが付属
●ライトガードや各部のディテールなどを再現したエッチングパーツが付属
●塗装例は、ソ連軍仕様など5種、車体番号などを再現したデカールとカラー塗装図が付属
【 「BM-21 グラート」について 】
●第2次世界大戦時のソ連軍は、対峙するドイツ軍と同様にロケット兵器を重要視していました
●このロケット兵器は、射程が短く、命中精度は通常の火砲と比べて極めて低いのが欠点でしたが、発射時の反動が無いことから通常の火砲のような頑丈な砲架を必要とせず、砲身も半永久的に使用できるため、兵器としてのコストが低いという長所を持っています
●ソ連軍は、低コストで数を揃えることができるロケット砲を高く評価、命中精度の低さをロケット弾の多さでカバーする方式を採り、多連装式の自走ロケット砲「カチューシャ」を大量に揃えました
●この「カチューシャ」のロケット砲は、命中精度の低さから間接支援射撃に用いることは問題がありましたが、攻撃準備射撃で多用、多数の「カチューシャ」から発射されるロケット弾によって面制圧を行い、ドイツ軍将兵は「スターリン」の「オルガン」と呼んでこれを恐れました
●戦後になると、火砲の発達により、長射程で精密な射撃を行うことができる火砲が重視されるようになりますが、ソ連軍では「カチューシャ」の後継となる「BM-14 140mmロケット砲」を開発、今までどおりに火力支援の一翼を担いました
●この「BM-14 140mmロケット砲」のさらなる後継車両となったのが「BM-21 122mmロケット砲 グラート」で、1960年代に登場しました
●「BM-21 グラート」は、4.5tトラック「ウラル-375D」をベースに、荷台部分に40連装の122mmロケット砲を搭載、16連装だった「BM-14 140mmロケット砲」に対して火力は倍増し、この「BM-21 グラート」の車列から放たれる多数のロケット弾によって多大な効果を発揮することができました
●しかし、時代の流れはより長大な射程と精密な砲撃を求めるようになり、威力は大きいながらも、射程が短く、命中精度も低い「BM-21 グラート」は、西側諸国からは旧式兵器として見られていました
●ところが、このような西側諸国のハイテク化に逆行する存在である「BM-21 グラート」は、ローテク兵器として低コストで軽便、取り扱いも容易で維持管理も行いやすく、ロシア軍のみならず量を必要とする中小国にとっては格好の兵器となります
●また、現代の紛争事案では、実際の戦果よりも砲弾を敵地に注ぐことができる能力の方が政治的に意味があるものとなり、十分な訓練を経なくても運用ができる「BM-21 グラート」は逆にその価値を高めています
●「BM-21 グラート」は、中小国向けや武装勢力向けに各国でコピーもしくは発展型が作られ続けており、現代の兵器としてその存在は揺るぎないものとなっているのです
【 「ロシア BM-21 グラート (ウラル-375D)」のキット内容について 】
●このソ連軍(ロシア軍)の自走多連装ロケット砲「BM-21 グラート」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●「ウラル-375D」ベースの「BM-21 グラート」として、プレス式のキャビン形状や特徴的なタイヤのトレッドパターン、そして車体の構造やロケット砲部分などの細かな造りを、トランペッター社の高い成型技術を用いて再現した内容となっています
●「BM-21 グラート」は、「シャーシ」「キャビン」「荷台部」「ランチャー部」の4ブロックで構成しています
【 キャビン 】
●プレス式となる独特のキャビン形状を再現、キャビン各所に設けられた補強用のプレスラインを深めのモールドで再現しています
●キャビンは、各パネルを箱組み状に貼り合せて作製します
・ 「側面ドア」は3パーツで再現、開閉状態を選択することができます
・ 「ドアノブ」「把手」「ワイパー」などを別パーツ化して再現
・ 各「ウィンド」はクリアパーツで再現、窓枠ゴムのラインはパーツ上の凸モールドで再現しています
・ 「前照灯」のガラス部と「ウインカー」、キャビン上部の「速度表示灯」もクリアパーツで再現
・ 「ライトガード」はエッチングパーツで再現
・ 「排気管」は4つに分割したパーツで再現
●キャビン内部を再現、以下のパーツで構成しています
・ フロアパネル
・ メーターパネル
・ 座席
・ ハンドル
・ 各種レバー
・ ペダル類
など
【 荷 台 】
●ロケット砲搭載型の荷台を再現、後方に緩やかな傾斜が付いた形状となっており、特徴的なプレスラインを深めのモールドで再現しています
●荷台部は、中央部と後部に分割しており、中央部は各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製、後部は一体成型のパーツとなっています
・ 荷台中央部に存在する「ステップ」は上下に分割したパーツで再現
・ 「尾灯」「ウィンカー」はクリアパーツで再現しています
【 ロケットランチャー部 】
●「カチューシャ」のイメージを引き継ぐ円筒を束ねたロケットランチャーを立体感豊かに再現
●40連装式のロケットランチャー部は、6ブロックに分割して再現、ランチャーの後部にはロケット弾を装填した状態となります
・ 各ブロックは上下に分割したパーツで再現、先端部分は薄く成型しています
・ ロケット弾部分は別パーツ化、ランチャーのみの状態を再現することも可能です
●砲架は上下の2層に分割したブロックで再現、左右のアームにより上下を接続します
・ 各ブロックは上下に分割したパーツで再現
【 シャーシ 】
●シャーシは細分化したパーツ構成により、その構造を細かく再現しています
●シャーシのメインフレームは、縦方向のフレームと横方向のフレームを組み合せて作製します
・ 「リーフサスペンション」はそれぞれ一体成型のパーツで再現
・ 各「デファレンシャル」は、6~10パーツに分割して再現
・ ステアリングは前方に固定した状態となります
●エンジンは、本体部分を各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製、これにシリンダーヘッドや冷却ファンなどを取り付ける構成となっています
・ 「ファンベルト」はエッチングパーツで再現しています
●タイヤはホイール部とゴムの部分とに分割しています
・ ゴムの部分は軟質素材製で、トレッドパターンを深めのモールドで再現しています
●前照灯、尾灯のガラス部、ウィンカー、各ウィンドを再現したクリアパーツが付属
●ライトガードや各部のディテールなどを再現したエッチングパーツが付属しています
【 「BM-21 グラート」の塗装とマーキング 】
●「BM-21 グラート」のマーキングとして、5種類の塗装例がカラー塗装図に記載されており、塗装例に基づく、親衛マークや車体番号などを再現したデカールが付属しています
●「ロシア BM-21 グラート (ウラル-375D)」の完成時のサイズ
・ 全長 : 211mm
・ 全幅 : 78.5mm
●パーツ数 : 550点以上
【 「ロシア BM-21 グラート (ウラル-375D)」のパッケージ内容 】
・ BM-21 グラート(「ウラル-375D」ベース) ×1
・ エッチングシート ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
・ カラー塗装図 ×1