1/700 特シリーズ SPOT 日本海軍 戦艦 山城 昭和16年 デラックス フジミ模型 (Fujimi)

「日本海軍 戦艦 山城 昭和16年 デラックス プラモデル (フジミ 1/700 特シリーズ SPOT  No.特SPOT-055 )」です

●太平洋戦争時における帝国海軍の「戦艦 山城」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立キット。

●帝国海軍の砲戦主力艦として運用された「戦艦 山城」を再現、日本の戦艦の中で最長の高さのある積上げ式の艦橋を備えた太平洋戦争開戦時の姿を再現しています。

●フジミ社製「日本海軍 戦艦 山城 昭和16年」のキットに、専用のエッチングパーツ「日本海軍 戦艦 山城 専用エッチングパーツ」の2種をワンパッケージにしたスポット生産品です。
　・ 「戦艦 山城 昭和16年」のプラモデルと専用エッチングパーツを個別に購入するよりも、お得な価格になっています。

【 「日本海軍 戦艦 山城 昭和16年 デラックス (フジミ 1/700 特シリーズ SPOT 特SPOT-55) 」 プラモデルのパッケージ内容 】

日本海軍 戦艦 山城
　・ 日本海軍 戦艦 山城 ×1
　・ 95式水上偵察機 ×3
　・ デカールシート ×1
　・ 組立て説明書 ×1

専用エッチングパーツ
　・ エッチングシート ×1枚
　・ 取付説明書

【 「日本海軍 戦艦 山城 昭和16年 デラックス (フジミ 1/700 特シリーズ SPOT 特SPOT-55)」 プラモデルの内容について 】

日本海軍 戦艦 山城
●帝国海軍の「戦艦 山城」を再現したプラスチックモデル組立てキット。

●「戦艦 山城」は竣工後、度々の改装を経ており、本キットでは艦尾にカタパルトを装備した「太平洋戦争開戦時」の姿を再現した内容となっています。

●フジミ社製「特シリーズ」のフォーマットにのっとり、「戦艦 山城」をシャープかつディテール豊かに再現、「山城」の特徴である艦橋や後部艦橋、探照灯台座部分などの細かな構造を細分化したパーツ構成で再現しています。

●艦体喫水線までを再現したウォーターラインモデルです。

●「戦艦 山城」の船体部は上下に分割したパーツ構成、これに上甲板、上部構造物、各艤装類を取り付けて完成させます。

●船体部には、副砲のデッキ部分を一体成型化して再現、舷側の舷窓、アンカーレセス、フェアリーダー、舷外電路などを繊細なモールドで再現しています。
　・ ウォーターラインモデルに欠かせない船体下を塞ぐ平らな船底パーツが付属しています

●上甲板は一体成型のパーツで再現。
　・ 甲板上には、主砲塔台座、木甲板表現、後部の航空機甲板のリノリウム押さえなどの基本構造の他、ボラード、昇降口、通風筒、リールなどの細かなディテールをモールドで再現しています

●上甲板上の「艦橋部」「主砲部」「煙突部」「後部構造物」「カタパルト部」などを個別にブロック化して構成、それぞれを組立後、甲板上に取り付けて完成させます。


「戦艦 山城」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成しています
●艦橋
　・ 艦橋は12層で構成、トップの「94式方位盤」「94式10m測距儀」は別パーツ化して再現しています
　・ 艦橋の各部の窓枠は微細な凸モールドで再現し、立体感を演出しています
　・ 艦橋部を構成する「前檣楼支柱」及び「櫓状の構造物」は別パーツ化して再現しています
　・ 艦橋部に装備する「4.5m測距儀」×2、「高角測距儀」×2、「94式高射装置」×2、「探照灯」×4、「25mm連装機銃」×5、「12.7cm連装高角砲」×2、ラッタルなどを別パーツ化して再現しています

● 煙突
　・ 煙突本体部分は左右に分割したパーツで構成、トップの雨水カバー金網と内側の整流板は別パーツ化しています
　・ 雨水カバー金網はスリット状に開口しています
　・ 煙突周囲の蒸気捨て管などを繊細な別パーツで再現
　・ 煙突下部の台座には機銃座を一体成型化して再現、側面には舷窓、扉を繊細なモールドで再現しています
　・ 煙突周辺に設置された探照灯台座は、それぞれ別ブロック化して再現
　・ 探照灯台座の支柱部分、機銃座の支柱のトラス構造を再現、トラスの一部はヌケた状態で成型しています
　・ 「110cm探照灯」×6（クリアーパーツ）、「25mm連装機銃」×2、「機銃射撃装置」×2は別パーツ化しています

●後部艦橋
　・ 後部艦橋の主要部は9パーツに分割して構成
　・ 主砲方位盤、観測鏡、測距儀などを別パーツ化して再現
　・ 「12.7cm連装高角砲」×2も別パーツ化しています

●後檣
　・ 後檣は1本の単檣で、上部のヤード、ガフ、クレーンは別パーツ化して再現しています

●カタパルト 「呉式2号5型射出機」 ×1
　・ カタパルトは一体成型のパーツで再現、スライド金型を使用してカタパルト上部のディテールもモールド化して再現しています

●主砲塔部 「45口径 41式 36cm連装砲」 ×6
　・ 砲塔は上下に分割したパーツ構成
　・ 砲身部分は1本づつ独立したパーツとなっており、砲身基部の外とう砲取り付け金具、防水布をモールド化して再現しています
　・ 測距儀は別パーツ化して再現しています

●副砲「50口径 3年式 14cm単装砲」 ×14
　・ 砲塔部分と砲身部とを一体成型化して再現、砲身基部の防水布はモールド化して再現しています

●高角砲「40口径 89式 12.7cm連装高角砲 （A1型）」 ×4
　・ 高角砲はシールド部分と砲身本体とに分割したパーツ構成、砲身部分は連装式に一体成型化したパーツとなっています
　
●対空機銃
　・ 25mm連装機銃 ×9（艦橋、煙突部を含む）

●内火艇、カッター及びボートダビッド
　・ 17m内火艇 ×1
　・ 12m内火艇 ×2
　・ 12m内火ランチ ×2
　・ 9mカッター ×11
　・ 小型カッター2種 ×各1

●その他の艤装を再現したパーツとして
　・ 艦首、艦尾旗竿
　・ 錨、副錨
　・ 菊花紋章
　・ 航空機用クレーン
　・ パラベーン
　・ キャプスタン
　・ フェアリーダー
　・ ラッタル
　・ 塵捨て管
　・ 舷々門
　・ 航空機用台車
　などがセットされています

●艦載機
　・ 95式水上偵察機 ×3

　・ 艦載機は、胴体、副翼、主翼桁、メインフロート、副フロートに分割したパーツ構成
　・ 艦載機はクリアーパーツとなっています

●艦尾の軍艦旗（直線タイプとなびいている状態の2種）、艦載機の日の丸マークを再現したデカールが付属しています


専用エッチングパーツ
●プラスチックパーツでは細かで繊細な表現をするのに難しい、船体上の細かなディテール箇所を再現したエッチングパーツ、より密度を高めたモデルの製作に役立つ内容となっています

●エッチングパーツで再現されているディテールアップのポイント
　・ 船体、艦橋、砲塔部などの各種手摺り（脚無しタイプ、一部弛み表現付き）
　・ 梯子
　・ ラッタル
　・ 方位測定器
　・ 探照灯台座支柱トラス
　・ 煙突部キャットウォーク
　・ 煙突雨水カバー金網
　・ クレーン用ケーブル及び滑車
　・ 各種艦橋窓枠
　・ 艦橋後部の一部構造物
　・ 後檣のヤード部
　・ 21号電探
　・ 13号電探（×2）
　・ 主砲塔空中線支柱
　・ 呉2号5型射出機
　・ 係船桁
　・ デリック
　・ 艦載機用台車
　など


●2017年 スポット生産品

【 「日本海軍 戦艦 山城」について 】

●1906年に竣工したイギリス海軍の「戦艦 ドレッドノート」は、それまでの戦艦が主砲の他に副砲、中間砲というハリネズミ式の武装配置をしているのに対し、単一口径の主砲をメインに配置することで強力な攻撃力を持たせることに成功した革新的な戦艦となりました。

●この「ドレッドノート級」の登場により、従来型の戦艦は一気に時代遅れとなってしまい、各国は、この「ドレッドノート」に準じた「戦艦 ド級艦」を建造、さらに主砲の全てを中心軸線上に配置した「超ド級艦」を続々と就役させます。

●帝国海軍は、日露戦争後になると艦艇の建造を自国内で行なっていましたが、建造技術習得のために、この「超ド級艦」の「巡洋戦艦 金剛」の建造をイギリスに発注します。
●この「金剛」の同型艦を自国において建造することで、「超ド級艦」のノウハウを得た帝国海軍は、続いて「戦艦 扶桑型」の建造を開始し、1915年に「戦艦 扶桑」、1917年に「戦艦 山城」を竣工させます。

●この「扶桑型戦艦」は、当時の戦艦としては最大かつ最強を誇り、30,000tの排水量に「36cm連装砲」を6門搭載、「金剛型」の1.5倍の攻撃力を持っていました。
●ところが、中央の主砲塔がボイラーを挟むように配置されていたために、艦の構造上、弾薬庫を分散配置させなければならず、また防弾機能の効率化という点からも防御力に難点が生じ、この問題は後年においても同艦の足枷となっています。
●また、「扶桑型戦艦」の設計時には、時期的に世界の戦艦の設計に影響を与えた「ユトランド沖海戦」（1916年）の戦訓を取り入れることができず、長射程での砲撃戦を想定した水平防御（甲板部分）の能力が低く、この防御力不足を問題視されるようになります。

●「戦艦 扶桑型」建造後、世界各国における戦艦の建造技術の進歩は目覚しいものがあり、建造当初は最強を誇った「扶桑型」も、その能力が急速に時代遅れとなって行きます。
●このため「扶桑型戦艦」は竣工時から度々改装が行なわれることになり、1930年に近代化の第1次の大改装を実施、機関出力の増強と防御力の向上、そして主砲の仰角の引き上げにより最大射程を伸ばしました。
●また、艦橋構造物を大幅に増設し、艦橋の高さが50mにもなる艦影を持つことになり、これが「扶桑型戦艦」の最大の特徴となっています。

●続く1934年には第2次改装が行なわれ、艦尾の延長とバルジの増設、機関出力の増強が行なわれましたが、最大速度は「戦艦 扶桑」が24.7ノット、「戦艦 山城」が24.5ノットに止まり、速力、防御力の点から戦艦としての能力に見劣りするのも事実でした。
　・ その後も、艦載機の搭載方式の変更などの改装が行なわれています。

●同型艦として建造された「扶桑」「山城」ですが、度重なる改装と、航空機の搭載方法の実験などにより上部構造物を中心として相違点が生まれ、艦影も異なるようになりました。
●顕著な違いとして、「戦艦 山城」では第3番主砲塔は後方に向いているのに対し、「戦艦 扶桑」は前方に向いています。
●また、この主砲塔の配置の違いにより艦橋構造物が「戦艦 山城」では垂直状に積み上がっていますが、「戦艦 扶桑」では途中で後方に張り出している姿となっています。
　・ その他に後部艦橋や探照灯台座の形状なども異なっており、甲板上の構造物は「扶桑」と「山城」では別物と言っても良い程の違いがあります。

●太平洋戦争の開戦時、「戦艦 山城」は「戦艦 扶桑」と共に主力艦隊である「第1艦隊 第2戦隊」に所属、真珠湾攻撃部隊の支援や、東京初空襲時の迎撃任務に出撃した以外は内地に留まっています。
●「ミッドウェー海戦」には警戒艦隊としてアリューシャン方面に出撃、接敵する機会は無く、作戦失敗の報を受けて帰投します。

●「ミッドウェー海戦」において主力空母4隻を失った連合艦隊は、既存の艦艇を航空母艦や航空機搭載艦へと改装することが行われ、「扶桑型戦艦」を航空母艦もしくは航空戦艦とする計画が持ち上がりました。
●しかし、「伊勢型戦艦」の「日向」が事故により第5番主砲塔を失ったことから、この計画は「伊勢型」へと移行し、「扶桑型戦艦」の改装は実施されませんでした。

●その後、「戦艦 扶桑」はトラック島方面に進出しましたが、「戦艦 山城」は内地に温存、実質的には練習艦として用いられ、1944年2月、正式に練習艦として登録されます。

●ところが、「マリアナ沖海戦」によって航空戦力を失った連合艦隊は、続く「レイテ沖海戦」において水上艦艇での決戦を挑むこととなり、「山城」も「西村艦隊」の旗艦として参加しました。
●「レイテ沖海戦」では、「山城」以下の「西村艦隊」は圧倒的な兵力で待ち構えていたアメリカ艦隊の迎撃に会って壊滅、「山城」は戦艦らしく砲撃を続けながら壮絶な最期を遂げています。