1/35 AFVシリーズ ロシア T-90SA 主力戦車 Trumpeter (トランペッター)

「ロシア T-90SA 主力戦車 プラモデル (トランペッター 1/35 AFVシリーズ  No.05563 )」です

●現用ロシア軍の主力戦車「T-90」の「後期型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット

●「T-90」シリーズの最新バージョンである「T-90」の「後期型」を再現、溶接式の砲塔にシンプルな構造となった爆発反応装甲を装備したスタイルを表現した内容となっています

●トランペッター社製「ロシア T-90A 主力戦車 ウラジミール砲塔」をベースに、「T-90」の「後期型」を再現するために、砲塔、爆発反応装甲などを新規パーツへと変更したバリエーションキットとなります

【 「T-90 後期型」について 】

●第2次世界大戦後のソ連は、「T-54/55」という傑作戦車を生み出し、その後継車両となる「T-62」は実質的に「T-54/55」の拡大型として登場、この「T-54/55」と「T-62」は東側諸国に広く配備されます

●1960年代後期、これらの戦車とは異なる全くの新規設計となる「T-64」が登場、この戦車は高い攻撃力と防御力、それに反する軽量化を実現するために複合装甲の採用、自動装填装置の搭載など当時のソ連戦車としては様々な革新的な機能を持っていました

●この「T-64」は極めて優れた性能を持った戦車でしたが、その分非常に高価となり、とても「T-54/55」と「T-62」を更新できる数を生産できるものではありませんでした

●そこで、「T-64」のレイアウトを継承しながらも、「T-54/55」及び「T-62」のフォーマットを採り入れた廉価版的な車両「T-72」が登場することとなります

●この「T-72」は、ソ連軍のみならずワルシャワ条約機構軍や中東地域の親ソ国家に輸出され、東側諸国の主力戦車としての地位を占めました
●西側諸国では、この「T-72」を「T-64」の改良型と捉えており、戦後のソ連軍戦車特有の避弾経始を考慮した防御力に優れた低シルエット、125mm滑腔砲自体の火力と、対戦車ミサイルを発射できる能力、そして優れた機動性能から極めて脅威となる存在と見ていました

●ところが、1991年に始まった湾岸戦争において、イラク軍が装備していた「T-72」は、「M1エイブラムス」や「チャレンジャー」といった西側諸国の第3世代戦車に全く歯が立たない状態で一方的に撃破されてしまう事態となります
●このため、「T-72」の評価は地に落ちてしまい、ソ連はこれに対処するために「T-72」の全面改良型の開発を本格化させました

●この結果、1992年に登場したのが「T-90」で、防御力の強化が重点的に行なわれ、爆発反応装甲を前面を中心に装備、射撃指揮装置の変更やレーダー感知器などの新設などが実施され、「T-72」と比べてその戦闘能力は飛躍的に向上しています
●また、「T-90」を特徴付けているのが砲塔前面部両側に装備された赤外線ライト「シュトーラ」で、赤外線誘導型の対戦車ミサイルを感知するとこの装置が作動、強烈な赤外線の照射により誘導を妨害するシステムです
●さらに、ソ連製戦車では輸出用の車両はスペックを落としたタイプ（「モンキーモデル」と言われています）となっていましたが、「T-90」ではこれを中止、輸出用もソ連軍仕様と同様の性能、もしくは採用国のニーズに沿ってアップデートも可能となっています

●「T-90」シリーズは、オリジナルの「T-90」、そして溶接式砲塔を装備した「T-90A」と改良が進み、さらに最近となって登場したのが「T-90 後期型」です
　・ この「T-90 後期型」は「T-90S」や「T-90C」とも呼ばれているようですが、現在のところはっきりとは名称が確定していないようです

●「T-90 後期型」では、従来の爆発反応装甲がさらにアップデートされたものへと変更され、赤外線ライト「シュトーラ」は廃止、オリジナルの「T-90」よりも若干シンプルな形状となっています
●この「T-90 後期型」は「T-90」シリーズの最新バージョンとして配備が進んでおり、これからのロシア軍戦車部隊の主力となるものと予想されています

【 「ロシア T-90SA 主力戦車」のキット内容について 】

●この現用ロシア軍の主力戦車「T-90 後期型」を再現したプラスチックモデル組立キットです

●車体下部、砲塔上部、エンジングリルなどは一体成型のパーツで再現しながら、ディテール表現のために車体各所のパーツを細分化したパーツ構成とエッチングパーツとで「T-90 後期型」を再現、特徴的なプレスライン、そして立体的に表現された爆発反応装甲などにより、凹凸の在る独特のフォルムとメリハリの効いた車体ディテールとを再現した内容となっています


●「T-90 後期型」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」、左右の「フェンダー」の5ブロックで構成されています

【 砲 塔 】
●砲塔は、「T-90 後期型」としての角張った形状の溶接型砲塔が表現されており、砲塔表面に貼られた増加装甲は別パーツで、増加装甲の固定ボルトはエッチングパーツで再現します

●「51口径 125mm滑腔砲　2A64M」の砲身は、上下に分割されたパーツで再現、砲口部分は別パーツとなります
　・ 防盾は、防盾本体と先端のリング部分の2パーツで構成、リング部分はエッチングで再現
　・ 防盾は防塵カバーが付いた状態で再現されています

●砲塔は上下に分割されたパーツ構成で再現、これに1枚ずつパーツ化された増加装甲を取り付け、その上に1枚ずつパーツ化された爆発反応装甲を取り付ける構成となっています
　・ 砲塔前部の爆発反応装甲は1個ずつがパーツ化されたものを楔状に2個貼り合わせて1つのブロックを形成、これを砲塔に1ブロックずツ取り付けて再現します
　・ 砲手ハッチは3層構造がパーツ分割によって再現され、開閉状態を選択して組み立てることができます
　・ 砲手用照準サイトの前面とフード部分はエッチングで再現
　・ 砲塔後部の各収納箱は、箱組み状に各パネルを貼り合わせる方式となります
　・ 増加装甲のボルト部分を再現するエッチングパーツが付属
　・ スモークディスチャージャーは個別にパーツ化されています

●車長キューポラは砲塔とは別パーツとなっています
　・ ペリスコープ、照準サイトはクリアパーツで再現
　・ 車長ハッチは別パーツで、開閉状態を選択して作製できます
　・ 車長キューポラの内部が再現されており、車長用の照準装置などがパーツ化
　・ 対空機銃は7パーツで再現され、銃口部分が開口されています

【 車体上部 】
●車体上部は、「T-90 後期型」の車体レイアウトが再現され、基本躯体に増加装甲、爆発反応装甲などを貼り付ける構成となっています

●車体上部は一体成型のパーツで再現、エンジンデッキは別パーツ化しています
　・ 前面の爆発反応装甲は一体成型で再現され、車体上部に装着させます
　・ 操縦手ハッチは別パーツ化され開閉状態を選択できます
　・ エンジンデッキは前後に分割したパーツで再現
　・ エンジングリルのメッシュを再現するエッチングパーツが付属
　・ 前後の車幅灯は別パーツ化して再現
　・ 前照灯は、本体とガラス部分を再現するクリアパーツの2パーツで構成
　・ ライトガードは複雑な形状を一体成型のパーツで再現しています
　・ 増加装甲のボルト部分を再現するエッチングパーツが付属

【 車体下部 】
●車体下部は、「T-72」譲りの複雑な形状となる底部を再現、履帯は接着連結式となっています

●車体下部は、バスタブ状に一体成型したパーツで再現、前部パネルと後部パネルは別パーツ化しています
　・ サスペンションアームはそれぞれ独立したパーツで再現
　・ 起動輪、誘導輪、下部転輪は前後に分割したパーツで再現、内蔵するポリキャップにより回転可動します
　・ 後部パネルに装備される軟弱地脱出用の丸太が付属、固定バンドはエッチングで再現
　・ 後部の予備燃料タンクは4分割したパーツで再現され、配管を再現する軟質素材製のパイプが付属しています
　・ 牽引ワイヤーのアイの部分はプラパーツ、ワイヤー本体は付属の鉄製ワイヤーを使用します

【 フェンダー 】
●フェンダーは特徴的なプレスパターンが表現され、雑具箱上のディテールも立体的な彫刻で再現されています

●フェンダーは左右とも一体成型のパーツで再現され、フェンダー支持架は別パーツ化して再現しています
　・ 右側のフェンダー上の雑具箱は5個並んだ状態を一体成型のパーツで再現、後部パネルは別パーツ化しています
　・ 左側のフェンダー上の雑具箱は前後のブロックで構成され、排気管を挟むように接着します
　・ 雑具箱の固定バンドはエッチングで再現
　・ 排気管は2パーツで構成され、上部の箱の蓋は2種をセット、選択して作成することができます
　・ サイドスカートは左右とも一体成型のパーツで再現され、上部のフック類は別パーツ化して再現しています
　・ サイドスカートに装着されている増加装甲板は個別にパーツ化

【 履 帯 】
●履帯は、1枚ずつが分割された接着連結式履帯が付属しています
　・ 各履帯（履板）は、側面のコネクターを含めて一体成型され、センターガイドは別パーツです
　・ 履帯を組み立てるための治具が付属
　・ 履帯は、履帯ピン部分に滑り止めパターンが付いたダブルピン式履帯が再現されています


●エンジングリルのメッシュ、追加装甲のボルト、雑具箱の固定バンド、各部のディテールを再現するエッチングパーツが付属
●前照灯のガラス部、ペリスコープ、車長用の照準サイトのガラス部などを再現するクリアパーツが付属しています


【 「ロシア T-90SA 主力戦車」の塗装 】
●説明書には「T-90 後期型」の1種類の塗装例（砂漠迷彩）が記載されています


●「ロシア T-90SA 主力戦車」の完成時のサイズ
　・ 全長 ： 289mm
　・ 全幅 ： 108mm
●パーツ数 ： 1300点以上

【 「ロシア T-90SA 主力戦車」のパッケージ内容 】

　・ ロシア軍 主力戦車 T-90 後期型 ×1
　・ エッチングシート ×2
　・ 鉄線 ×2本
　

●2014年 一部新金型