陸上自衛隊 61式戦車 (プラモデル)

ファインモールド   1/35 ミリタリー   No.FM043   スケール:1/35

当店税込価格 ¥4,752 (メーカー希望小売価格 5,280
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陸上自衛隊 61式戦車 プラモデル (ファインモールド 1/35 ミリタリー No.FM043) 商品画像

「陸上自衛隊 61式戦車 プラモデル (ファインモールド 1/35 ミリタリー  No.FM043 )」です


●陸上自衛隊の国産初となる戦車「61式戦車」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット

●アメリカ製の戦車を参考としつつも日本独自のデザインと技術によって誕生した「61式戦車」を再現、無骨なスタイルながら細部では日本らしい繊細さも併せ持つ独特のフォルムを再現した内容となっています

●キットは、「61式戦車」の初期の仕様が表現されており、発煙弾発射装置は未装備で、予備燃料タンクの固定具はシンプルな構造となっています
 ・ この初期の仕様は、陸上自衛隊が2色迷彩を採用するよりもかなり以前の時期となり、おそらく1970年代後半頃までの状態と思われます

【 「61式戦車」について 】


●陸上自衛隊では、その発足時からアメリカ軍の戦車が供与され、このような戦車は陸上自衛隊の戦車運用の確立と乗員の育成に大きく寄与しました
●しかし、供与された戦車はアメリカ軍では既に2戦級となっていた車両であり、当時の東側の戦車と比べて非力さが否めませんでした

●そこで、陸上自衛隊ではアメリカから新型戦車を導入するプランと、新規に国産戦車を開発するプランとが比較されます
●アメリカから新型戦車を導入するプランは、ある程度性能が保障された戦車を確保できるという長所を持っていましたが、以下の点などから国産戦車開発の道が選ばれました
 ・ それまでのアメリカ戦車の経験から日本人の体格に合った戦車が求められたこと
 ・ 戦車の車格も日本の国情に沿い、鉄道輸送にも適したコンパクトな車両が適していたこと
 ・ 防衛産業の育成という観点
 ・ 日本は第2次世界大戦時に国産戦車を開発、生産しており、戦車開発の土壌が育まれていたこと

●この国産戦車の開発に関しては、戦後の空白期間を置いて開発されたことや、新たな技術の確立などから、その開発は難航、装備していたアメリカ戦車や「M36」「M47」「M48」を参考にしながら4度に渡る試作車(「STA-1」~「STA-4」)を重ね、1961年に「61式戦車」として制式採用されました

●「61式戦車」は、「M47」「M48」などに装備されている「54口径 90mm戦車砲」を装備、ただその車体は鉄道輸送の関係から全幅は2.96mに抑えられ、「M47」「M48」と比べるとかなりコンパクトな車体となっています
●試作車では、オートマチックトランスミッションが取り入れられましたが、当時の技術ではパワーのロスが大きく、量産車では機械式トランスミッションを採用、これにより最高速度45km/hを発揮することができました
●ただし、この機械式トランスミッションはエンジンの回転数と車両の速度が同期しないと変速ができないという欠点も持っており、操縦手への負担は大きく、「61式戦車」は歴代の陸上自衛隊の戦車の中では最も操縦が困難な車両でした

●また、技術的な問題からトランスミッションは車体前方に配置されており、その点検及び取り外し用のパネルが車体前面に設けられ、これは防御上から大きな欠点となりました

●「61式戦車」は、戦後初の国産戦車として自衛隊のみならず国民から広く人気を博し、供与されたアメリカ製戦車に取って代わる存在として富士の「戦車教導団」を皮切りに重点防御地域であった北海道へ、そして順次本土地域へと配備されます

●「61式戦車」は560両が生産され、永らく陸上自衛隊の主力戦車としての地位を占めていましたが、時代が進み後継車両である「74式戦車」の量産が開始されると生産が中止、更に戦後第3世代戦車である「90式戦車」が開発されると退役が進みました

●「61式戦車」は2000年に全車が退役しましたが、戦後の戦車開発の空白を埋める存在として「74式戦車」「90式戦車」「10式戦車」と続く国産戦車の礎を作った車両であり、自衛隊の装備史に欠かせない存在としてその血は脈々と受け継がれているのです

陸上自衛隊 61式戦車の商品画像

【 「陸上自衛隊 61式戦車」のキット内容について 】


●この陸上自衛隊の「61式戦車」を再現したプラスチックモデル組立てキットです

●ファインモールド社の高いリサーチ力と造形技術により「61式戦車」を再現、全体のフォルムを捉えながら、意外と細かな造りとなる実車の構造を同社ならではの繊細なモールドで再現しています

●砲塔部分の削ぎ取ったような鋳造肌、車体各部の溶接跡、前面の点検パネルのボルトなど、「61式戦車」の特徴を細やかに再現しながらも、スケールモデルとして適度な省略や強弱をつけたモールドの表現力をもってパーツ数を抑え、模型本来の作る楽しさと完成後の精密感を感じることができる内容となっています


●「61式戦車」は、「砲塔」「銃塔」「車体上部」「車体下部」の4ブロックで構成されています

【 砲 塔 】
●砲塔は、後部のバスル部が長い「61式戦車」の砲塔形状を再現、実車に沿って表面には削ぎ落としたような鋳造肌が表現されています

●「54口径 90mm戦車砲」の砲身は、左右に分割したパーツ構成となっています
 ・ 防盾は、前後に分割したパーツ構成により、防塵カバーが付いた状態を再現
 ・ 砲身の基部には、防塵カバーが再現されています

●砲塔は、上下に分割したパーツ構成となっています
 ・ 装填手ハッチは別パーツで、開閉状態を選択して作製することができます
 ・ 砲塔側面の手摺りは、左右それぞれ1パーツで再現され、砲塔パーツのダボ穴となる窪みに接着します
 ・ アンテナは、基部から先端部までが一体成型のパーツで再現されています
 ・ 砲塔後部の雑具箱は前後分割のパーツで構成、蓋が閉まった状態となっています

【 銃 塔 】
●銃塔は、上部に盛り上がった特徴的な形状を再現、ハッチを開放状態とすると露出してしまう内部構造は1パーツながらも雰囲気良く表現されています

●銃塔は、銃塔本体と底部とに分割されたパーツ構成となっています
 ・ 車長ハッチは別パーツで、開閉状態を選択して作製できます
 ・ 測距儀は、前面部分が銃塔本体と別パーツとなっており、測距儀の対物レンズ部分が開口されています
 ・ ペリスコープはクリアーパーツとなります
 ・ ビジョンブロック部は開口処理され、これにクリアーパーツのビジョンブロックを取り付けます

●銃塔の内部には、1パーツによって測距儀やペリスコープなどの内部機能が再現されています

●銃塔に装備される「M2重機関銃」は、揺架も含めて一体成型のパーツで再現されています
 ・ コッキングハンドル、機関部の蓋は別パーツとなっています
 ・ 銃架は1パーツで構成され、これに弾薬箱受けと、リンク排出口を取り付けます
 ・ 「M2重機関銃」は、任意の角度に固定して接着します

【 車体上部 】
●車体上部は、全体に傾斜した装甲で覆われた「61式戦車」としての車体レイアウトを再現、各パネルの接合部分には凹状のモールドで溶接跡が表現されています

●車体上部は、後部パネルを除いて一体成型のパーツで再現されています
 ・ 予備燃料タンクが装着される部分も別パーツ化しています
 ・ 操縦手ハッチは別パーツで、開閉状態を選択して作製することができます
 ・ エンジングリルは、ルーバー部分が再現されており、その上のメッシュは省略されています(メッシュは、ファインモールド社製「61式戦車用 エッチングパーツ」に含まれています)
 ・ 排気管は、前部の装甲カバーも含めて一体成型のパーツで再現、排気管カバーはエッチングパーツとなっています
 ・ 各ハッチの把手は個別にパーツ化
 ・ 車載工具類は固定具が一体成型されています

●前照灯及び赤外線灯、管制灯、ホーンがそれぞれ個別にパーツ化されています
 ・ 前照灯のガラス部はクリアパーツとなります
 ・ 各ライトガードは、左右のパーツと、滑り止め部分を含めた上部パーツとで構成され、その薄さと構造を再現しています

●フェンダーは、前部から最後部までを一体成型のパーツで再現、中央部分はスポンソン下部の蓋を兼ねています
 ・ フェンダー前部のフェンダー支持架はエッチングパーツとなります

【 車体下部 】
●車体下部は、「61式戦車」の底部が角張った状態の舟形となる形状を再現、緊急脱出口などの底面のディテールもパーツ上の彫刻で再現されています

●車体下部は、箱組み状に各パネルを貼り合わせる構成となっています
 ・ サスペンションアーム、ダンパー、ショックアブソーバーは別パーツにて再現
 ・ 下部転輪は、転輪本体とリムの部分とで構成され、ホイール部分のリムが内側に突き出した形状が再現されています
 ・ 誘導輪は前後に分割され、履帯との接触部分の肉抜き穴が表現されています
 ・ 牽引フックは、フック本体とフックを支えるステーの2パーツで構成

【 履 帯 】
●履帯は、接着連結式履帯が付属しています
 ・ 車体の上下の直線部は繋がった状態のパーツ、前後の曲線部は1枚ずつが分割されたパーツで構成されています
 ・ 上部転輪による弛みが表現されています


●ペリスコープ、ビジョンブロック、前照灯のガラス部などを再現するクリアーパーツが付属
●排気管部分のメッシュ、フェンダー支持架などを再現するエッチングパーツが付属しています

陸上自衛隊 61式戦車の商品画像

【 「61式戦車」の塗装とマーキング 】
●「61式戦車」のマーキングとして、陸上自衛隊仕様となる1種類の塗装例と5種のマーキング例が説明書に記載されています
 ・ 第3戦車大隊 第4中隊 (今津駐屯地)
 ・ 戦車教導隊 第2中隊 (富士駐屯地)
 ・ 第4戦車大隊 第4中隊 (玖珠駐屯地)
 ・ 第1戦車群 (北恵庭駐屯地)
 ・ 第11戦車大隊 第1中隊 (真駒内駐屯地)

●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、部隊マーク、陸上自衛隊マーク、車体番号、部隊表示、車台番号などを再現したデカールが付属しています


【 「陸上自衛隊 61式戦車」のパッケージ内容 】


 ・ 陸上自衛隊 61式戦車 ×1
 ・ デカールシート ×1


●2014年 完全新金型


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【 「陸上自衛隊 61式戦車」のワンポイント 】


●1/35スケールの「61式戦車」のキットと言えば、永らくタミヤ社製「陸上自衛隊 61式戦車」のみでしたが、2014年、満を持してファインモールド社の本キットが加わりました
●タミヤ社製「陸上自衛隊 61式戦車」はモーターライズ版から改訂された傑作キットですが、元々が1970年に製品化されたものであり、ライトガードの処理やエンジングリルの表現など現在のレベルで見ると物足りない部分があるのも事実です
 ・ ただし、溶接跡の表現など、現在の目で見ても決して年代を感じさせないものが多々あります

●本キットは、ファインモールド社らしい繊細なタッチで「61式戦車」が再現されています
●タミヤ社製「陸上自衛隊 61式戦車」は、モーターライズ版が元となっているため、少々骨太な印象を受けるのに対して、このキットでは女性的とも言うべき繊細さを感じます
●また、さすが最新のニューキットらしく、パーツ数は抑えながらもディテールもしっかりと表現されており、「自衛隊 73式 小型トラック (キャンバストップ)」「陸上自衛隊 60式装甲車」などの自衛隊車両シリーズで培われてきた技術によって、陸上自衛隊の歴代の戦車の中でも最も作りが細かな「61式戦車」を再現しています

●ただ一点、気になる点としては、エンジングリル部分のメッシュが再現されていないことです
●この部分は下側のルーバーが再現されているのですが、メッシュがないとさすがに車両全体の印象が変わってしまいます
●幸い、ファインモールド社からは、この部分のメッシュを再現した「61式戦車用 エッチングパーツ」が発売されていますので、できればこのパーツを利用すると更に良くなることでしょう
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