1/35 ステゴザウルス シリーズ ロシア 9A52-2 スメーチ MENG-MODEL (モンモデル)

「ロシア 9A52-2 スメーチ プラモデル (MENG-MODEL 1/35 ステゴザウルス シリーズ  No.SS-009 )」です

●現用ロシア軍の長距離多連装ロケットシステム「9K58 スメーチ」（西側名「BM-30」）を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット

●長大な射程距離とキャニスター弾を用いて広域に渡る制圧力を有する長距離多連装ロケットシステム「9K58 スメーチ」を再現、巨大な「MAZ534M」の車体に巨大な「9K52-2 ロケットランチャー」を搭載した、迫力溢れた姿を再現した内容となっています

【 「9K58 スメーチ」について 】

●ロケット砲は、ロケット弾自体の単価は高いものの、火砲と比べると発射時の反動が少ないため架台を含めて発射装置を簡単な構造にすることができ、総合的には低コストな兵器です

●ただし、誘導装置が付いていないロケット弾は、推進薬の燃焼の微細な乱れや風などの影響を受け弾道が安定しにくいという欠点を持っており、精密射撃に適した兵器ではありません

●第2次世界大戦時から、ソ連軍は低コストで数を揃えやすいロケット砲に注目、命中精度の低さは多連装や多数のロケット砲を集中的に使用することで広く面制圧をするという戦法を採りました

●第2次世界大戦後もソ連軍のロケット砲重視の方針は変わらず、「BM-14」や「BM-21」といったロケット砲を開発、このようなロケット砲は支援火砲として確固たる地位を得ていました

●このようなロケット砲を重視するソ連軍に対し、アメリカ軍では精密射撃にこだわったことからロケット砲の運用には消極的でした
●しかし、ロケット砲は、ロケット弾を大型化して推進薬を増やすほど射程距離を延伸することが可能であり、射撃位置を探る評定技術の向上にともない、射程距離の長さが重要視されるようになったことから、アメリカ軍でもロケット砲に注目するようになります

●1982年、アメリカ軍は長距離多連装ロケットシステム「MLRS」を開発、これは従来の火砲よりも長い射程を有し、命中精度の低さは内蔵する多数の子爆弾を着弾地点上空でバラ撒くことでカバー、広い範囲を一気に制圧できる能力を持っています
●この「MLRS」はアメリカ軍のみならず、西側諸国で広く導入が進められ、「MLRS」の広域に渡る面制圧能力の高さは、ソ連軍、ワルシャワ条約機構軍にとって大きな脅威となります

●この「MLRS」の登場を受けてソ連軍が1980年代前半に開発したのが長距離多連装ロケットシステム「9K58 スメーチ」です
　・ 「9K58 スメーチ」は、弾道ミサイルの車台にも用いられる巨大な「MAZ534M」を車体として、従来のロケット砲とは桁違いに大きいロケットランチャー「9K52-2」を搭載、ロケット弾は「MLRS」と同様に子爆弾を内蔵し、広範囲に渡って大きな制圧力を発揮する能力を持っています
　・ 飛翔距離が長い程、命中精度が落ちる傾向にあるロケット弾に対しては、簡易な姿勢制御システムを装備しており、従来のロケット砲よりも着弾のバラ付きが少ないというメリットも備えています

●また、「MLRS」の最大射程が45km程度なのに対して、「9K58 スメーチ」は70km～90kmという能力を持ち、「MLRS」を凌ぐ性能を持っています

●「9K58 スメーチ」は、ソ連軍やその後のロシア軍、旧東側諸国で運用が行われ、インドやアルジェリアなどでも導入、更に中国ではコピー生産を行っており、強力なロケット砲としてその存在を誇示しているのです

【 「ロシア 9A52-2 スメーチ」のキット内容について 】

●このロシア軍の長距離多連装ロケットシステム「9K58 スメーチ」（西側名「BM-30」）を再現したプラスチックモデル組立キットです

●MENGモデル社による徹底した実車リサーチ力を反映した造型力で「9K58 スメーチ」を再現、キャビンなどのパーツには一体成型を用いながらも、随所に細分化したパーツとエッチングパーツを交えた構成で、その巨大で複雑な構造とディテール再現に重きを置いた内容となっています
　・ パーツ数は多く、エッチングパーツも含まれていますので、中級者以上のユーザーを対象としたキットとなります


●「9K58 スメーチ」は、「キャビン」「エンジン」「エンジンデッキ」「射撃管制室」「ロケットランチャー」「架台」「シャーシ」の7ブロックで構成しています

【 キャビン 】
●ボックス型のキャビンは、「MAZ534M」特有の形状を再現、表面のリベットやプレスパターンなどを繊細なモールドで再現しています

●キャビンは、左右に分割したパーツ構成
　・ 各「ウィンド」はクリアパーツで再現
　・ 「ドア」は別パーツ化、開閉状態を選択できます
　・ 「前照灯」と「サーチライト」は、前後に分割したパーツで再現、前部はクリアパーツとなります
　・ 「サーチライト」のガードはエッチングパーツで再現、形状を作製する治具が付属しています
　・ 「ワイパー」を別パーツ化して再現しています
　・ 「サイドミラー」は、ミラー本体とステーの2パーツで構成、ミラー面を再現したメタルインレットシールが付属しています
　・ キャビン下部の「足掛け」「マッドフラップ」などを別パーツ化しています

●キャビン内部を再現、以下のパーツで構成しています
　・ フロアパネル
　・ 座席
　・ メーターパネル（メーターを再現するデカールが付属）
　・ ハンドル
　・ レバー
　・ ペダル類
　・ ボンベ
　など

【 エンジン 】
●細分化したパーツ構成でエンジン部を詳細に再現、5パーツで構成した「クランクケース」に、8パーツで構成した左右の各「シリンダーボックス」を取り付けて作製します
　・ 「発電機」「排気管」などを別パーツ化しています
　・ エンジン後方の「ギアボックス」は12パーツで再現
　・ エンジン前方の「ラジエター」は5パーツで再現しています

【 エンジンデッキ 】
●エンジンデッキは、各パネルを貼り合わせて作製します
　・ 前部のグリルは一体成型のパーツで再現、裏側のスリットはエッチングパーツで再現しています
　・ 右側面の「バッテリーケース」と潤滑油用の「ラジエター」を再現、「バッテリーケース」は8パーツ、「ラジエター」は8パーツで構成しています
　・ 「バッテリーケース」側面のメッシュはエッチングパーツで再現
　・ 「牽引ワイヤー」は、アイの部分はプラパーツ、ワイヤー本体は付属の紐を使用して作製します

●エンジンデッキ上部の「エアフィルター」「工具箱」をブロック化して再現、各ブロックごとに組み立てて、エンジンデッキへと取り付けます
●エンジンデッキ前方に取り付ける「防寒カバー」を再現したパーツが付属、装着の有無を選択できます

【 射撃管制室 】
●車体中央部の射撃管制室はボックス型の形状を再現、天板のフレーム構造や表面のリベットなどを繊細なモールドで再現しています

●射撃管制室は、各パネルを箱組み状に貼り合せて作製します
　・ 「ドア」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
　・ 各「ウィンド」はクリアパーツで再現、「ワイパー」は別パーツ化して再現しています
　・ 「消火器」「物入れ」などを別パーツ化、「物入れ」はエッチングパーツで再現しています

●射撃管制室内部を再現、以下のパーツで構成しています
　・ フロアパネル
　・ 操作パネル
　・ 無線機
　・ 座席　
　など

【 ロケットランチャー 】
●12本のランチャーを束ねた「9K52-2」の構造を再現、細分化したパーツ構成と、ディテールに関してはエッチングパーツを用いることで、複雑な構造を再現しています

●ロケットランチャーは、1本ずつ個別にブロック化したランチャー本体とフレームとを組み合わせて作製します
　・ 「ランチャー」本体は4ブロックで構成、各ブロックは上下に分割したパーツで再現しています
　・ 「ランチャー」最後部の発射機能の各ディテールは個別にパーツ化して再現
　・ 「ロケット弾」は先端部と尾部をパーツ化、装填状態とする場合にはランチャー内部へと取り付けます
　・ 「ロケット弾」を装填していない状態を作製する場合には、「蓋」のパーツを取り付けます
　・ 「フレーム」は各パネルを貼り合わせて作製します
　・ 「ロケットランチャー」は、完成後も上下に可動させることができます

【 架 台 】
●架台は、上下に分割したパーツ構成
　・ 上部の「旋回装置」、左右の「油圧パッド」「パワーパック」をブロック化して再現、各ブロックごとに組み立てて架台へと取り付けます
　・ 「ステップ」はそれぞれ一体成型のパーツで再現、「ヒンジ」や「梯子」の固定具などは付属のエッチングパーツで再現します
　・ 「ステップ」の「梯子」は2パーツで再現、展開した状態と畳んだ状態とを選択することができます
　・ 「照準器」は、各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します
　・ 「照準器」用のステーは細分化したパーツで再現

【 シャーシ 】
●細分化したパーツ構成でシャーシの構造を再現、フレームの内側に位置する動力伝達装置なども細かく再現しています

●シャーシのメインフレームは縦方向のフレームと横方向のフレームを組み合わせて作製します
　・ 「動力伝達装置」は各ブロックごとに構成、ブロックごとに組み立ててシャーシへと取り付けます
　・ 「ダブルウィシュボーンサスペンション」は上下のアームに各ホイール基部を挟み込んで作製、前後に伸びるバーは個別にパーツ化しています
　・ ステアリングは可動として組み立てることができます
　・ 「ショックアブソーバー」は別パーツ化
　・ 「燃料タンク」「オイルタンク」「収納箱」はそれぞれブロック化して再現、各ブロックごとに組み立ててシャーシへと取り付けます
　・ 「後部フェンダー」は、前後に分割したパーツで構成、マッドフラップは別パーツ化しています
　・ 「車輪止め」（×2）が付属、各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します

●前部バンパーは一体成型のパーツで再現、側面部はエッチングパーツで再現します
　・ 「前照灯」及び「ウィンカー」は前後に分割したパーツ構成、前部はクリアパーツで再現しています
　・ 「ライトガード」はエッチングパーツで再現、ガードの形状を作製する治具が付属しています
　・ 「ナンバープレート」もエッチングパーツで再現しています

●タイヤはホイール部とゴムの部分とに分割、ゴムの部分は軟質素材製となります
　・ ゴムの部分には複雑なトレッドパターンを深めのモールドで再現
　・ ホイール部に内蔵するポリキャップにより、タイヤは回転可動します


●各ウィンド、前照灯、サーチライトのガラス部などを再現するクリアパーツが付属
●ライトガード、エンジングリルのスリット、側面のメッシュ、各部のディテールなどを再現するエッチングパーツが付属しています


【 「9A52-2 スメーチ」の塗装とマーキング 】
●「9A52-2 スメーチ」のマーキングとして、6種類の塗装例が説明書に記載されています
　・ ロシア軍所属車両 （2009年軍事パレード時）
　・ ロシア軍所属車両 （2008年軍事見本市）
　・ ベラルーシ軍 第336ロケット砲旅団所属車両
　・ ロシア軍 第79ロケット砲旅団所属車両 （トベリ / 2014年）
　・ ロシア軍所属車両 （北アフカズ / 2009年）
　・ クウェート陸軍砲兵隊所属車両

●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、ナンバープレートなどを再現したデカールが付属しています


●「ロシア 9A52-2 スメーチ」の完成時のサイズ
　・ 全長 ： 351mm
　・ 全幅 ： 88mm

【 「ロシア 9A52-2 スメーチ」のパッケージ内容 】

　・ 9K58 スメーチ ×1
　・ エッチングシート ×2
　・ 紐 ×1
　・ デカールシート ×1
　・ インレットシールシート ×1
　・ 組立て説明書 ×1
　

●2015年 完全新金型