ドイツ重戦車 キングタイガー (ヘンシェル砲塔)
「ドイツ重戦車 キングタイガー (ヘンシェル砲塔) (プラモデル) (タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.164 )」です
●「ドイツ重戦車 キングタイガー (ヘンシェル砲塔)」です
●第2次世界大戦後期におけるドイツ軍の重戦車「キングタイガー」の「ヘンシェル砲塔型」を1/35のスケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●第2次世界大戦に登場した戦車の中で最強を誇る「キングタイガー」を再現、傾斜した車体に分厚い装甲、そして長砲身の「88mm砲」を装備した端整かつ迫力あるフォルムを再現した内容となっています【 「キングタイガー ヘンシェル砲塔型」について 】
●「キングタイガー」は、「タイガー 1」の火力強化型として「タイガー 1」が試作段階の時期から計画が進行していました
・ この計画により、「VK4502(P)」という車輌のプランが生まれています
●1943年1月、この計画に対して正式に開発命令が下され、同年11月に最初の試作車が完成します
●この試作車と初期の量産車の50両には、先行量産されていた「VK4502(P)」用の曲線形の「ポルシェ型砲塔」が装備されていましたが、その形状から被弾時の跳弾により車体上部に被害が及び易いことと、生産性の悪さから「ヘンシェル」社によって改良型の開発が行われました
●1944年6月から生産が開始された「キングタイガー ヘンシェル砲塔型」は、砲塔形状を角型へと変更、装甲厚も増やされています
●その結果同車は、砲塔前面装甲は180mm厚、車体前面装甲は150mm厚という分厚い装甲を誇り、主砲には当時としては最も装甲貫通能力が高い「88mm戦車砲 KwK43」を搭載、その破格の攻撃力と防御力により、まさに最強の戦車となりました
・ 「キングタイガー」に対抗できる連合軍戦車は存在しておらず、特にその前面防御力は尋常ではなく、装甲が貫かれたという戦闘記録は残っていません
●ただし、弱点はエンジンとトランスミッションの駆動系で、「キングタイガー」の68トンにもなる重量を動かすために負荷が大きく、長距離の自走時において火災が発生したり、戦闘行動時の負担でトランスミッションや最終減速装置(起動輪のデファレンシャル)が故障してしまうことが頻繁に発生しました
・ 「キングタイガー」といえば、機動力が低いというイメージがありますが、通常走行時の速度は低いものでは有りませんでした
・ 問題は、その大重量による戦略的機動力の低さで、故障した場合の牽引作業は中戦車とは比較にならず、軟弱な路面では走行に支障があり、渡河する場合は橋梁の強度も考慮しなければなりませんでした
●この「キングタイガー」は、ノルマンディ戦において初めて西側連合軍に姿を見せ、その強力さを知らしめましたが、参加したのは同戦の後期であり、圧倒的戦力の差から戦いの流れを変えることはできませんでした
●その後、「キングタイガー」は、アルデンヌ戦、ハンガリー戦、ドイツ本国での防衛戦、そしてベルリン戦などの主要な戦いに参加、最強の戦車として連合軍に対して奮戦し、その装甲と攻撃力により連合軍戦車に対し圧倒的な強さを発揮します
●しかし、同車の登場はドイツ軍の苦境に時期と重なったために、空陸での戦力差は絶望的な状況となっており、大戦末期においては燃料不足により放棄される車両も多く、「キングタイガー」は苦戦を強いられながら、ドイツ軍と最期を共にしたのでした
【 「ドイツ重戦車 キングタイガー (ヘンシェル砲塔)」のキット内容について 】
●このドイツ軍の重戦車「キングタイガー」の「ヘンシェル砲塔型」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●「キングタイガー ヘンシェル砲塔型」をタミヤタッチによりシャープかつ豊かに再現、タミヤならではのメリハリの有るモールドにより、当時世界最強を誇った同車のフォルムと質感を存分に表現した内容となっています
●また、「キングタイガー」の魅力とディテールを追求しながらも、タミヤMMシリーズの美点として過度に細部表現に拘ることなく、作り易さがしっかりと考慮されており、初心者からベテランモデラーまで模型としての「作る楽しさ」を感じることがでることでしょう
●「キングタイガー」は、砲塔、車体上部、車体下部、後部パネルの4ブロックで構成されています
【 砲 塔 】
●砲塔は、パーツ数を抑えながら分厚い装甲で構成された基本形状と各部のディテールが表現されています
●砲身は、先端部のマズルブレーキを含めて左右分割式です
・ 砲尾部分も再現され、4パーツで構成
・ 砲身は、基部で締める金属ネジにより上下に可動します
●防盾は「段無しタイプ」と「段付きタイプ」の2種類が用意され、選択して使用します
・ 防盾部分は、前後方向に3分割式となっています
●砲塔は、上部、下部、前面部の3分割式です
・ 車長ハッチ、装填手ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ ベンチレーターは、通常のタイプと防水カバーが付いたタイプとを選択できます
・ 対空機銃及び機銃架のパーツが付属し、装着の有無が選択可能です
・ 後部のエスケープハッチは別パーツで、裏側のディテールも再現され、開閉可動式となっています
・ 砲塔内部の後部に存在する砲弾ラックがパーツ化されています
【 車体上部 】
●車体上部は、タミヤらしいかっちりとした彫刻と、強弱を付けた彫りの深いモールドにより、「キングタイガー」ならではの装甲板や天板部分の造りを再現、フェンダー上の微細なリベットなども繊細な彫刻によって表現されています
●車体上部は、前部のフェンダーも含めて一体成型となっています
・ 車体上部には、サイドフェンダーの取り付けベースが一体成型されています
・ 前部の機銃マウント部は別パーツです
・ 操縦手ハッチ、前方機銃手ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ エンジンデッキ前部の手榴弾防止カバーは、枠の部分がプラパーツ、ネット部分は接着可能な素材によるメッシュパーツにより再現します
・ エンジン点検ハッチは別パーツです
・ サイドスカートは、左右各1パーツで構成されています
【 車体下部 】
●車体下部はパーツ数を抑えながら複雑な足周りを再現、同社製キットらしく確実且つ強度を保ちながら組み上げることができます
●車体下部は、バスタブ式に一体成型されています
・ サスペンションアームは別パーツで、車体側の固定ピンにより正位置に固定されます
・ 転輪は左右分割式で、中央のハブキャップ部分は別パーツです
・ 起動輪、誘導輪は内蔵させるポリキャップにより可動します
【 履 帯 】
●履帯は、接着及び塗装が可能な素材によるベルト式履帯が付属しています
・ 履帯は、起動輪9枚歯用の標準型履帯となる「Gg26/800/300」が再現されており、モデルカステン製「ティーガー 2型 戦車用 履帯 (可動式)」、「ヤークトティーガー用履帯 (可動式)」がこれに対応しています
【 後部パネル 】
●後部パネルは、尾灯、エンジン点検口カバーなども含めて一体成型されています
・ 排気管は前後分割式で、中央のボルト取り付けベース部は別パーツです
【 フィギュア 】
●武装親衛隊の戦車兵のフィギュアが1体付属しています
・ フィギュアは、車長キューポラから上半身を出し、ハッチ部分に両手を置いているポーズです
・ 服装は、「Uボート」コートを着用、将校帽を被った姿です
・ 服の皺の表現はスケールに沿っており、咽頭マイクや配線、ベルトなどのディテールは繊細且つ立体的にモールドされています
・ フィギュアは、胴体、両腕のパーツ構成です
【 塗装とマーキング 】
●「キングタイガー ヘンシェル砲塔型」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる4種類の塗装例が説明書に記載されています
・ SS第501重戦車大隊 332号室 (アルデンヌ)
・ SS第501重戦車大隊 222号室 (アルデンヌ)
・ 第503重戦車大隊 233号車
・ 第505重戦車大隊 132号車
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、車体番号、部隊記号などを再現したデカールが付属しています
●1993年 完全新金型