ドイツ駆逐戦車 ヘッツァー 中期生産型 (プラモデル)タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.285 スケール:1/35
|
||||||||||||
「ドイツ駆逐戦車 ヘッツァー 中期生産型 プラモデル (タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.285 )」です●第2次世界大戦後期におけるドイツ軍の「駆逐戦車 ヘッツァー 中期型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット ●先鋭的でスパルタンなフォルムを持つ「ヘッツァー」を再現、小型の車体に直線的な装甲を持ち、ドイツ軍車輌としては珍しく不要なものを極力削ぎ取った、無駄の無い姿が表現されています 【 「Sd.Kfz.138/2 38t式軽駆逐戦車 ヘッツァー」について 】●1943年、ドイツは連合軍による集中的な爆撃に晒され、同年10月には当時の主力対戦車兵器である「3号突撃砲」の生産ラインも被害を受けました ●「3号突撃砲」は、ドイツ軍の機甲兵力の重要な一翼を担っており、同車の生産が遅延することにより、地上部隊の戦況に大きな影響を与えかねない情況が懸念されました ●そこで、ドイツ軍は「4号戦車」の上部に「3号突撃砲 G型」の戦闘室を装備した「4号突撃砲」を生産することとし、更に「38(t)戦車」ベースの自走砲を生産していたチェコの「BMM」社(チェコスロバキア併合前に「38(t)戦車を開発・生産した旧「CKD」社)に「3号突撃砲」の生産を命じます ●ところが、「BMM」社では工場規模と生産機械の関係で「3号突撃砲」サイズの車輌の生産は難しく、代替車輌の開発が行われることになります ●「BMM」社では総力を挙げてこの代替車輌となる新型駆逐戦車の開発に取り組み、同社が偵察戦車として試作した「38(t)n.A」のコンポーネントを利用し、早くも翌1944年1月にはモックアップが完成、3月から量産が開始されました ●この車輌は、「75mm対戦車砲 Pak39」を搭載、車体は避弾経始を考慮した傾斜の付いた装甲板で覆われ、前面装甲は60mmと、このクラスの小型車輌としては優秀な防御力を持ちました ・その反面、車体側面、後面は20mm厚という薄い装甲となっています ●駆逐戦車として主砲の同軸には機銃が装備されず、その代わりに車体上部にリモコン式機銃を搭載、乗員は車外に出ることなく機関銃を照準、射撃することができ、この装備は使用部隊から高い評価を受けます ●当初、この駆逐戦車は、快速性によりヒットエンドラン攻撃を行い、側面、後面の弱点を補うことが意図されましたが、各部の装甲の重量から従来のドイツ軍戦闘車両と変わらない機動性能に止まっています ●同車は、後に「ヘッツァー」と命名され、攻撃力は「4号戦車」と同じ、前面防御力はより強力であり、小型で強力な理想的な軽駆逐戦車として完成、最重要生産車両として各社の共同により大量の生産計画が立てられました ●「ヘッツァー」の生産は、前述のように1944年3月から開始され、途中生産工場の爆撃を受けながらも必死の生産が続けられ、終戦までに派生型を含めて3000両を生産するというドイツ軍車輌としては記録的な数を達成します ●同車は、大戦後期のドイツ軍の機甲兵力として欠かせない存在であり、各戦線の防御戦闘で要となる働きを見せます ●「ヘッツァー」は、初めは独立戦車駆逐大隊に配備、継いで各歩兵師団(擲弾兵師団)内の戦車猟兵大隊に支給され始め、戦車などを持たない歩兵師団において貴重な機甲戦力として活躍しています ●また、戦争末期においては、装備車輌を失った戦車部隊にも戦車の代わりとして装備され、まさしくドイツ軍に無くてはならない車輌となりました ●しかし、「ヘッツァー」は戦闘室が狭く、車内からの視察装置も最低限しか装備しておらず、車長のみ離れた位置(車体右後方)に配置され、装填手は主砲下を潜るように砲弾を取り出さなければならないなど、乗員には不評を受けましたが、当時の逼迫した戦況ではこのようなコストが安く、生産性が高い車輌が必要とされ、搭乗する戦車猟兵たちは戦術の妙により同車の欠点を克服しながら戦ったのでした ●「ヘッツァー」は、主に生産効率と整備性の向上を図って生産の途中において仕様変更が行われており、大まかには「前期型」「中期型」「後期型」の3タイプに分けられ、さらには「○月生産車」というように細分化される場合も有ります ・ただし、このような仕様変更は一斉に行われるのではなく、部品の供給や在庫の関係が左右しますので、一応の目安と考えた方が良いでしょう ●「中期型」は、1944年の夏ごろから同年12月までに生産されたタイプで、軽量タイプの防盾、操縦手用の直接式視察装置(後期型ではペリスコープ)、排気管が横置き式となっているのが特徴です ●「ヘッツァー」は、前述のように1944年3月から生産されましたが、最初は訓練部隊に配備され、最初の実戦部隊の配備は1944年7月となり、初期の実戦投入は東部戦線が中心となりました ●このため、西部戦線において「ヘッツァー」はノルマンディ戦には間に合わず、その登場は1944年秋頃からであり、大量に投入されたのはアルデンヌ戦からとなったようです ●「中期型」は、1944年の秋から戦場に登場、「後期型」の生産開始後も稼動不能となるまで使用され続け、その姿は終戦時まで見られました 【 「ドイツ駆逐戦車 ヘッツァー 中期生産型」のキット内容について 】●このドイツ軍の「軽駆逐戦車 ヘッツァー」の「中期型」を再現したプラスチックモデル組立てキットです ●タミヤタッチにより「ヘッツァー 中期型」をシャープかつ表情豊かに再現、前面装甲の厚さ、防盾及び基部のカラー部の鋳造表現、プレス式のフェンダーなどのポイントを押さえながら、全体形として同車の魅力を凝縮した仕上がりとなっています ●キットは、実車の雰囲気を捉えながらも、フェンダー取り付け部などの複雑な部分の造りは一体成型によって処理されており、同社MMシリーズとして作り易さが考慮、ストレス無く組み立てることができ、気軽にストレート組みや、ディテールアップへの挑戦、そしてジオラマへの展開など、作り手による様々なニーズに答えてくれるクオリティの高いキット内容です ●「ヘッツァー 中期型」は「防盾部」「車体上部」「車体下部」「左右後部フェンダー」の5ブロックで構成されています ●「75mm対戦車砲 Pak39」の砲身は一体成型となっており、砲口が開口処理されています ・ 砲尾部分の「カルダン式砲架」を再現、砲身は上下左右に可動します ・ 防盾は1パーツで構成され、上面、側面のネジ穴が再現、鋳造肌も表現されています ●車体上部は、前部フェンダーも含めて一体成型されており、エンジンデッキパネルは別パーツとなっています ・ エンジン点検ハッチは別パーツです ・ 車長ハッチ、装填手ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます ・ 照準器、砲隊鏡、ペリスコープがパーツ化、砲隊鏡はハッチから出した状態で固定できます ・ 照準器は、スライド式金型によりレンズ部分がモールドされています ・ 照準器カバーは別パーツにて再現 ・ 照準器ガード、ペリスコープガードはプラパーツにより再現 ・ 排気管は4パーツで構成、先端部は開口処理されています ●上部のリモコン式機銃は8パーツで構成されています ・ MG34機関銃本体が一体成型で再現され、これに機銃架、防盾を取り付ける構成となっています ・ 機銃は上下に可動式、車体部分に内蔵させるポリキャップにより左右方向に可動します ●車体下部はバスタブ式に一体成型され、後部パネルは別パーツとなっています ・ 前後の牽引用のプレート部は別パーツです ・ 各サスペンションユニットは4パーツで構成(全4ユニット) ・ 起動輪は、左右分割式でハブキャップが別パーツ、内蔵させるポリキャップにより可動します ・ 後部の牽引ワイヤーは、巻かれた状態で固定具も含めて一体成型されています ●履帯は、プラパーツによる一部連結式履帯と、接着及び塗装が可能な素材によるベルト式履帯が付属、選択して使用します ・ 一部連結式履帯は、上下の直線部は繋がったパーツ、前後の曲線部は1枚づつが分割されたパーツとなっています ・ 一部連結式履帯は、履帯上部に上部転輪による弛みが再現 ●後部の左右フェンダーは一体成型で、フェンダー支持架は別パーツとなっています ・ ジャッキは5パーツで構成され、固定具には固定クランプが表現されています ●側面のシュルツェンは、シュルツェン架も含めて左右各1パーツで構成、最後部のシュルツェン架は別パーツです ●戦車猟兵(戦車兵)のフィギュアが1体付属しています ・ 国防軍所属の兵士を再現 ・ 車外に立ち、リラックスした状態で佇んでいるシーンが表現されています ・ 服装は、戦車服(「パンツァージャケット」)を着用、規格帽を被った姿です ・ 服の皺の表現はスケールに沿っており、服の縫い目などの細部は繊細且つシャープなモールドで彫刻 ・ フィギュアは、規格帽、頭部、胴体、両腕のパーツ構成です ●塗装例の4面図が印刷されたカラーのリーフレットが付属しています ●「ヘッツァー 中期型」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる4種類の塗装例がリーフレットに記載されています ・ 第708国民擲弾兵師団 1708突撃砲大隊 (フランス・アルヴィル / 1944年11月) ・ 第3山岳師団 第95山岳戦車駆逐大隊 第1中隊 (チェコスロバキア・タトラ山地 / 1945年5月) ・ 第1装甲軍 独立第744戦車駆逐大隊 第2中隊 (チェコスロバキア・ノブメスト / 1945年夏) ・ 第17軍所属車輌 (チェコスロバキア・ベラブス / 1945年5月) ●リーフレットの塗装例に基づく、国籍マーク、車輌番号、部隊マークなどを再現したデカールが付属しています ●2007年 完全新金型 --------------------------------------------------- 【 「ドイツ駆逐戦車 ヘッツァー 中期生産型」製作のワンポイント 】●「ヘッツァー」の製作の際に最も難関となるのがその塗装です ●ドイツ軍車輌と言えば、基本の1色のみが塗られた状態で工場をロールアウトし、その後は部隊によって迷彩塗装が行われる場合が多いのですが、「ヘッツァー」は基本的に工場によって迷彩塗装が施工され、その迷彩も職人によるものでした ●迷彩塗装は、3色迷彩の上から斑点が塗られた「光と影の迷彩」か、3色もしくは4色の「雲状迷彩」が塗られました ●この塗装は、基本的に刷毛塗りで行われ、「光と影の迷彩」のベース部分となる円状の迷彩も薄っすらと刷毛目が出ています ●この「ヘッツァー」の「光と影の迷彩」と「雲状迷彩」は、戦車模型でも塗装の難易度が高いのが事実ですが、ドイツ軍車輌の中でも最も特徴的で存在感の高い塗装パターンとなりますので、挑戦する甲斐があることでしょう ●実車通りに筆塗りで行うのも有効ですが、どうしても模型的に筆目が気になる人はマスキングしてエアブラシ塗装をする方法が適しています ・ 筆塗りによる筆目は、基本塗装が完了した後にツヤ消しもしくは半ツヤのクリアーを吹くことで、少し目立ち難くなります ●マスキングする場合、基本的にマスキング作業を繰り返す方式となりますが、マスキングテープを円形もしくは雲形に切り出すのが少々厄介となります ●金属製のテンプレート使用し、カッターを使って切り出すか、円形の場合は市販のポンチを使用するのも良いでしょう ●また、事前にカット加工されているマスキングテープ(円形は、GSIクレオス社製「Mr.マスキングシート まる・さんかく」、HIQパーツ社製「円形マスキングシート」、雲形はHIQパーツ社製「クラウド迷彩用マスキングテープ M (1/100)」など)が有りますので、利用するのも良いでしょう(ただし、かなりの使用枚数が必要となります) ●そして、マスキング作業には、塗料が入り込むようなミスが必ず発生しますので、それを根気強く修正(範囲が小さい場合は筆でのリタッチで十分ですが、大きなものだと再マスキングが必要)することが仕上げのコツとなります ●「光と影の迷彩」の斑点に関しては、対象が小さいので筆塗りで仕上げても筆目が目立たないでしょう
通販のご利用方法の詳しくは、コチラより「ご利用ガイド」 関連商品
|
|
|||||||||||